東葛人さんの東葛人的視点で興味深い記事があり、
大失敗プロジェクトとの元凶ともなり得る要件定義、これは誰の仕事なのか
コメントが長くなってしまいそうなので、続きをこっち
に書くことにしました。
(ここまでのコメントの内容は上記リンクを見てください)
まず、「業務要件」といってもも幾つかに分類する必要がある
と思います。
①新たなIT要素+業務も抜本的に変える
場合(例えばCRM、SCMなど)
②新たなIT要素だが、業務に変化があまり
ない場合(単なる業務のIT化)
③新たなにIT要素はあまり無いが、業務に
変化がある場合(既にIT化されているが、
法制度への対応等。)
②を子会社に要件定義を実施してもらことは可能
だと思いますし、実際に既にやられていると思います。
③は、ITドリブンで何かを変えるという領域が少ない
ので、ビジネスユニット側(+ベンダーや子会社)でも
十分要件定義が出来るでしょう。
問題は①の領域で、ここは「IT×ビジネス」の双方に
高いスキルが求められます。霧散しているとおっしゃ
っているのはこの領域ではないでしょうか。
この領域の人間は霧散したというよりは、ベンダー・
子会社・ユーザ企業いずれでも育成し切れていないと
いうのが現実ではないでしょうか。所謂ITコンサル
の領域ですね。
まず親会社(ユーザ企業)の視点から見るとITをビジ
ネスの中核的なコンピタンスとして捉えている企業で
あれば、この「要件定義」は限りなく自社の本業に近
い仕事(本業そのもの)ですから子会社から素養のあ
る人間を転籍させてでもユーザ企業内にこの人間を確保
するべきだと思います。
一方子会社の視点で見れば、「コストセンター」から
の脱却を目指したいのは理解出来ますが、上述の理由
もありますし、SIベンダーがわざわざコンサルティン
グファームを買収しているのを見ると、それと同じこ
とをシステム子会社に求めるのは酷だと思います。
また、仮にこのような人材を育成出来ても外部に流出
してしまう可能性が限りなく高いと思われます。
(ITコンサルが出来てなおかつコストセンター化した
子会社に留まるという特異な人もいるでしょうが)
私は、「コストセンター化」した子会社の生きる道が
あるとすれば上流への進出ではなく、
・「製造業・運用サービス業」としての徹底したQCD
向上(徹底した標準化、親会社への密着サポート、
サービスメニュー・SLA整備など)
・規模を拡大(グループシェアードサービス企業化。
例えばグローバルまでサポート)
・親会社のリソース(グローバル拠点)などを活用
して(例えばグローバル運用サービスを)外販する
だと考えています。
ちょっと話はそれますが、何故ITベンダーも皆が右
へ習えで「上流」と叫ぶのでしょうかと不思議になり
ます。PCにおけるDELLのように、「高機能(上流)で
はなく、徹底した顧客志向とQCDを追及する」ような
ことを大々的に標榜する会社があってもよさそうな
ものですけどね・・・
大失敗プロジェクトとの元凶ともなり得る要件定義、これは誰の仕事なのか
コメントが長くなってしまいそうなので、続きをこっち
に書くことにしました。
(ここまでのコメントの内容は上記リンクを見てください)
まず、「業務要件」といってもも幾つかに分類する必要がある
と思います。
①新たなIT要素+業務も抜本的に変える
場合(例えばCRM、SCMなど)
②新たなIT要素だが、業務に変化があまり
ない場合(単なる業務のIT化)
③新たなにIT要素はあまり無いが、業務に
変化がある場合(既にIT化されているが、
法制度への対応等。)
②を子会社に要件定義を実施してもらことは可能
だと思いますし、実際に既にやられていると思います。
③は、ITドリブンで何かを変えるという領域が少ない
ので、ビジネスユニット側(+ベンダーや子会社)でも
十分要件定義が出来るでしょう。
問題は①の領域で、ここは「IT×ビジネス」の双方に
高いスキルが求められます。霧散しているとおっしゃ
っているのはこの領域ではないでしょうか。
この領域の人間は霧散したというよりは、ベンダー・
子会社・ユーザ企業いずれでも育成し切れていないと
いうのが現実ではないでしょうか。所謂ITコンサル
の領域ですね。
まず親会社(ユーザ企業)の視点から見るとITをビジ
ネスの中核的なコンピタンスとして捉えている企業で
あれば、この「要件定義」は限りなく自社の本業に近
い仕事(本業そのもの)ですから子会社から素養のあ
る人間を転籍させてでもユーザ企業内にこの人間を確保
するべきだと思います。
一方子会社の視点で見れば、「コストセンター」から
の脱却を目指したいのは理解出来ますが、上述の理由
もありますし、SIベンダーがわざわざコンサルティン
グファームを買収しているのを見ると、それと同じこ
とをシステム子会社に求めるのは酷だと思います。
また、仮にこのような人材を育成出来ても外部に流出
してしまう可能性が限りなく高いと思われます。
(ITコンサルが出来てなおかつコストセンター化した
子会社に留まるという特異な人もいるでしょうが)
私は、「コストセンター化」した子会社の生きる道が
あるとすれば上流への進出ではなく、
・「製造業・運用サービス業」としての徹底したQCD
向上(徹底した標準化、親会社への密着サポート、
サービスメニュー・SLA整備など)
・規模を拡大(グループシェアードサービス企業化。
例えばグローバルまでサポート)
・親会社のリソース(グローバル拠点)などを活用
して(例えばグローバル運用サービスを)外販する
だと考えています。
ちょっと話はそれますが、何故ITベンダーも皆が右
へ習えで「上流」と叫ぶのでしょうかと不思議になり
ます。PCにおけるDELLのように、「高機能(上流)で
はなく、徹底した顧客志向とQCDを追及する」ような
ことを大々的に標榜する会社があってもよさそうな
ものですけどね・・・