◆2連覇に挑むブリーラム スタンドを埋め尽くすサポーター
タイプレミアリーグが全日程を終了し、フットサルW杯も開幕。フットサルタイ代表の情報も連日メディアで伝えられているが、タイのサッカーシーズンはまだ終わっていない。今週土曜日にはトヨタリーグカップの決勝があり、月末にはアセアン諸国によるAFFスズキカップにタイ代表が出場する。そして昨日行われたのがタイFA杯のファイナルである。決勝の舞台に駒を進めたのは昨年優勝のブリーラムユナイテッドと、アーミーユナイテッドの2チーム。同日にはフットサルのタイ代表(対ウクライナ)と日本代表(対ポルトガル)の試合もあったが、やはりサッカーの試合が見たいと会場のスパチャラサイ国立競技場に向かった。
BTSのナショナルスタジアム駅を降りてすぐ、紫の色のブリーラムのユニフォームを着たサポーターの一団が目についた。タイプレミアリーグでも屈指の人気を誇るブリーラム。午後7時の試合開始のまだ2時間以上前だが、スタジアムへの道だけでなくスタジアム周辺、特にブリーラム側の入場ゲート付近は紫色の人々でごった返している。老若男女、特に中学生くらいの女の子がブリーラムのユニフォームを着て入場ゲートが開くのを待っている姿を見ると、なんだかほほえましい。サポーターの一団にカメラを向けると、「ムアントン(ユナイテッド)じゃないよ、ブリーラムだよ」と笑いながらポーズをとってくれた。ある男性は車で8時間かけてブリーラムからやって来たという。一方、アーミーのサポーターもバイクに乗って集団でスタジアム周辺の道路に姿を現した。
チケットを買い、所要を済ませようとすぐ隣のMBKに入ったのだが、こちらにもブリーラムのユニフォームを着た人がちらほらいる。一体どれくらいの人が来ているのか、との疑問は入場が始まると解消する。ブリーラム側のバックスタンド、ゴール裏ともに瞬く間に紫にそまっていく。それは私が席を取ったメインスタンドにまで及んだ。3万5千人収容のスタジアムの半分近くが紫に染まっている姿は壮観ですらある。最終的には通路にまで人はあふれかえった。バックスタンドのサポーターは1時間前からチャントを歌っている。一方、空席が目立っていたアーミー側も徐々に埋まっていく。やはり軍人の集団も応援に来ている。ちなみに審判団は日本人。
今回、アーミーユナイテッドが格上のブリーラム相手にひと泡吹かせてくれるのではないかというほのかな期待があった。今大会、アーミーは3回戦で一度敗れるも相手が登録外の選手を起用していたことが判明して失格となり、4回戦に進出。そこでPK戦の末、勝ち上がると準々決勝ではムアントンユナイテッドに、準決勝ではチェンライを相手に終盤の逆転劇で勝利して決勝に駒を進めた。特に準決勝で(時折)見せた27番のLindemann(ドイツ)らの流れるような前線のパスワークは見事だった。
だが試合はブリーラムが優勢に進める。攻撃の中心となるのは40番のJerkovic。サイドに流れては確実にボールをキープして味方につなぎ、前線で体を張ってポスト役もしっかり務める。前半、遠めから放ったヘディングシュートはGK・Watcharapong(身長173cm!34歳!!)の正面をつき、サイドからあげたクロスは味方に渡る寸前でDFにクリアされたが、アーミーは彼を潰し切れずにチャンスを作られてしまう。22番のAdisakのニアポストへのヘディングはWatcharapongがかろうじてコーナーへ逃れた。アーミーは中盤のプレスが厳しいせいか前線のLindemannや9番のTATREEのところでボールが落ち着かず、なかなか攻撃の形が作れない。この日のアーミーはムアントンやチェンライを破った時ほどコンディションも良くないように思えた。それでもユナイテッドの攻撃を何とかしのいでいたが、前半37分、自陣でボールを奪われると、そのまま突破を許し、最後はJerkovicが流し込んで、ブリーラムが先制する。
先制されていらだったのか、その後、主審の判定に強く異議を唱えたアーミーの8番Niponにイエローカードが出され、その直後に交代。 後半も試合はブリーラムペース。18分にはアーミーの自陣内での強引なサイドチェンジをカットするとサイドに切れ込んでクロス。そして待ち構えていたJerkovicがヘディングを決めて2点目を上げる。 共にFWのDANIELE(オーストラリア)とDIEGO(アルゼンチン)を投入したアーミーだったが、疲れからかパスミスも目立ち、37分にISSARAPONGのミドルシュートで一点を返すの精一杯で、もう一点を加える力は残っていなかった。結局、ブリーラムが危なげない試合運びで2連覇を達成。ブリーラムの本田選手はこの日、最後まで出番はなかった。
サポーターのビッグフラッグを掲げてトラックを走り、フラッグの上に寝転ぶJerkovicや途中出場の30番Frank(フランク)。スタジアムの外では車から爆音の音楽がかかり、踊り出すサポーターが大勢いる。なぜか若い女性が車の上に登って官能的なダンスを披露し、チップを渡す人までいる。彼女たちが試合を見ていたのかどうか、さだかではない。国立競技場をバックに車上でダンスをする彼女たちの姿はなんともなんとも。そして外の道路にはサポーターを乗せて来たであろう何十台という大型バスが並んでいる。なんだか、彼らの姿にタイのサッカー熱の底力を見た気がする。
