隣町の藤沢市辻堂の海辺に近い所に気象庁の観測地点がある。
そこで昨日13:22に観測された気温が何と35.5℃ !
絶えず海風が吹き抜ける海辺の町というのは概して夏の猛暑とは縁遠いものだが、ひと夏に一日とか二日はこうやって信じられないような猛暑に見舞われる。
どれだけとびぬけた気温だったかと言えば、この辻堂観測点の8月の平均を見ると平均気温で26.6℃、最高気温が30.1℃、最低気温24.0℃だから、一目瞭然というわけだ。
わけても最高気温の平均がわずかに30℃を越える程度なのだから推して知るべし。
立地を調べたらよく出かける湘南海岸自転車道と防砂林、国道134号を隔てた大きな公園の中らしく、海抜5mとあるからほぼ間違いないだろう。
鎌倉のボクの家からの直線距離はわずか6kmしか離れていない。
この辺りは起伏のない所でまっ平らな土地に住宅が立ち並んでいる。
鎌倉は起伏が多く緑も多いのが違いと言えば違いだが、地域的にはほぼ同じと言ってよいと思う。
そういう似たり寄ったりのすぐ隣で35.5℃あったのだから、ボクが珍しく出かけるのをためらったのも無理ないと思う。
実はこの日早朝、自転車で海辺をパトロールしてはいたが、午後も湘南海岸自転車道辺りを漕いで潮風を浴びてもいいなと思っていたのだ。
ところが早朝パトロールの時には感じなかった、ねっとりと肌にまとわりつくような、イヤぁ~な暑さが午前中から充満し始め、じっとしていても汗が垂れるようなありさまで扇風機を回して対抗した。
しかし、時折吹いてくる海風も焼け石に水、扇風機は熱波を掻きまわしているだけでちっとも涼しくならない。
よっぽど冷房のある部屋に逃げ込んで籠ろうかとも考えたが、オフィスでならしょうがないが、家でくつろげるときに冷房に頼るなんて…と扇風機で我慢した。そもそも冷房は好きじゃないんだ。
これはもうポリシーのようなものだから仕方ない。
やせ我慢もわが身の内である。
そんなわけで午後にでもまた出かけてみるか、と言う気は全く起こらず、1時間半ほど昼寝してやり過ごした。
もちろん冷房無し。ガラス戸を全開にして扇風機を回して…
ところで、35.5℃は全国20番目の高温だったらしく、最高は山梨・勝沼の37.1℃
かつて日本一の高温記録を保持し続けた山形市の33.9℃をはるかに超えていたのだから、珍しいことがあるものだ。
とは言え、山形の友人は「なんだそれしき」とニヤニヤしていることだろう。
気象予報士の何人かが今後の見通しを口にする中で、9月に入ればすぐに暑さは落ち着いてしのぎやすくなるだろうと言っていた。
1度目の梅雨は短く済んだが、あろうことか盛夏に2度目の梅雨が戻ってきて1週間雨に降りこめられもした。
何だか夏の盛りに夏を奪われて大損した気分なのに、もう暑さは収束しちまうなんて…
なんだ、もう夏は終わりか…という思いだが、自然現象に文句を言っても始まらない。
人の努力や工夫が届かない問題にあれこれ悩んだりボヤいたり怒ったりすることくらい無意味なことはないので止めるが、夏が終わってしまうというのは夏大好き人間にとって、やっぱり寂しい。