(10)動詞の活用
①四段活用(「ず」を付けて言ってみてア段の音になるもの→咲かず、知らず)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 咲く さ か き く く け け
ラ 知る し ら り る る れ れ
(注)口語と文語で送り仮名が違うので活用も異なる。
言う→言ふ、漂う→漂ふ、添う→添ふ (ハ行四段活用となる)
<例句>冬の水一枝の影も欺かず(未然形) (中村草田男)
②ナ行変格活用(死ぬ、去ぬの2語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
ナ 死ぬ し な に ぬ ぬる ぬれ ね
去ぬ い
<例句>冬蜂のどころなく歩きけり(連用形) (村上鬼城)
③ラ行変格活用(有り、居りの2語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
ラ 有り あ ら り り る れ れ
居り を
<例句>一堂のあれば一塔百千鳥(已然形) (高野素十)
④下一段活用(蹴るの1語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 蹴る (け) け け ける ける けれ けよ
(注)「蹴る」は単独で用いるより複合動詞として用いることが多い。
→蹴上ぐ、蹴返す、蹴倒す、蹴ちらす、蹴とばす
<例句>蹴あげたる鞠のごとくに春の月(連用形) (富安風生)
⑤下二段活用(「ず」を付けて言ってみてエ段の音になるもの→近付く、定む)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 近付く ちかづ け け く くる くれ けよ
マ 定む さだ め め む むる むれ めよ
(注)口語と文語で送り仮名が違うので活用も異なる。
堪える→堪ふ、冴える→冴ゆ、植える→植う (下一段活用→下二段活用)
(ア行)→(ハ行)、(ア行)→(ヤ行)、(ア行)→(ワ行)
<例句>白粥の香もちかづけず身ごもりし(未然形) (篠原鳳作)
⑥上一段活用(着る、似る、煮る、干る、見る、射る、鋳る、居る、率るの9語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
マ 見る (み) み み みる みる みれ みよ
ナ 似る (に) に に にる にる にれ によ
<例句>つく羽子の音のつづきに居る如し(連体形) (中村汀女)
⑦上二段活用(「ず」を付けて言ってみてイ段の音になるもの→起く、恋ふ)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 起く お き き く くる くれ きよ
ハ 恋ふ こ ひ ひ(う) ふ ふる ふれ ひよ
<例句>着ぶくれのおろかなる影曳くを恥づ(終止形) (久保田万太郎)
⑧カ行変格活用(来の1語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 来 (く) こ き く くる くれ こよ
<例句>寒風を来しわが顔の悲しけれ(連用形) (星野立子)
⑨サ行変格活用(すの1語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
サ す (す) せ し す する すれ せよ
<例句>寒き夜の貨車駐らんとしつつあり(連用形) (山口青邨)
以上
①四段活用(「ず」を付けて言ってみてア段の音になるもの→咲かず、知らず)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 咲く さ か き く く け け
ラ 知る し ら り る る れ れ
(注)口語と文語で送り仮名が違うので活用も異なる。
言う→言ふ、漂う→漂ふ、添う→添ふ (ハ行四段活用となる)
<例句>冬の水一枝の影も欺かず(未然形) (中村草田男)
②ナ行変格活用(死ぬ、去ぬの2語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
ナ 死ぬ し な に ぬ ぬる ぬれ ね
去ぬ い
<例句>冬蜂のどころなく歩きけり(連用形) (村上鬼城)
③ラ行変格活用(有り、居りの2語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
ラ 有り あ ら り り る れ れ
居り を
<例句>一堂のあれば一塔百千鳥(已然形) (高野素十)
④下一段活用(蹴るの1語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 蹴る (け) け け ける ける けれ けよ
(注)「蹴る」は単独で用いるより複合動詞として用いることが多い。
→蹴上ぐ、蹴返す、蹴倒す、蹴ちらす、蹴とばす
<例句>蹴あげたる鞠のごとくに春の月(連用形) (富安風生)
⑤下二段活用(「ず」を付けて言ってみてエ段の音になるもの→近付く、定む)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 近付く ちかづ け け く くる くれ けよ
マ 定む さだ め め む むる むれ めよ
(注)口語と文語で送り仮名が違うので活用も異なる。
堪える→堪ふ、冴える→冴ゆ、植える→植う (下一段活用→下二段活用)
(ア行)→(ハ行)、(ア行)→(ヤ行)、(ア行)→(ワ行)
<例句>白粥の香もちかづけず身ごもりし(未然形) (篠原鳳作)
⑥上一段活用(着る、似る、煮る、干る、見る、射る、鋳る、居る、率るの9語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
マ 見る (み) み み みる みる みれ みよ
ナ 似る (に) に に にる にる にれ によ
<例句>つく羽子の音のつづきに居る如し(連体形) (中村汀女)
⑦上二段活用(「ず」を付けて言ってみてイ段の音になるもの→起く、恋ふ)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 起く お き き く くる くれ きよ
ハ 恋ふ こ ひ ひ(う) ふ ふる ふれ ひよ
<例句>着ぶくれのおろかなる影曳くを恥づ(終止形) (久保田万太郎)
⑧カ行変格活用(来の1語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
カ 来 (く) こ き く くる くれ こよ
<例句>寒風を来しわが顔の悲しけれ(連用形) (星野立子)
⑨サ行変格活用(すの1語)
行 基本 語幹 未 然 連 用 終 止 連 体 已 然 命 令
サ す (す) せ し す する すれ せよ
<例句>寒き夜の貨車駐らんとしつつあり(連用形) (山口青邨)
以上