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第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組▲菅井竜也八段ー△藤井聡太七段 戦から

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第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組▲菅井竜也八段ー△藤井聡太七段 戦から






 仕事から帰宅すると進行状態は以下の局面、本格的に駒のぶつかりだしたところだった。早々に銀交換した後、先手番の菅井八段は後手の攻勢を受け止めるというより、その機に乗じ金を前線に繰り出す。
 角の利きで後手は天王山で銀をぶつけるが、先手は4五にするりと金を交わす。
 後手、角頭の歩をすんなり取らせるわけにいかない。5二の金を4三に上がって角頭の歩を守る。
「ここでは二つの手がある」と解説の中川九段。話は分かりやすくて面白い。「5四に歩を垂らすか2五に銀を打ち付けるか…」

 故米長将棋連盟会長(将棋タイトル獲得19期)は中川九段の師匠だった。米長会長は弟子の中川九段をすごく自慢にしていた。
「中川は最新の将棋に精通している。教えてくれと一報を入れると、いつでもどこからでも彼は一目散に駆け付けて来てくれる」
 と、目を丸くして語っていたものだ。
 一時は中原永世名人をしのぐ勢いさえ見せた米長名人が弟子から教えを乞うなんてことがあったのか、と疑いたくもなる。だが、氏はそれほどに中川九段をかわいがっていたと思われる。
 
 菅井八段 VS 藤井七段戦の解説で中川九段が登場するとあって、生前の米長会長(永世棋聖)との親交について教えてほしい、と将棋ファンから質問が寄せられていたようだ。
 それによるとプライべートでは互いに遠慮のない親交を行っていたようだ。
 そうでないと「朝令暮改」みたいにころころ考えを変える人などという話は出てこなかっただろう(この話が出てきた時、失笑してしまった)。師匠と弟子の部分だけで強くつながっていたら、絶対世には出せないエピソードもありそうだが、中川九段にそれはまったく感じなかった。
 そういえば米長永世棋聖は週刊誌かなんかのグラビア写真でオールヌードを披露したこともあった。
 米長永世棋聖の将棋は泥沼流と呼ばれて相手に恐れられたが、人間としての奥行も底知れないものがあったようだ。

 菅井八段 VS 藤井七段戦の話に戻る。
 菅井八段は5九に飛車を回って攻撃の態勢を整え、2五銀打ちの順を選んだ。
 ここで藤井七段は思いもしない手を打った。敵金に守りの金をぶつける4四金上がるがそれだ。
「気づきにくい手だね」と中川九段。
 ここから戦いは膠着状態に入っていく。同金取ると応じた菅井八段は取った金を4五にうちつけた。しかし、それにかまわず藤井七段は5七金と打ち込む。先手は同角と応じるしかない。3九に引けば4八に歩を打たれ、情勢は悪化すると中川九段。 



 AIの分析では藤井七段50数%、菅井八段40数%の比率状態がずっと続いている。
 7五に角を打ち、5七、4八、3九のラインを睨みつける後手に対し、先手も4五に金、2五に銀を打ち付け、機を見て一気に玉頭へ殺到するつもりだ。
 戦いに打ち勝つポイントは先手が3筋を食い破るか、後手が5七の地点から守り駒をどれだけ剥がせるかだ。
 つまり天王山付近での攻防に勝った方が流れを引き寄せる展開となっていくのだろう。
 先手も後手もひとつ間違えば一気に敗勢に追いやられかねない局面となった。
 後手はここから戦いの場を1筋に移す。1五の突き捨てから1七歩打ちがそれだ。先手は5六に浮いてる飛車を支えて5七歩と打つ。7五の角に睨まれた斜めのラインにピタっとフタをしたわけである。
 この時点で7五にいる先手の角は役割を終えた。以後の藤井七段の指し手が示していくことになる。まず1五の歩を香で払い、先手に7五の角を取らせて、自身の飛車は1五に走る。スズメ刺しの状態が完成である。
 中川九段が駒を動かしてみると1筋からのこの攻めはなかなか厄介である。戦いのクライマックスで玉の逃げ道を開けなければならないようでは先手も苦しい。
 美濃囲いの玉は1筋から削られ、居玉の場所まで追われ、左右から挟み撃ちに遭って投了に追い込まれた。

 藤井七段の完勝だった。
 中川九段は「藤井七段はきれいな寄せだけでなく、俗手の攻めにも長けている」と感心することしきりだった。

 



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