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放送作家はっしー橋本~北上次郎解説文庫探しの旅~

大好きな書評家・北上次郎さん(目黒考二)解説文庫423点を(なるべく)書店、古書店などの実店舗で探し出す趣味のブログ

【北上さん解説文庫 捜索遍歴⑤ 閉店…ブックセンターいとう東中野店】

2023-09-30 15:45:44 | 日記

比較的新しめの本は、ブックオフや古本市場で、スイスイ見つかって。

でもね、やがて、

パタッ……と「収穫0」の日が訪れるようになったんです。

 

ブックオフとかは、巡っていると、傾向が分かって来るんですね。

基本、売れ筋の今野敏、東野圭吾、伊坂幸太郎、宮部みゆき。

時代小説では、

佐伯泰英、鈴木英治、上田秀人……など

売れて回転のいい作品を大量に並べる分、それ以外の作品の展示は少ない。

ベストセラーや、直木賞などを受賞したメジャー作品中心。

 

北上さんは、

「そういう作品は、自分が推さなくても売れる。

自分は、そうではない作品に光を当てる」

……という信条をお持ちだったと、何度か著書で読みました。

 

だからこそ、メジャー級でない作品は見つからなくなってくるわけです。

そんな時!

頼りになるのが、「ブックセンターいとう」!!

 

同じ新古書系ですが、

「いとう」は、70~90年代、00年代の古め作品もかなりあるんです!

もちろん50音順だから、探しやすい!

 

ブックセンターいとうの存在を知ったのは、恥ずかしながら

去年2022年。

夏前だったか。

 

やはり、ちょい古めの西村寿行とかを探していて、

文庫が大量にある新古書店系はないかなー、とネットを巡っていて、

見つけました。

東中野店へ初めて行った時は、巨大さに魂消たなぁ。

 

立川駅からモノレールに乗りかえて、大塚・帝京大学で降りてから

しばらく、地味にキツい上り坂をトボトボ。

右手には緑の山。

神社もあって、お参りもしちゃいました。

「こんな所に、古本屋なんてあるの?」

と疑問に思い始めた時、忽然と聳える巨大な『本』の看板!

「うおっ!」

と声が出ましたね。マジで。

 

そして、中に入って目がキラーン。

2階の文庫コーナーのデカさと言ったら!!

仙台の萬葉堂書店クラス!?

岡山の万歩書店ほどではないかもしれませんが…

(以前、泊りがけで行きました。一日いられました。

 翌日は津山店などを巡りましたが、今は、その津山店なども無くなったそうで…

 寂しい限り。また行かねば)

 

何より、2階で真っ先に目についたのは、

ずっと探していたファンタジーシリーズ

「ノーチラス号の冒険」が、ズラッと揃っていたこと!

慌ててカゴを取ってきて大切にゴソッと入れたっけ……

 

そして、文庫コーナーを見て、さらにシビレた~。

懐かしめの作家が、まあ、あるわあるわ!

片岡義男、勝目梓、志茂田景樹、高橋泰邦、落合信彦、大藪春彦、西村寿行、

門田泰明、南里征典、山村美紗、和久峻三……

 

嬉しかったなぁ。

ああ、あの頃の作品がまた好きなだけ読める、と。

まさか、1年後、この店が無くなるなんて、思いもしませんでした……

※東中野店は、今年8月31日に閉店してしまいました…

 

■北上さん解説“ちょい古め作品”の宝庫!

そんな経験もあったので、今回、ブックオフなどで手詰まりになってきた時、

北上さん解説作品の「ちょっと古め系」は

「ブックセンターいとうへ!」

となったわけです。

 

※その後、元八王子店(23年10/22で閉店! もったいなさすぎる)

立川西砂店、日野店も巡りましたが、規模ではこここがナンバー1!!

 

そしたら、まあ、見つかること、見つかること!

赤川次郎「ビッグボートα 上下」光文社文庫

     「三毛猫ホームズの追跡」光文社文庫

     「結婚案内ミステリー風」角川文庫

 戸川昌子「夢魔」徳間文庫

 勝目梓「処刑のライセンス」光文社文庫(旧版)

 藤水名子「涼州賦」集英社文庫

 高島俊男「お言葉ですが…」文春文庫

~と一気にGET!

正直、ブックオフなどでは、まず、これだけまとめて古めの文庫作品が

手に入ることは無かったです。

そもそもカバーにバーコード付いてない時代の作品ばかりで、

買い取りしてくれないでしょう?

となれば、誰も売りに行かないから、店に並ばない…

 

ホント、ブックセンターいとうさんにはお世話になりました。

いや、今もなってます。

これからも、頑張って頂きたい!

 

そんな、僕の思い出の東中野店は、8月31日で閉店。

北上さん作品の探し漏らしは無いか?

閉店前に行って、そして見つけた話はまた後日。

 

■思い出話、追加。

実は、ブックセンターいとうは、国分寺店も今年4月で閉店。

こちらは、7~8年前、

ブックセンターいとうのチェーンとは知らず、

国分寺で古書店を巡っている時、立ち寄ってました。

かなり急な坂の下。

膝が高笑いしそうなくらい。

 

そこに入って、古め文庫の充実度に驚き、

赤城毅「帝都少年探偵団」シリーズがズラ――っと揃っているのを見て

まとめ買い!

帰りの上り坂がつらかったのを、鮮明に覚えてます(笑)

 

■ちなみに、こちらも23年4月の閉店セール中にお邪魔し、

 北上さん解説作品の藤本義一「標的野郎」とか、

 椎名誠さんの作品を買いました。

 

 また、群ようこさんの作品が圧巻の品揃えだったので

 「あれ、群ようこさんって、確か『本の雑誌』にいた方では?」

 と思い、ふと手に取ったのが、

 文春文庫「別人群ようこのできるまで」。

 パラパラとめくってみたら、

 『本の雑誌』時代の思い出や、目黒さんが名付け親だったことなどが

 書かれてるじゃありませんか!

 これも嬉しい発見でしたねー。

 

 そんなブックセンターいとう国分寺店も……もう、ありません。

 東中野店も………ありません。

 元八王子店も……10月22日で幕を下ろします。

 

 貴重な店は、無くなってから気づきます。

 たくさんの本が並んでいる棚を見て、そこから、予想外な何かを発見するのも

 読書なんですよね。

 

 これをお読みになって奇特な方。

 きっと本が好きな方だと思います。

 まだある内に、ブックセンターいとうで、北上さんの推す解説作品、

 探してみませんか?

 ぜひ。

 まだ、お店がある内に………

 

 

 

 

 

 

 


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