先日土曜日、無事に今年度の英検が終わり、当校での受験者のうち6名が3級、準2級のそれぞれで2次試験に進むことになりました。まだ正式な結果は出ていませんが、今までの合格点の平均を大幅にクリアしているので、もう2次試験対策を始めても全く問題ありません。むしろ、なるべく早く始めることによって、出題される問題の傾向に慣れて、当日の緊張を少しでも緩和できれば、と思っています。
3級の生徒さんは、本当に粘り強くトライを続けて来た子で、途中でくじけることなく、本当によく頑張ってきました。長文を読むことにはなれているせいか、音読もスラスラ、とてもスムーズに読むことができて、1次試験対策も役になっているなぁ、と感じました。ただ、最後に質問される、「自分に関する質問」では、なかなか思っていることと英文がリンクせず、もどかしい思いをしながらのレッスンのようでした。
それは準2級の中学生も同じで、アウトプットになると、とたんに消極的になってしまう。日本語の環境下で生活している限り、仕方がないことですが、それでも自分の言葉で、自分の意思を伝えられることが、本当の意味での英語の楽しさでもあります。試験のための練習をきっかけに、英語を話すことにもっともっと興味を持つようになってくれればいいですね~
2月の半ばをすぎれば週2回での対策レッスンに入りますが、その頃までに調整ができて、これなら安心!と送り出せるように指導を続けていきたいです
ところで、最近新聞やニュースなどで目にする記事の中では、英語に関する日本国内での高まりを強く感じます。でも英語の環境外で「語学」を習得することは、並大抵のことではないことは、英語に限らず、言語を学ぶ人にとっては共通の苦労なのではないでしょうか。しかし、本当に英語環境が、英語力を伸ばすのに必要?
私自身は、オーストラリアやニュージーランドに住んでいた頃は、常に周りが英語の環境でしたから、いつでもやろうと思えば、いくらでも英語力を伸ばすことは出来たと思います。でも残念ながら、私の場合は、特にNZでは、毎日一人で湖や川に出かけて、魚と話しはするものの、多くの人とコミュニケーションをとり、多くを学ぼうと貪欲に勉強をすることはたいしてしませんでした。今思えば、若い「脳」のうちに、もっと学習しておけばよかったと後悔することもあります。
私が言いたいことは、英語漬けになれる恵まれた環境にあっても、その気がなければ全くもって意味をなさない、ということ。たとえ英語環境に置かれていない日本であっても、自分の意志一つで英語力をぐっと伸ばすことはできるのです。たくさんある様々な方法の一つに「英検」があって、学習過程で覚えるたくさんの単語や表現、リスニングやスピーキングでの思考力の活用が、ゆくゆくは彼らの英語力の基礎の一部になるのだと思います。また英検は、漠然と勉強を続けることで下がっていくモチベーションを持続させ、合格することで達成感を得て、また更に上級を目指すための学習につながっていきます。
英検対策クラスなどで子供たちに指導をしながら、過去に出された問題の傾向と、近年のものを見ていくと、特に近頃はずいぶん内容も変わっているな、と感じます。中でもリスニングの出し方は顕著で、全体の内容把握をしていないと選択できないような出題の仕方に徐々に変化してきています。これは単純に級を取得するだけの、やっつけ仕事的な勉強法では全く歯が立たないということ。指導する側も、単純に過去問ばかりをやらせるのではなく、理解を促し、英検を受験することが、後々基礎力になるような指導を心がけなくてはいけないと思います。
ですから英検対策は「英検だけのための勉強」と決め付けるのはナンセンス。実は全部つながっていて、受験後には飛躍的に英語読解能力や理解力が高まり、子供達自身が英語を学ぶことに積極的になっているという姿を目の当たりにしていると、これからも英検を英語力アップのひとつの手段として、どんどん活用していきたいと思うのです