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東京散歩・・・中目黒

2006年12月19日 20時53分56秒 | ハチパパのひとり言

東京は中目黒。ホント久し振りのところなんです。
従兄弟の長男がジャズボーカリストとしてライブに出演するとのことで、なつかしの街であり来てみました。もう40年も経っていますから、当時の面影はまったくと言っていいほどありませんでした。

ライブにはまだ時間があったので、同じ通りの目黒銀座二番街付近を歩いてみました。ちょっと横丁に入り込んだら「根室食堂」という小さな居酒屋が気になり入ってみたのです。
十人ぐらいでいっぱいになりそうな立ち飲みカウンターと奥に2卓の座敷があるこじんまりとした店ですが、若いマスター?と若い女の子ひとりだけで切り盛りしているようです。
とにかく壁に紙切れのメニューがずらり、北海道根室 幻の鯛 天然ソイ刺身500円、ヤスべ煮付け550円、ホッケ チャンチャン焼き550円、チカの天ぷら(2本)350円、北海道噴火湾 旨みのあん肝450円などなどズラリ。ヤスべとかチカとかどんな魚かわからずじまいに終わってしまったが、北海道白糖から付つぶ貝刺身400円が最高にうまかった。活きたまま送ってもらっているそうだ。わからないながらもひとつだけ、根室名物「つめ酒」の文字に惹かれて頼んでみた。地酒にタラバガニの爪をいれたものでかに味の不思議な酒という感じであった。今度また来ようと思う。

ここはボクが昭和41年、21才で東京に転勤してきて初めて彼女とデイトしたところなんです。
どうして中目黒? 理由は勤務地にちょっと離れていて会社の連中に見つからないだろうというだけのこと。
自由が丘のとある銀行の支店にいました。着任して2年目の22才のとき、同期入社の子と恋愛しました。

もう時効をとっくに過ぎていますので告白しますが、初めてラブホテルに入ったのも中目黒です。ホテルの前で躊躇していたのがおかしく懐かしい思い出の街なんです。
でもその彼女、ボクと結婚して3年半、二人の子供を残して逝ってしまいました。恋愛、結婚、子供、そして戸建の家を買ったばかりで、家族の入院、死別、葬式はたまたお墓まで買ってしまいました。まさに人が一生かかってやることをわずか3~4年でやってしまったんです。

当時の主治医に言われたことをよく覚えています。
「奥さんは多分結婚前からガンがあったと思う。神様が君に引き合わせて、子供も授けてくれて幸せだったんじゃないの?」
日本舞踊若柳流の名取として、東京の舞台で踊ったり、華道草月流の名前もいただいてました。古風な女性でした。

次は自由が丘に行こうと思っています。5年半の思い出が一杯詰まった街です。
切ない話から始まりましたが、お差支えなければ「東京散歩」ずーっと読んでみてください。



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