高石にある 畑中工務店の三浦でございます。
今日から急に冷え込んできましたので皆様風邪などひかれませんようにお気をつけください
耐震改修事例をご紹介させていただきます。
・昭和52年築 木造2階建(延床面積=82.8㎡)
・改修前の構造評点=0.23 ・改修後の構造評点=1.06
・補強内容 柱増設×5箇所
土台一部交換×1箇所
柱頭柱脚補強金物取付×20箇所
壁面材補強×5箇所
壁の増設×3箇所
屋根軽量化
この建物の耐震基準評点を下げている原因は3つあります。
その一つ目は、1階部分に開口部(窓)が多く壁が少ないということです。
1枚目の写真は浴室、洗面、トイレ、台所の面で水回りが集中していますので窓も連続するのですが、半間以上の窓が連続してあると耐力の低下となります。
二つ目は構造材の劣化。
床下調査をおこなった時に発見したのですが、基礎の上の土台が水腐れをしています。
この劣化箇所の真上がキッチンだったので床下調査を終えてからキッチンの排水、給水まわりを調べましたが屋内からの漏水はありませんでした。
そして外部調査をおこないました。外部の雨漏れ等を発見するのは容易ではないのですが、今回は大体の見当はついたので外壁をめくることにしました。
壁の中の見えない部分は、かなりひどい状況になっていました。
原因は柱に外部の電機配線を止めているビスから雨水が壁内に入り、長い年月をかけて土台まで腐らしていたようです。
建物の角の通し柱だったので添え柱で補強し土台の交換をおこないました。
壁の復旧前に断熱材を壁内に入れ、構造用合板をN50釘で150㎜ピッチで留め付け復旧を行いました。
これは窓の両サイドに壁はあるのですが幅が600㎜以下の為、耐力のある壁となりません。
窓を端へ寄せて、柱を新設・柱頭柱脚の金物補強を行い、幅910㎜の耐力壁を増設しました。
そして、耐震基準評点を下げている原因の3つ目は建物重量の重さ。
竹くしの先にピンポン球サイズの粘土と野球ボールサイズの粘土を刺して、左右に振ると野球ボールサイズの方が大きく揺れる事が想像できると思います。
建物も同じで頭の部分が重いと地震が来た時の揺れは大きくなります。
土葺きの瓦屋根は1㎡あたり約100kgと言われています。それを1㎡あたり約20kgの軽量のスレート屋根に葺き変え屋根重量は約1/5になります。
また、大阪府には空き家住宅が68万戸あるといわれ現行の耐震基準に適合していない建物がたくさんあります。
そういった建物を所有されていてお悩みがございましたら、補強提案・ご売却のお手伝い等させていただきますので宜しくお願い申し上げます。
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