GPK Seniors

GPK SeniorsはGPKのOB/OGのためのBOXノートです。

報道番組から(地域医療)

2004-09-21 | ひとりごと
|おお-え|です。6ヶ月ぶりに新幹線に乗り、帰省しました。
乗り換えで1時間に一本しかない特急を待つのが、昨年に増して苦痛でした。

それにしても、田舎ということを差し置いても、実家というのはいいところです。
両親は地元の用事で不在がちでしたが、人がいなくても空虚ではない、
時計の音がだけが響く、何もない時間というものがあって。
広さや陰の有無も関係するんでしょうけど。

さて、夕方にその陰影空間でテレビを見ていると、色平哲郎という、
地域医療に携わる異色の医師の特集をやっていました。
きっと以前からご存知の方もいらっしゃるでしょう。

::色平さんのホームページ
http://www.hinocatv.ne.jp/~micc/Iro/01IroCover.htm

::経歴が分かりやすいのはこの辺。
http://www.hinocatv.ne.jp/~micc/Iro/a55Jidai.htm

私が共感したのは、
「地域に溶け込んで土の人となることはできないが、風の人になれる」
「しきたりに流されながら、役割を見出す」
という風に自分の役割・位置を自覚している点でした。
だから、村を「関係性の渦」「誰かが見ている劇場空間」とも言っていました。

私自身は、学生時代の通過儀礼を経て、
社会の見る・見られるの関係性に執着することは久しくなく、
むしろそれ一辺倒になることを嫌い、穏やかな違う終着点を見たいと思っていたのですが、
私の実家のあるところも劇場なので(笑)、こういう視点は不思議じゃないです。
むしろ、正視すればそうなるのかもと思ってます。

それから、色平さんが学生相手に話かけることを聞いていると、熱意ある本心に加えて、
相手を考えさせるために敢えてアジっている節もあるなあと思いました。
(私が出ていたゼミの先生も、講義の後、「いやー、今日もアジったなあ」なんて言ってましたが・・・)

えー、新鮮な感動が違う方向にそれていくので(ゴメンナサイ)、この辺で。
地域XXの一つとして、私はもう少し追いかけたいと思っています。

P.S.
「劇場空間」への割り切れなさは、私自身が実践的には「風」を指向しつつ、情念的には、育ったルーツに対してそう割り切っていないところにありそうです。卑近な例では、Kioskで関西弁で答えられたらなあと思ったり。面倒な思いで帰省をして、思わぬ安らぎを得て、また生き方を自問せずにいられなかった私には、よく浸み込んだ番組だった訳です。