失望した。
あんなにウソつきで、説明責任など鼻でせせら笑ってロクな説明もしない、挙句に自分達にとって都合が悪ければ公文書さえ書き換えてしまう…
そんなことが日常茶飯事だった傲慢で独裁的でさえあったアベなんちゃら・ガース政権と、表紙は代えたが今までのスタイルは踏襲しますからねと言う新しい政権に絶対多数を与えて信任しようというのだから何をかいわんやだ。
9年間も「国民の分断」をあおる政治を進め、国民の間の格差は広がるばかり。
GDP(国内総生産)こそ米中に次いで世界第3位を維持しているとはいえ、それ以外の様々な指標ではこれまでとは打って変わって上位から転がり落ち、遠くないうちに発展途上国にも抜かれかねないところまで没落してしまっている。
国民所得ではお隣の韓国にも抜き去られるありさまだ。
目先の利益にばかり目を向けて将来を見ようとしない国のかじ取りが続いたせいである。
なにせソーリダイジンが自分の有権者をわざわざ東京に呼んで高級ホテルで上等な料理を振る舞い、挙句に何の参加資格も無いまま国が主催する「桜を見る会」に招待を続けるような国である。
リーダーが率先してこんなことをする国は独裁国家や発展途上国ならいざ知らず、民主主義を標榜する先進国ではおよそ考えられないことである。
気が付いたら世界から取り残される貧しい国に成り下がっていた…という事態も時間の問題だろう。
この間、権力を縛っているはずの憲法は無視するは、国民の多くが「いらない」と考えている原子力発電所を再稼働させるばかりか、あわよくば新増設さえ認めたくてうずうずしている。
GDP比1%以内という防衛費のタガさえ取り除いて倍の2%まで増やしてしまおうということさえ、今度の選挙の公約集に乗せている。
「敵の基地に先制攻撃を与える能力を持つ」って何のことさ。明確な憲法9条違反じゃないか。
膨大な軍事力に金を割いている場合か? これからさらに膨らむ医療や介護のための財源や国民の間に広がる格差の解消に使う財源が必要だろう。
1%枠をさらに小さくするくらいでちょうどいいのだ。
例示した事柄はほんの一例に過ぎないが、そんな国民の暮らしにはそっぽを向くような政権で本当にいいというのだろうか。
コロナ禍で後手後手に回り、ワクチン接種は大幅に遅れ、多くの国民の命が奪われ、国民を不安に陥れたことこそ国民を大切にしない姿勢が如実に表れた出来事だった。
アベノマスクなんて馬鹿げたことまであった。
そんな政権にお灸をすえるどころか、再び絶対安定多数を与えるなんて…
これじゃぁ「今まで通り頑張ってくださいね」と激励しているようなもんじゃないか。
それじゃぁあまりに寛大すぎるってもんだろうに。今回の総選挙結果くらいがっかりしたことはない。
政治家にはとうの昔から失望し、うんざりもしてきたけれど、今回は「それでもよし」とする人々をとても残念に思う。
わが同胞ながらとても悲しい。
(見出し写真は近所の山裾の道の大きな岩の塊)