
構想から30年もかけてようやく3月28日に完成した首都高中央環状線(渋谷~新宿間)と大橋ジャンクションという我が国の土木の歴史に残る構造物を開通時間(午後4時)直後に体験するためにマイカー(プリウス)を運転して出かけた。
開通時刻4時より早く大橋ジャンクションに着いても高速道路上では待機できないので、用賀インターに入る前に砧公園に出かけて桜見物をして少し時間調整をした。当日は最高気温が5度あまりと真冬並みの寒波到来で、人影も疎らで、五分咲きの桜も心なしか寒さに震えているように見えた。
4時30分に用賀インターに入ると間もなく「中央環状線山手トンネル開通」という真新しい看板が目に入る。渋滞解消の切り札として鳴り物入りで開通したが、渋谷3号線は20~30Kmのノロノロ運転。4時42分いよいよ念願の大橋ジャンクションのループに突入する。開通を知らない人が多いのか、私たちのように野次馬根性でテストドライブをするような人は少ないのか、意外と空いている。
事前の情報によると地上35m、地下36m、高低差71mで一周400mのローマのコロセウムのような形になっているが、都内のデパート等の地下駐車場に車を入れることを考えれば、勾配も曲率も緩やかで快適に運転できる。ジャンクション内を走っているときは、コンクリートの壁面で囲まれているので、何周回ったかは見当もつかないが(多分2周半?)、2分後には地下30mにシールド工法で造った「山手トンネル」の入口に着く。
3分後には早くも甲州街道と環状6号線の交差点である初台の出口に着く。渋谷~新宿間は名うての渋滞カ所だが、これが3分少々で通過できるようになったのは、まさに驚異的。しかし、帰途、目黒区駒場にある我が家に向かって環状6号線(一般道路)を走ると、高速道路への進入出路が道路中央を占拠しているためか、返って混んでいるような気がする。残工程の道路整備が終われば、多少は改善されるとは思うが、交通渋滞の解消という問題は一朝一夕にはいかないものだと感じる。
大橋ジャンクション内の道路 寒さに震える砧公園の桜