
1934年から始まり今年で69回目を迎える、タイの2大名門大学、タマサート大学とチュラロンコン大学のサッカー対抗戦。現役タイ代表も含めた卒業生のプロサッカー選手も参加し、テレビ中継もされる一大イベントだ。これまでの勝敗はタマサート大学22勝、チュラロンコン大学14勝、引き分け31。我がポリスユナイテッドのAdulも参加すると聞いて、会場のスパチャラサイスタジアムに足を運んだ。
試合開始1時間前ほど前にBTSナショナルスタジアム駅に着くと、すでに赤(タマサート)とピンク(チュラ)のポロシャツに身を包んだ学生らしき若者が、多数スタジアムに向かっていた。代表戦ほどではないにしろ、かなりの人の数。周辺には出店も多数並び、人々でにぎわっている。チケットは100B。バックスタンドに席を取ると、既に多くの席が埋まっている。やはり観客のほとんどは若く、両大学の学生かと思われる。ゴール裏は両大学の応援団でほぼ埋め尽くされ、音楽に合わせて人文字などを披露している。グラウンドでは選手たちがアップを始めているのだが、ピッチの半分くらいはセレモニーに出演するマーチングバンドに占領されていて、その隙間でボール回しをする姿が、何だかタイ的だ。実はこの前に学生たちが作ったみこしのパレードが行われていたのだが、見逃してしまった。
選手が入場するとセレモニーが始まり、マーチングバンドによるパフォーマンスや偉い方の挨拶などが30分近く続く。その間選手はひたすら待つのみ。知っている選手はポリスのAdulとPaitoonくらいで、2人ともチュラ大のOBとして出場している。Adulはポリスと同じ25番のユニフォームを着て、左サイドバックのポジション。左腕にはキャプテンマークを巻いていた。グラウンド上では学生たちのチアグループが観客席を盛り上げるのだが、彼らにはいくつもチームがあって、入れ替わり立ち替わり、観客席の前には現れて、息の合ったパフォーマンスをしている。いつの間にか、バックスタンドは通路まで一杯になり、入り切れない人が入口付近でもみあっている。少し危ない気もするほどだ。
結果として、試合は終了間際に右サイドからAdulの蹴ったFKが直接ゴールに吸い込まれ、それが決勝点となってチュラ大の3年連続勝利となった。タマ大は後半、なんと現役タイ代表のApipoを投入するなどしたが、得点を奪えなかった。友人のチロート氏によればタマ大のGKもポリスユナイテッドだという。ポリスの選手がポリスのGKからゴールを奪った形になった。そして、ここからがある意味、このイベントの本番だった。
マーチングバンドらによるセレモニーが行われるのはまだいい。だが、程なく観客席の学生たちが誰からともなくピッチに降り、選手たちとの記念撮影の輪があちらこちらに出来上がる。決勝点を挙げてヒーローとなったAdulは相変わらずの笑顔で記念撮影ラッシュに応えている。声をかけようと思ったが、途切れる気配がないのでその場を離れることにした。ゴール裏はなぜかステージと化していて、学生たちがスタンドと一体となって踊りを繰り広げ、グラウンドの一角でも両大学の学生たちがダンスを披露し合っている。それをまた学生たちが取り囲んで鑑賞している。いったいこれは何なのか、ちょっとした大学祭がグラウンド上で行われているではないか。誰も止める気配はないから、毎年恒例なのかもしれない。彼らの若いエネルギーには圧倒された。
この混沌さを気に入った方は、ぜひ来年の試合には足を運んでほしい。






試合開始1時間前ほど前にBTSナショナルスタジアム駅に着くと、すでに赤(タマサート)とピンク(チュラ)のポロシャツに身を包んだ学生らしき若者が、多数スタジアムに向かっていた。代表戦ほどではないにしろ、かなりの人の数。周辺には出店も多数並び、人々でにぎわっている。チケットは100B。バックスタンドに席を取ると、既に多くの席が埋まっている。やはり観客のほとんどは若く、両大学の学生かと思われる。ゴール裏は両大学の応援団でほぼ埋め尽くされ、音楽に合わせて人文字などを披露している。グラウンドでは選手たちがアップを始めているのだが、ピッチの半分くらいはセレモニーに出演するマーチングバンドに占領されていて、その隙間でボール回しをする姿が、何だかタイ的だ。実はこの前に学生たちが作ったみこしのパレードが行われていたのだが、見逃してしまった。
選手が入場するとセレモニーが始まり、マーチングバンドによるパフォーマンスや偉い方の挨拶などが30分近く続く。その間選手はひたすら待つのみ。知っている選手はポリスのAdulとPaitoonくらいで、2人ともチュラ大のOBとして出場している。Adulはポリスと同じ25番のユニフォームを着て、左サイドバックのポジション。左腕にはキャプテンマークを巻いていた。グラウンド上では学生たちのチアグループが観客席を盛り上げるのだが、彼らにはいくつもチームがあって、入れ替わり立ち替わり、観客席の前には現れて、息の合ったパフォーマンスをしている。いつの間にか、バックスタンドは通路まで一杯になり、入り切れない人が入口付近でもみあっている。少し危ない気もするほどだ。
結果として、試合は終了間際に右サイドからAdulの蹴ったFKが直接ゴールに吸い込まれ、それが決勝点となってチュラ大の3年連続勝利となった。タマ大は後半、なんと現役タイ代表のApipoを投入するなどしたが、得点を奪えなかった。友人のチロート氏によればタマ大のGKもポリスユナイテッドだという。ポリスの選手がポリスのGKからゴールを奪った形になった。そして、ここからがある意味、このイベントの本番だった。
マーチングバンドらによるセレモニーが行われるのはまだいい。だが、程なく観客席の学生たちが誰からともなくピッチに降り、選手たちとの記念撮影の輪があちらこちらに出来上がる。決勝点を挙げてヒーローとなったAdulは相変わらずの笑顔で記念撮影ラッシュに応えている。声をかけようと思ったが、途切れる気配がないのでその場を離れることにした。ゴール裏はなぜかステージと化していて、学生たちがスタンドと一体となって踊りを繰り広げ、グラウンドの一角でも両大学の学生たちがダンスを披露し合っている。それをまた学生たちが取り囲んで鑑賞している。いったいこれは何なのか、ちょっとした大学祭がグラウンド上で行われているではないか。誰も止める気配はないから、毎年恒例なのかもしれない。彼らの若いエネルギーには圧倒された。
この混沌さを気に入った方は、ぜひ来年の試合には足を運んでほしい。







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