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2020/12/22

2020-12-22 03:13:50 | 日記
 クリスマスソングと言えば、私のとっておきのレコードをご紹介します。ジャズギタリストのケニーバレルの「Have yourself a soulful Christmas」です。師走で忙しくて目が回りそうだという人にこそ、ぜひ聞いていただきたい。
 White Christmasなど有名曲が収録されていますが、発売元は「CADET」というシカゴブルースのレーベル。そして、ブルース、ソウルフィーリングあふれる、モダンジャズギターの第一人者、ケニーバレルです。ただの、クリスマス・アルバムで終わっていません。黒人音楽の深いスピリチュアルに根差しつつ、モダンでクールな雰囲気があります。その雰囲気でMy favorite thingsも演奏しています。隠れた傑作アルバム、ケニーの中でも知られざる名盤だと思います。
 東京・武蔵小山に「FAT MAMA」というジャズ喫茶がありました。私は近くに住んでいたので、ほぼ毎日行きました。コーヒーもおいしかった。それまで、古いジャズばかり聞いていた私は、その店で、モダンジャズを一から教えていただきました。そこのマスターが、私と同じくケニー・バレルの大ファンで、ある年末、私が「こんなの知ってますか?」と、このアルバムを持っていったら、マスターはそれを録音して、ほぼ毎日、かけていました。数年前のクリスマスのことです。
 このアルバムの中でも、「Away in a manger」(御子は飼い葉おけの中で)という、アコギで弾いている曲が、とても良いです。ソウルフルに語りかけてくるケニーのギター。心に伝わります。安らぎます。
 年とったチャールス・ロイドみたいな、穏やかなFAT MAMAのマスター、元気にしているかなあ?
 Merry Christmas.
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2020/12/15

2020-12-15 01:28:00 | 日記
 1980年12月8日(米現地時間)。「ジョン・レノン暗殺」が伝えられ、ラジオでジョンやビートルズの曲が延々と流された夜、茫然と聞き続けていたのを思い出します。私は高校2年生でした。あれから40年。
 最近出版された「ジョン・レノン フォーエバー」(河出書房新社)と言う雑誌によりますと、あの年12月4日に湯川れい子さんがジョンに電話取材したとき、ジョンは「日本が懐かしくてしかたない。今度は北海道や九州に是非いきたい」と語ったそうです。実はその時、日本を皮切りとするワールドツアーが決定済みで、発表を待つばかりになっていたとか。その4日後の凶弾。もしジョンが来日していたら、と思うと、あの夜のことが、ひとしお感慨深く思い出されます。

 ちょうど今、「ハッピークリスマス」が、巷に流れていますね(なんと、ヒップホップ調もあります)。それはそれで結構、でも僕は、ジョンがダブルファンタジーで復活する前、NYの家で主夫をしながら一人でテープに吹き込んだであろう、「REAL LOVE」に今、心を打たれます(ジョン・レノン「アコースティック」収録)。
 ビートルズ・アンソロジーで、ゴテゴテとアレンジが施されたものより、シンプルな弾き語りが良いです。このメロディー・センスが、レノン・マッカートニー、そしてジョン・レノンであり、歌詞もジョンそのもの。

 All the little boys and girls living in this crazy world
  All they really needed from you
  Is may be some love
  ・・・・
 why must we be alone
why must be alone
it's real life ,it's real life


 先述「ジョンレノン フォーエバー」によれば、ジョンは、禅に関心を持ち、来日した折、白隠禅師の書を好んで購入していたということです。
 こんな記述があります。
 「ジョンが惹かれた白隠が残した『南無地獄大菩薩』という書には、『地獄も極楽も人の心に映ったものにほかならない』という教えが記されており、これがジョンの歌った『イマジン』の思想に通底するものだという」。
 つまり、仏教の根本思想である「空即是色、色即是空」、<この世はすべて空である>という考えが、イマジンに表現されている、と。・・・すごいことですね。
 また、そうだとすれば、「イマジン」のメッセージは、とりわけ日本人には理解しやすいものでないか、と思います。

 
 生きていれば80歳。最近公開された映画「yesterday」(ビートルズが存在しなかった世界という設定)には、老人となったジョン・レノンが登場します。(泣)。もしジョンが今も存命であれば、素晴らしいメッセージを私達に伝えてくれていると思います。



小松政夫さん追悼

2020-12-14 01:38:41 | 日記
 眉毛の動く淀川長治や小松の親分さん(確か実在の親分がモデル)、タモリとの製材所ネタ(特に永六輔を切るところ)など、本当に面白いコメディアンでしたが、僕が思い出すのは「前略おふくろ様」における、ショーケンの先輩の板前役です。
 気が小さいのに、ちょっと意地悪で、実は人が良いという、市井の人物を見事に演じておられました。あれから約50年経って、今だに、あの板前姿が目に浮かびます。名優でした。安らかにお眠り下さい。
追記;映画「居酒屋兆治」で、高倉健演じる兆治の居酒屋の常連客の演技も良かった。思えば、ショーケンと言い、健さんと言い、ちょっと規格外で不器用な主人公を温かく見守る先輩役が、実に板に着いた役者さんでした。そういう先輩・後輩の間柄というのが、もともと日本人の美しいところであったのだと、しみじみ思います。