めざせ!巨ベラ師

50cmオーバーのヘラブナを追い求めての奮戦記。釣りを中心に、車中泊やキャンプ料理等、アウトドアライフを紹介します。

口笛釣法

2017-06-26 04:04:44 | 日記

 6月22・23日、山田ダムに釣行し、レギュラーサイズ5枚の釣果でした。

 前回の釣行から、9日後の今回。その間梅雨だというのに晴天続き、さぞ減水しダムサイトでは、かかり場も増え、さらに、前日の雨(ところによっては、警報も出ていたほど)で増水に転じ、魚の活性も上がるのではという期待を持っていた。ところが、仕事途中の休憩時間に聞いた、釣友からの直前情報によれば、雨はさほど降らず、増えも減りもしていない水位で、ちょっとの間続いたプチフィーバーもすでに終わってしまった様だ。

 まあ、過度の期待を持たず出掛けた時の方が、えてして好釣果を得られるものだ。そう、自分に言い聞かせて、終業の時間を迎えた。ルンルン気分で、帰るコールをしたのだが、少しテンション高めのカミさんから、ちょっとしたアクシデントの報告。話を聞くなり、「それは、アンタが悪い!」と私。

 『あ"っ!やっちまった!地雷を踏んじまった…』と後悔するも、時すでに遅し!互いに平静を装い善後策を話し合うが、その声の後に怒りを感じずには居れなかった。

 帰宅。いつもにも増して、静かにドアの開け閉め。いつもより小さい声で、様子を伺う様に「ただいま」と言うも、恐怖の沈黙。何かを切り出せる様な雰囲気ではない。用意してくれた、食糧と着替えを持って、泥棒ネコの様に出て行くのだった。

 行きの車の運転中も、あの事が頭から離れない。『もっと、他に言い様があったものを…』『どうしたもんかなー…』

 一発大物狙いで、ダムサイトに到着。減水でかかり場は増えたが、同時に入釣者も増える。入りたかったポイントのうち、運良く一つは空いていた。とりあえず、手ぶらで様子を伺っていると、釣り台を持った釣友がやって来た。このポイントに入りたいという思いは、釣友の方が勝っている。そう思った私は「他の様子を見て来ます。だめだったら右に入れて下さい。並んで釣りましょう。」そう言って上流に向かった。

 まずは、紀ノ国ワンド。すると、かなりモジリがある。ダムサイトとは比べ物にならない位だ。もう他の様子を見に行く必要は無い。減水で、“素人岬”も釣り台が置き易くなっており迷ったが、前回と同じ“凹んだ”に入釣する事にした。

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 準備完了。あとはエサ打ちするばかりだが、その前にする事がある。カミさんへのLINE、今の正直な気持ちを伝えた。ほどなくして返信が来た。その内容に安堵して、釣りに集中。

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 辛抱と我慢で、18尺ピットの1本のタナを攻める。サワリはあるものの落とさない。その正体が、ブルーギルなのかヘラもいるのか、はっきりしないが、いずれにしても食い気がなさそうだ。午後になってから、辛抱たまらず、ピットの1本半も試してみるが、とても良いアタリで乗って来たのは、マブとコイ。やたら強い引きに閉口し、1本のタナに戻す。ウキが見えなくなる時間まで頑張ったが、1日目はボウズに終わった。

 さて、夕食の準備。が、その前にする事がある。安否確認コール。恐る恐る電話をする。普通に会話は出来たが、その途中で「でも、あれは本音やったんやろ?」とグサッと来る一言が…

 本日の夕食は、レトルトではありますが、デミグラスソースハンバーグを添えた、ミートスパゲッティ。たっーぷり、タバスコと粉チーズを振りかけて食します。いつものコロンボを見ながらの食事です。全69作のシリーズ。もう何度も見て、ストーリーは全て把握しているが、それでもとても面白い。見る度に新しい発見がある。今日は、途中でバッタンキュー、残りは明日の昼食時。

 翌朝、目が覚めると、辺りはすっかり明るくなってしまっており、これは遅刻したかと思ったが、時刻はまだ6時前であった。まだ寝足りない感じがあったが、朝時合いをムダには出来ぬと
、寝袋から這い出た。

 6時半にならぬ内に第一投が出来た。昨日から、ずっと悩んでいるのが、設定するタナ。前回ヒットした1本のタナを攻めて来たが、反応が悪く、1本半にすると(これでも、私にとっては、かなり浅いタナだが)好転はしたが、外道の歓迎を受けるハメになった。2日目のスタートは、また1本のタナに戻してチャレンジ。ところが、良いアタリで乗って来たのは、上バリにブルーギル、下バリに50オーバーのバス。この状況は、説明するに及ばず。

 うーん!困ったな…。モジリの状況からして、ヘラがいるのは分かっている。いったいどのタナに潜んでいるのかな?仕掛けはこれでいいのか?エサはこれでいいのか?バランスはとれているのか?一つ一つ潰して行くしか手はない。

