近所の池と森の公園にある池が凍っていた。
全面凍結というわけではないし、もちろん氷の上に乗れるほどの厚みも無いようだったが、かなりの広い範囲が凍っているのを見るのは初めてのことである。
数羽いるカモなどの水鳥がわずかに凍結をまぬかれた狭い場所に集まっていたのが目を引いた。
4年前の大雪の時は物好きにも降り続く最中にこの公園にやって来て雪景色を堪能したことがあったが、あの時は今回よりたくさん積もった。
今回も夕方に散歩してみようかとチラッと思ったが、降り方からして4年前を上回る景色が見られるとも思えずやめておいた。
あの時もやっぱり池は凍っていたんだろうか…覚えていない。
実は昨日、雪の積もった道路で見事にスッテンコロリンと転んでしまった。
そもそも幸先が悪かったのだ。
朝ごはんを食べ終えた後、「雪化粧した家並み越しの富士山を記録しておこう」と思い立ち、念のためスパイクの付いた雪靴を引っ張り出してきて家を出たのだった。
200mぐらい歩いた辺りで足元に違和感を感じたので足元を見ると、左足の靴底が半分ほどはがれてしまい、歩くたびにパクパク動くのだ。
仕方なく家に戻る途中で完全にはがれ落ちてしまい、靴底のない状態で戻ってきた。
そして今度はゴム長靴を履いて出掛けたのだが、スパイク底と違ってこちらはやはり滑りやすい。
そんなわけだから慎重に慎重に歩を進めたはずだった。
急な坂を上り、階段を一段づつ慎重に上ってようやく平坦なアスファルト道路に出た時だった。
まったく何の自覚も無いまま…(つまり、アッ滑る!などという、予兆も感覚も何も感じないまま)いきなり体が宙に浮いたかと思うと地面にたたきつけられた。
!? !? !? !? !?
何で滑ったのか理解できないまま、中学の時に覚えた柔道の受け身がとっさに出たから、一瞬、ウッとうめいただけですぐに起き上がることができた。
起き上がって体のあちこちを調べたが、どこも何ともない。
それで胸をなでおろす。
下手すればどこか骨折くらいしてもおかしくなかったろう。
もう一つ幸いだったのは、通行人はゼロだったから無様な姿は誰にも見られていない…と思う。
実は家を出る際、山の神が「滑るからやめておきなさいよ」と一旦は止められたのだ。
それを振り切って出かけてきた手前、ほら見たことかということになってしまった。
これで骨折などして居ようものなら合わせる顔がない。
スパイクの付いた靴底が剥がれ落ちた時も、一瞬、これは天の啓示で散歩はやめておこうか…と言う考えがチラッと頭をかすめたことも事実である。
それもまた無視して…
平坦な道路に出て心の底に油断が生じたのかもしれない。まったく一瞬の事だったし、それにしても大事に至らず良かった。
誠にクワバラクワバラである。
ジジイを自覚しなければいけないようである。
改めて雪道で滑らない靴を手に入れなければ。
転ばぬ先の杖…というが、この場合は‶用心のスッテンコロリン防止靴〟ってところだろう。
転ばぬ先の杖…というが、この場合は‶用心のスッテンコロリン防止靴〟ってところだろう。
自然の作り出す造形の妙には魅かれるものがある
広い範囲が凍っているのが分かる
氷の厚みを確かめる目的で投げられたものだろう、雪玉がいくつも転がっていた
鴨などの冬鳥が凍結を免れたわずかな水面に集まっている
この急階段の上り下りには神経を使う
青空の下に広がる雪化粧した家並み越しの富士山というのは珍しい
もう少し雪の量が増えていると思ったが…
すそ野まで雪化粧する姿を見たいものだ