ちょび爺 思いつき日誌

携帯なくても生きていけるさ

心をひとつにした プレトニョフと東フィル

2013年03月23日 | 音楽

 前回書いた、カツァリスの3月3日茅ヶ崎公演は 「とんでもなく」 素晴らしかった。当分

これほどのには出会えないだろうと思っていたら、そのわずか二週間後に プレトニョフ

東京フィルハーモニー交響楽団 がこれまた見事な、忘れられない演奏をきかせてくれた!
(3月17日 オーチャードホール)

 


 失礼ながらこれまで東フィルについて、プレトニョフ手兵のRNO (ロシア・ナショナル管弦

楽団) とのコンビには遠くおよばないと思っていた。しかしこの日のグラズノフの 『四季』

はそれを完全撤回させるに十分なもの。

 ゆっくりと、いつくしむようにメロディーの弧を空中にえがくプレトニョフの指。その指に

すべての響きが集まり、オーチャードホールの高い天井へのぼってゆく。

全員が心をひとつにして自然への愛をうたいあげる、奇跡のような瞬間がおとずれた!



 プレトニョフがはじめて東フィルを指揮したのは2003年だから、もう十年も前になる。

残念ながらその演奏会は聴きのがしてしまったけれど、その前月にソリストとして出演

したベートーベンのピアノ協奏曲全曲のほうは聴くことができた。変幻自在にして強烈な

オーラをはなつピアノに、オケがくらいついていくようすは 「ピアノで指揮をする男」 の

面目躍如 (『皇帝』 ではプレトニョフがナポレオン見えてきたくらい!)。ただN響のときと

違ってなんだかお互い惹かれあっているような、あたたかい雰囲気を感じたんだよね。

あれが原点だったのかな… あのときプレトニョフの指はピアノという楽器をかいして東

フィルのメンバーとつながっていたけれど、今はもう直接つながっている。


 ところでプログラムの前半、これも楽しめたんだけど (マエストロ自作のジャズ組曲!^^)

後半のグラズノフがあまりにも素晴らしかったためか、ほとんど印象にのこっていない(笑)。


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