会長の映画のお部屋

このブログは、映画を見た人が「あぁ~っ!それわかるぅ~」って内輪ウケするためのものです。映画見てないと意味ワカリマセン。

ずずめの戸締まり(2022年 日本 122分) No.682

2023年10月30日 | Weblog
作中、以下の風景が描写されます。

・環境省 除去土壌等 双葉3
※汚染土を運ぶトラックのゼッケン
・通行制限中 この先帰還困難区域につき通行止め
※通行止めの立て看板
・常磐道 上下線 大熊IC〜浪江IC 昼夜連続・通行止 9月1日〜9月30日
※高速道路の表示
なかなか生々しい描写ですが、実際に取材した風景なのでしょう。
ちなみに、すずめら一行が休憩した道の駅「大谷海岸」は、震災による津波で被災し、2021年にリニューアルオープンしたものだそう(本作は2022年の作品)。

東日本大震災から12年が経過し、我々、日本人がようやくこのような作品を鑑賞(制作)できる精神状態になったということなのでしょうね。
もちろん、記憶を風化させることは慎むべきことかとは思いますが、、遺族らの心に少しずつでも静穏が戻ることは、被災し亡くなられた方たちも喜んでいるはず。

普段みている映画のなかの1本と考えますと、それほど泣かせる作とも思えないのですが、観てみると自分でも意外なほど泣かされます(大恥)。東日本大震災で、会長は被災した訳ではないのですけれども、震災の何かしらの名残(なごり)が意識の奥底に残っているということなのでしょうか。

「扉」を閉める儀式の際、これまでこの地で生きてきた人々の「声を聴く」というプロセスがでてきます。
で、福島で扉を閉める際に、すずめらが聞いた声の多くが「いってらっしゃい」と「いってきます」の声。
東日本大震災が発生した時刻は、平日(金曜日)の午後2時46分。いつもの朝の一声が「最後の声」になった人は、おそらく何千人もいたことでしょう。あまりにも泣かせる脚本ですわ(号泣)。

今年は東日本大震災で亡くなられた方の十三回忌の年。
この機に鑑賞してみましょう!作品としても面白いですよ 90点


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