 一番ウキの反応が良かったのは、1本半のタナ。外道が続いてあきらめたが、少し結論を出すのが早すぎたかも知れないな…。今度は、外道覚悟で粘ってみるか。ブルーギルとブラックバスをリリースすると、タナを1本半に変更した。

 このタナで、今日は、ねばるぞっー!しかし、なんで、食って来ないかなぁー…。以前、釣友がこんな話をしていた。「釣り人があまりに、釣ってやるぞーと思っていると、その緊張感が、竿先から波動となって伝わり、ヘラが警戒するのだ。」と。『ほんまかいなぁー』と聞いていたが、実際、よそ見をした瞬間、あくびをした瞬間、いねむりから覚めた瞬間(寝てんのかーい!)アタリが出たという事は、過去にあった。

 リラックスしてるつもりやけどなー、ヘラ子ちゃん、このオッサンにビビッているのかな?いっちょ口笛でも吹いてみますか…♪冬と夏の間に春を置きました、だから春は少しだけ中途半端なのです♪(オフコース:僕の贈りもの)

 7時20分、すると、な・な・なんと来ましたレギュラーサイズ!43cm
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 これに気を良くして、もう1曲行ってみる?♪五月雨は緑色、悲しくさせたよ一人の午後は、恋をして寂しくて、届かぬ思いを温めていた。好きだよと言えずに初恋は♪(村下孝蔵:初恋)
 8時30分、こんどは情けないほどデカイ外道46cm、コイもマブも混ざった様な(^O^)
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 馬鹿な事言ってらーと、自分自身思いながら、真面目に考えます。ヘラの警戒感を解くには、どうする?『もっと、フワかけなあかんのかなー…』下バリを70に伸ばして(上バリは30のまま)3点付けしたシズの間隔を広げてみます。

 13時10分、やっと2枚目が来ましたが、またもやレギュラーサイズ42cm
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 うーん、デカイのがいるはずなんだけどなー… まだ、警戒感が解け切ってないんだろうなぁー… 口笛吹いたくらいじゃねぇー… どうしたもんかなぁー…

 次の一手は?ウキを、1ランク軽い物にしてみる事にした。加えて、ウキの沈没が心配だったので、上バリだけ2ランクサイズダウン(18号→16号)。

 さて、シズ調整だが、エサを付けたつもりで、仕掛けを振り切って様子をみる。すると、な・な・なんと空バリに当たった!力強いアタリに、自然に手が動く、乗った!重量感のある引きを楽しみながら、寄せて来る。で・で・でかい!掬うと、楽に尺半を超えている。残念!

 エサ付いてる時に食ってこんかーい!このバカもんがー!サ・ヨ・ウ・ナ・ラ!

 このウキ、エサいらんわ!

 冗談はともかく、それぐらいフワのかかった、自然な落下でないと食って来ないんだなぁー!ウキ交換後、レギュラーサイズを3枚追加。が、どうしてもあの幻の尺半が目に焼き付いて離れない。16時半には終わってないと、18時半までに自宅のドアを開ける事は不可能だ。

 だが、止めるに止められない…。エサがなくなって、やっとケリがついた、自分の負け。くっそー!次、頑張るか!

 こんな事なら、16時でちゃっちゃと止めときゃ良かったのに、いつだってそうだろ…、もう、学習しないんだからー(誰かの声が聞こえてきそうだ)

 18時前に帰るコール。申告なしの残業。きのうのきょうだぜ!ビクビクもんだ。

 「もしもし、ごめん、今から帰ります。遅くなりました!」
 「でっ!」
 (でって、釣果を聞いているのか、まさかな、そりゃ帰宅時間だろ…)
 「19時半回るかな…」
 「下道で?」
 (そんな分けないやろ、この時間やで、わざとか、だからゴメンゆうてるやん)
 「いや、遅くなったからね、高速で帰るわ」
 「あっ、そう」
 (こりゃ、なんか話題を変えなきゃ)
 「小林麻央さん、亡くなったらしいね」
 「うんそう、もうその話題ばっかり、NHKも生で海老蔵の会見放送したんよ」
 (よっしゃ、これでよし)ここで止めときゃ良かったものを
 「最後の言葉が、愛してる、やったらしいね」
 「そっちは、その時なんて言ってくれるの?」
 (また、やってもうたぁー)
 「ご迷惑おかけしました」
 「そんな長いセリフ言えるの?!」

 帰りの道中は、途中で終わった、コロンボの続きを、音だけ聞いた。コロンボが言う『うちのカミさんがね…』

 19時40分無事到着。「ただいまー」(で、反応は?)普通に迎えてくれた。『あー良かった!』

 私は、今年で30才になる息子に、「“たっくん”お風呂!」と促す。彼には、重度の知的障害があり、介助が必要だ。だから、18時半までに、帰っておきたかった。約40分のお風呂で、最後に“ちびまる子ちゃん”を歌うのが、2人のルーティーンだ。

 風呂あがりの夕食

 斜め後ろで、テレビを見ているカミさんの顔を見る。

 また行ったらえーやん!

 ゴメン!

コメント
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