アノネ ( ^o^)y(δ_δ) きょうね

繰り返される毎日
でも全てが一期一会
さて今日はどんな出会いがあったでしょう

ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず

2009-05-14 | 家族・暮らし


  方丈記     鴨長明



ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。

淀みに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまりたる例(ためし)なし。

世の中にある人と、栖(すみか)とまたかくのごとし。

たましきの都のうちに、棟を並べ、甍(いらか)を争へる、高き、いやしき、人の住ひは、世々を経て尽きせぬものなれど、これをまことかと尋ねれば、昔ありし家は稀(まれ)なり。

或は去年(こぞ)焼けて、今年作れり。
或は大家(おほいへ)亡びて小家(こいへ)となる。

住む人もこれに同じ。所も変らず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二三十人が中(うち)に、わづかにひとりふたりなり。朝(あした)に死に、夕(ゆふべ)に生るるならひ、ただ水の泡にぞ似たりける。

知らず、生れ死ぬる人、何方(いずかた)より来たりて、何方へか去る。
また知らず、仮の宿り、誰(た)が為にか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。
その主と栖と、無常を争ふさま、いはばあさがほの露に異ならず。
或は露落ちて花残れり。残るといへども朝日に枯れぬ。
或は花しぼみて露なほ消えず。消えずといへども夕を待つ事なし。

 予(われ)、ものの心を知れりしより、四十(よそぢ)あまりの春秋(しゅんじう)をおくれるあひだに、世の不思議を見る事ややたびたびになりぬ。

古典に親しむより抜粋


by:ちび子



淀みに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまりたる例なし。・・・

     世の常・・・・ですね。

        







5月8日、小さい頃から私たち姉妹を可愛がってくれた叔父が亡くなった。

電話口で気丈に話していた父だが「親も兄弟もみんな送った」のあとは言葉がつまった。


夫に「お父さんて年取ってもかっこいい」と言われていた父だが今はもう 体に力なく、支えられて弟を見送った。


日本が戦争に負け、ソ連に連行されるトラックから運よく脱走して実家に帰りついたという叔父の話は 亡くなった今 父から初めて聞いた。
父にも分からないほどの風体で、その後の努力は大変なものだったそうな。
でもそれらを微塵も感じさせず勢力的に活躍し、笑顔が絶えない朗らかな叔父だった。

今頃は あちらで親兄弟と賑やかに語らっているでしょうか・・・


82歳の叔父は父に感謝の言葉を残し、85歳の父はその顔をなでながら「ゆっくり休めよ。」と語りかける。


男ばかり4人兄弟。
若くして父親を亡くし、家族を支えてきた父に去来するものはいかばかりか・・・・



叔母や父。残されたものの辛さを想う今日です。




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