藤沢からだとほぼ15キロ。湘南海岸にそって伸びる自転車道を行けばわけない。45分足らずの道のりである。
正面に富士山を見ながら、気持ち良く走る。行き交う自転車もランナーも少ない。
相模川の河口、国道134号に架かる新湘南大橋のたもとに、今年5月「平塚漁港の食堂」は誕生した。
平塚市漁業協同組合がやっていて、平塚漁港に水揚げされた地魚を食べさせるのが売りになっている。
しょっちゅう食堂の前を通り過ぎているのだが、時間的にずれていたりで、気にはなっていたがまだ入ったことはない。
実は2度ほど立ち寄ったことがあるのだが、一度目は臨時休業、2度目は平日なのに1時間半から1時間50分ほど待っといわれ、馬鹿馬鹿しくなって帰ってきた。
3度目である。12時半少し前、案の定店の前にはたくさんの人がたむろしている。
少しなら待つつもりで来たので、くじけるわけにはいかない。店の人に聞くと20~30分待てば大丈夫という。半信半疑だったが名前を記帳して漁港あたりをぶらついて戻ると、ほどなく名前が呼ばれた。25分後に入れたわけだ。
地元の漁師料理だという地鯵のひつまぶし膳を注文しようと思ったら、別のメニューを見せられて「今日はアマダイのおつくりができます」という。
うん? それも良さそうだな。てな具合で、アマダイに乗り換えた。
ちらっと日本酒が頭をかすめたが、自転車で帰らなくてはならない。酔ってこぐと心臓がバクバクしてしまう。ここはランチビールで妥協する。
どんなふうに出てくるのかと思いきや、小ぶりだが一尾丸ごとさばかれていて、身は湯引きされた状態で登場した。おそらく身が柔らかくて水っぽいのかもしれない。
醤油もわさびも付けずに口に入れてみる。何とこれが「甘い ! 」。口中に甘みがふわ~っと広がる。
アマダイの名前の由来なのだろうか。わさびをつけると甘みは一層増したので驚いた。四万十川で食べたウナギの白焼きも甘かったが、こちらも甘いのである。
日本酒があればなぁ…
有名なのは北陸の若狭湾で獲れたアマダイが京都に運ばれて西京漬けに変身したもの。
一度だけ焼いて食べたことがあるが、今日の小さなアマダイの刺身のほうがよほど感激した。
こういう食べ方があったのか。
腰越の魚屋でも時たま地物のアマダイを見かける。高級魚で値は張るが、今度見つけたらぜひ刺身にしてみよう。
もちろん辛口の日本酒を添えて !
小ぶりながら一尾丸ごと出てきた、心なしか浮かぬ気な表情のアマダイのお造り。880円。ご飯とみそ汁が300円。
食堂内部は天井が高くてしゃれている。国道と反対側に正面入口があり、たくさん待っている
立冬を過ぎた湘南海岸
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