コーチAのコンサル日記

現役ITコンサルタントかつアメリカンフットボールのコーチとして日々思う所を書いています

情報システムシェアードサービスの方向性

2005-07-23 10:42:30 | コンサルテーマ
イオンなど続々,シェアード・サービスが静かに再ブーム

昨今再びシェアードサービスが注目されているようです。

一般的に言われているシェアードサービスの主要な目的をまとめると、
以下のようになります。

・スケールメリットによるコスト削減と品質向上
・キャッシュの外部流出抑制
・アウトソーサには無い「現場感覚」を持つプロフェッショナルとして
 メンバーの意識向上
・人材受皿

これまでは子会社や関連会社を含めた連結スコープでERPを導入することと
並行し、人事・総務・経理・情報システムといった「間接部門」をグループ
規模でシェアードサービス化するというのが一般的な事例でした。

今後は、シナリオシェアードサービスの目的から見ても、スケールメリット
を1企業グループにクローズせず、企業間でシェアしていくというシナリオ
が考えられるのではないでしょうか。

人事分野では、住友信託銀行の呼びかけで、松下電器産業や花王が出資する
SSC会社の人事サービス・コンサルティング(HRMSC)を設立し、外販
も目指すといったモデルも存在します。

情報システム分野に適用するとすれば、例えば先進的かつ大規模なIT部門の
シェアードサービス部隊が中心となって事業上競合しない企業と共同でシェア
ードサービス会社を立ち上げるといった所でしょうか。

但しこの話も一見綺麗に見えますが、仕事が個人に紐づいているアメリカのよ
うな労働環境を前提にしている所があるため、日本の人事慣行にどこまでなじむ
のかは少し考慮が必要だと思います。この点はまた書きたいと思います。