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平方録

春風と王子サマ

春風と妻の双方に誘われて散歩に出たら、思いがけず10キロも歩くことになってしまった。
途中、七里ヶ浜の駐車場から江ノ電の鎌倉高校前までは波打ち際の歩きにくい砂の上を歩いたので結構疲れた。
稲村ケ崎と腰越・小動岬間の七里ヶ浜の延長はほぼ3km。
駐車場~鎌高前はその4分の1程度とすると750mほどになる計算だ。
こんなわずかな距離なのだが、柔らかい砂の上はやはり歩きにくい。
足の様々な部位の筋肉を使わなければなかなか進まないので、変なところの筋肉が痛くなる。
とは言え、波打ち際でオゾンをたっぷり胸に吸い込みながら歩く気分はまた格別で、こういう場所には新型肺炎のウイルスもいないだろうし、伸び伸びできるというものである。

家に戻り、パソコンの前に座って人さまのブログでも覗こうかと思ったのだが、どうしても目の焦点が合わず、直ぐにウトウトしてしまってどうにもならない。
結局、冬の間はしたことがない昼寝をしたら2時間もぐっすり寝てしまった。
普段自転車で使っている筋肉と、徒歩で使う筋肉は若干違うか、同じであっても使い方が違っているとみえ、ホントに疲れた。
冬の間はどうしたって運動量が落ちているのも、身体をなまらせている理由の一つなのだと思う。
けして老体のせいだとは認めまい。

とかなんとか、急に取ってつけたような文章を差し挟んで「ロータイ」という言葉を持ち出したのも理由がないことではない。
散歩の途中で出会った幼い姉弟に挨拶され、「こんにちは」と返したら、「おじいちゃんとおばあちゃんがお返事してくれた」と嬉しそうに母親に報告する姉の声が背中を追いかけてきた。
妻はともかくとして、ボクまでロージンに見えるのかい ! と大いに不満である。
孫たちに「じいじ」と呼ばれたって一向に気にならないが、ああして見知らぬ幼い子から「おじいちゃん」と呼ばれると、それはそれは抵抗感があるものだとつくづく思い知らされた。

確かにボクの眉毛は村山元首相ほどではないにしても長~く伸びているし、髪の毛もゴマ塩、気取って言えばロマンスグレーってやつだけど…
でも妻に言わせると「背筋はピンと伸びていて姿勢がいい」わけだし、ヨボヨボなんかしていない。(まっ、駅の階段を2段飛びで駆け上がるってことはしなくなったけどね)
加えて、けっして短いとは言わせない足には細身のGパンを履き、赤と紺のチェックのシャツに紺色のベストを着ただけの〝春風と王子サマ〟みたいな颯爽とした姿だったのだが、幼い子たちには通じなかったようなのは、ニッポンの幼児教育にいささか欠陥があるのではないかと暗然とする思いである…なんちゃって。

18日に初音を聞いたばかりだが、昨日はもうあちこちからウグイスの澄み切った鳴き声が響いてきていた。
それにしても、外出するにもダウンはおろか、薄手のジャンパーも羽織らずに済むというのは、2月としてはチトやり過ぎじゃないかしらん。
でも、今日から若干気温が下がるらしく、天気予報は1週間ほど続くと言っている。
身にしむからなぁ。お手柔らかに頼むよ。

小動岬(右)と江ノ島 (見出し写真は稲村ケ崎方面)

七里ヶ浜の海の色は明るくてきれいなエメラルド色だったのだが、iphoneでの再現は無理なようだ
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