父母の抱擁・・2・・

シーーンと静まり返っていた救急の待合室・・

じーちゃん（父89歳）は・・診察室で寝かされてて・・
病院来ても・・まだ・・嘔吐してました
可哀そうに・・・

担当の先生が・・・
私たちに寄ってきて・・
「お父さんのお腹のＣＴを撮りまして・・実は・・・別の病気がみつかりました」


「えっ？！」


なんか・・ドラマの1シーンみたい・・
「別の病気とは？」
「肝臓に・・影があって・・」
「えっ・・それって？・・癌で・・すか？」
「まだわかりませんが・・おそらく・・その可能性が」

「はぁ～～・・・・そーーなんでね・・・」
「今・・消化器内科の先生が来られるのでもう暫くお待ちください。今日はこのまま入院して頂きます」

「はい・・・」


はぁ～～・・なんちゅう・・・事が発覚したんだろ・・

じーちゃん・・・ショックやろな～・・

あ～・・だから・・最近・・体が疲れやすいとか・・ご飯食べたくないとか
言ってたの・・コレか！
私は・・かかりつけ医が何も言わないから体は大丈夫なんだと思ってて・・
てっきり・・・軽く老人鬱なんじゃないか？と思っていたんだ・・・

肝臓がんかぁ～～・・・・

入院して・・下痢嘔吐が治まり・・体力回復したら・・少し・・詳しい検査をする事になりました・・・・


私の頭の中は・・・一瞬で
グチャグチャになりました・・・

本人とばーちゃんとのっちゃんの事・・・考えると・・・

こっちが・・具合悪くなっちゃうよ・・

耳の遠いじーちゃんに・・・
「今日はこのまま・・入院やよっ・・病院の方が安心やね・・まだ・身体しんどいやろ？」
「おぉ～・・そっか・・その方が安心や・・ありがとうありがとう」

弱弱しい声で・・反応したじーちゃんを置いて・・

私とダンナは家に帰りました・・

帰ってすぐに・・仕事です・・・

私の頭の中は・・・ずっと・・・グチャグチャのままでした


その夜・・・夕飯食べてるとき・・

私は・・食べてるのか？食べれてないのか？・・美味しいのか？味が・・あまり感じないまま（自分でつくってるのに）
ごちそうさま・・・

茶碗洗っていると・・・
ダンナが・・晩酌しながら・・・

ティッシユを取り出して・・

えっ？と思ってみると・・・

顔を真っ赤にして・・・泣いてました

「どーーしたん？」
「」
「じーちゃんの事？」
「うん・・もう・・一緒にお酒飲めなくなるかと思ったら」

当然・・私も・・つられて・・
私もダンナも・・
涙我慢してました・・

じーちゃん・・ダンナの事・・大好きやったしね・・
一緒に・・お酒飲むの楽しんでたし・・・
ダンナも・・じーちゃんに付き合ってくれいてたし・・・・

なんだか・・・
悲しい・・夜でした・・・


つづく・・・