最近、よく「〇〇していただく」などと「いただく」を使った表現をよく耳にする。
「いただく」も敬語(謙譲語)であるから、相手を尊敬しているニュアンスはあるのだが・・・・・。
なんでもかんでも「いただく」を使うことには違和感を覚える。
例えば、アスリートがメダルを取った時のインタビューで「皆さんに応援していただいて・・・・」と宣う。
この場合は、アスリートが皆さんにお願いして応援してもらった…という風に感じられる。
でも、応援する側としては、別に選手に応援をお願いされたわけではなく、勝手に応援しているはず。
つまり、この表現はアスリート中心の表現(第1人称)なのではないか?
この場合は、「応援してくださって・・・」と言うのが正しいのではないかとわたしは思っている。
一方、「〇〇して下さる」は、何のお願いしていないにもかかわらず「〇〇してくれた」という意味になるだろうと思う。
つまり、相手が自主的に「〇〇してくれた」ことになる。
これは、相手(第2人称)を中心にした表現であると思える。
最近のいい方は、自分中心の敬語を使うのが当たり前なのか?
自分ファーストの時代には、こういう表現が似合うのかな?
場合構わず、なんでも「〇〇していただいて・・・・」と言う物言いには、古い人間の爺には、どうもスッキリしないものが残る。
私は不勉強の故、文法的にどちらが正しいのかは判断がつかない。
が、昭和の爺は、相手を中心にした敬語を使いたいと思っている。
世界は自分中心には回っていないから・・・・・・。