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平方録

どんな助け舟が現れるんだろう

16歳のスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんが困っているという。

ニューヨークの国連本部で開かれた国連気候変動サミットに招かれ、温室効果ガス排出問題に取り組まない各国首脳を前に「私たちを裏切った。よくもそんなことを」と怖い顔で演説したのが9月。
アメリカに渡るのにヒコーキの排ガスがひどすぎるというので、ソーラー電池付きのヨットで大西洋を横断したほどだが、もう国に帰ったと思っていた。
現在アメリカ西海岸に滞在中で、トゥンベリさんが始めた「学校ストライキ」などに参加しているんだとか。
そして12月2日からチリの首都サンチャゴで開かれる予定だった第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)に陸路向かう予定だったのだ。

それが、国内問題のあおりでチリが開催を返上することになり、変わって名乗りを上げたスペインでの開催になってしまった。
困ったのはもう大西洋を渡らなければならなくなったトゥンベリさんで「間違った方向に地球を半周してしまった。11月中に大西洋を渡る方法を探さないといけない。誰かが移動を助けてくれたらうれしい」とツィートして助けを求めている。

まさか米海軍の原子力潜水艦で渡るわけにもいかないだろうし、そもそも「気候温暖化などフェイクだ」と言い放ち、パリ協定からの脱退を表明したあの45代が許可するわけがない。
加えてトゥンベリさんが原子力に関してどのように考えているかもわからないので、原子力推進の乗り物という選択肢そのものが成り立つかどうか怪しいが、気球で渡るってのも冒険に過ぎるし…
どういう手が差し伸べられるか、ここは知恵の出しどころだし、環境問題に関心のある人は無関心ではいられないだろう。
とにかく丸木舟を仕立ててでもトゥンベリさんを欧州大陸まで安全に送り届けなくてはならない。
どんな手立ての助け舟が現れるのか、大いに注目している。

何せ海洋蒸気船のサバンナ号が1819年に大西洋を渡るまでは酒瓶のラベルにも残っている「カティーサーク号」のような快速クリッパーが主役として大西洋を行き来していたのだ。
帆船を使えばわけないのだが、やっぱり大型ヨットと言うことになるのだろうか。
何てったて動力は「風」だものな。
この際どこかの海運会社が大型帆船を建造して世界一周クルーズに投入でもすれば人気沸騰は間違いないと思うけどね。
そう言う時代なんじゃないのかね。いいと思うなぁ~。
そんな船が登場したらボクは真っ先に乗ってみたいな。

それにつけても、地球環境がここまでこじれてしまうと、できる限り元の姿に近づけようという対策や、そうした手立てを講じるための話し合いひとつとっても、高いコストを支払わなくてはならなくなってしまった。
それでもなお、そうした努力をすべしと訴えている人たちが大勢いるのは心強いことで、トゥンベリさんの徹底ぶりもボクらは胸に刻み込まなくてはいけない。


11月3日は例年だと前後の日を加えた3日程度、寺宝の風入れのため大方丈で一般公開されるのだが、今年に限って展示が無く、お陰で日曜坐禅会は普段通り開催された。といってもいつもの横田南嶺管長の提唱はお休みで、ひたすら坐禅のみの1時間半だった。
境内の主だったかやぶき屋根の写真を並べてみた。
こちらは円覚寺を開いた北条時宗を祀る佛日庵の開基廟(左)と禅の修行道場・正続院の屋根。開基廟は去年、正続院の屋根は先月、葺き替えが終わったばかり。
見出し写真は在家の禅道場・居士林の門。

開基廟

茅葺は選仏場、手前の瓦は居士林、奥の銅葺は仏殿

選仏場の庇越しに仏殿を見る

黄梅院門前の掲示板に掲げられた横田南嶺管長の筆による今月の坂村真民の詩
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