最近、現在公開中の映画のせいもあってか、テレビや雑誌等で、バチカン市国をよく目にします。
世界最小の主権国家。
ここの警護に当たっているスイス人衛兵は、無駄な動き一つせず、背筋をシャキッと伸ばし、赤と青と濃い黄色の征服を身に纏っています。
私が実際に見た衛兵さんは、それこそ無駄な動きが無いせいもあってか、イタリアの彫刻のような彫りの深い顔立ちで、色白な美男子でした。
腰には剣、手には長斧を持っていて、交代の時間を迎えると、次の衛兵さんと警護の交代の儀式を行います。
長斧を床に叩き付ける、カシャンと言う音に少し驚きました。
今まで生で聞いたことの無い音でした。
本物の音。
未だに耳に残っている。
衛兵さんを横目に、中に入って行くと、外とは空気がどこか違って、澄んでいるようでした。
きっと誰もいない時間に、私一人で建物の中心に立ってみたら、もっと違う景色が広がり、今までの考え方の根本を変えられてしまいそうになる、そう思いました。
カトリック教会の総本山。
歴代のローマ教皇が眠る国。
同じ時間が流れているとは、到底思えない。
でも、「 今 」は確実にあって。
今年の復活祭は、4月12日でした。
私の誕生日と同じ日で、少し驚きました。
古代から変わらない物や気持ち。
ずっと繋がっている。
改めて、驚かされます。