ブリーラムは土曜日に行われるトヨタリーグカップの決勝で2冠に挑む。相手は今季ディヴィジョン1で優勝したラーチャブリーFC。会場はなぜかランシットのタマサート大学という交通の便がいささか悪いところなのだが、さて今度はどれくらいのブリーラムサポーターが現れるのか。
タイプレミアリーグが全日程を終了し、フットサルW杯も開幕。フットサルタイ代表の情報も連日メディアで伝えられているが、タイのサッカーシーズンはまだ終わっていない。今週土曜日にはトヨタリーグカップの決勝があり、月末にはアセアン諸国によるAFFスズキカップにタイ代表が出場する。そして昨日行われたのがタイFA杯のファイナルである。決勝の舞台に駒を進めたのは昨年優勝のブリーラムユナイテッドと、アーミーユナイテッドの2チーム。同日にはフットサルのタイ代表(対ウクライナ)と日本代表(対ポルトガル)の試合もあったが、やはりサッカーの試合が見たいと会場のスパチャラサイ国立競技場に向かった。
BTSのナショナルスタジアム駅を降りてすぐ、紫の色のブリーラムのユニフォームを着たサポーターの一団が目についた。タイプレミアリーグでも屈指の人気を誇るブリーラム。午後7時の試合開始のまだ2時間以上前だが、スタジアムへの道だけでなくスタジアム周辺、特にブリーラム側の入場ゲート付近は紫色の人々でごった返している。老若男女、特に中学生くらいの女の子がブリーラムのユニフォームを着て入場ゲートが開くのを待っている姿を見ると、なんだかほほえましい。サポーターの一団にカメラを向けると、「ムアントン(ユナイテッド)じゃないよ、ブリーラムだよ」と笑いながらポーズをとってくれた。ある男性は車で8時間かけてブリーラムからやって来たという。一方、アーミーのサポーターもバイクに乗って集団でスタジアム周辺の道路に姿を現した。
チケットを買い、所要を済ませようとすぐ隣のMBKに入ったのだが、こちらにもブリーラムのユニフォームを着た人がちらほらいる。一体どれくらいの人が来ているのか、との疑問は入場が始まると解消する。ブリーラム側のバックスタンド、ゴール裏ともに瞬く間に紫にそまっていく。それは私が席を取ったメインスタンドにまで及んだ。3万5千人収容のスタジアムの半分近くが紫に染まっている姿は壮観ですらある。最終的には通路にまで人はあふれかえった。バックスタンドのサポーターは1時間前からチャントを歌っている。一方、空席が目立っていたアーミー側も徐々に埋まっていく。やはり軍人の集団も応援に来ている。ちなみに審判団は日本人。
今回、アーミーユナイテッドが格上のブリーラム相手にひと泡吹かせてくれるのではないかというほのかな期待があった。今大会、アーミーは3回戦で一度敗れるも相手が登録外の選手を起用していたことが判明して失格となり、4回戦に進出。そこでPK戦の末、勝ち上がると準々決勝ではムアントンユナイテッドに、準決勝ではチェンライを相手に終盤の逆転劇で勝利して決勝に駒を進めた。特に準決勝で(時折)見せた27番のLindemann(ドイツ)らの流れるような前線のパスワークは見事だった。
だが試合はブリーラムが優勢に進める。攻撃の中心となるのは40番のJerkovic。サイドに流れては確実にボールをキープして味方につなぎ、前線で体を張ってポスト役もしっかり務める。前半、遠めから放ったヘディングシュートはGK・Watcharapong(身長173cm!34歳!!)の正面をつき、サイドからあげたクロスは味方に渡る寸前でDFにクリアされたが、アーミーは彼を潰し切れずにチャンスを作られてしまう。22番のAdisakのニアポストへのヘディングはWatcharapongがかろうじてコーナーへ逃れた。アーミーは中盤のプレスが厳しいせいか前線のLindemannや9番のTATREEのところでボールが落ち着かず、なかなか攻撃の形が作れない。この日のアーミーはムアントンやチェンライを破った時ほどコンディションも良くないように思えた。それでもユナイテッドの攻撃を何とかしのいでいたが、前半37分、自陣でボールを奪われると、そのまま突破を許し、最後はJerkovicが流し込んで、ブリーラムが先制する。
先制されていらだったのか、その後、主審の判定に強く異議を唱えたアーミーの8番Niponにイエローカードが出され、その直後に交代。 後半も試合はブリーラムペース。18分にはアーミーの自陣内での強引なサイドチェンジをカットするとサイドに切れ込んでクロス。そして待ち構えていたJerkovicがヘディングを決めて2点目を上げる。 共にFWのDANIELE(オーストラリア)とDIEGO(アルゼンチン)を投入したアーミーだったが、疲れからかパスミスも目立ち、37分にISSARAPONGのミドルシュートで一点を返すの精一杯で、もう一点を加える力は残っていなかった。結局、ブリーラムが危なげない試合運びで2連覇を達成。ブリーラムの本田選手はこの日、最後まで出番はなかった。
サポーターのビッグフラッグを掲げてトラックを走り、フラッグの上に寝転ぶJerkovicや途中出場の30番Frank(フランク)。スタジアムの外では車から爆音の音楽がかかり、踊り出すサポーターが大勢いる。なぜか若い女性が車の上に登って官能的なダンスを披露し、チップを渡す人までいる。彼女たちが試合を見ていたのかどうか、さだかではない。国立競技場をバックに車上でダンスをする彼女たちの姿はなんともなんとも。そして外の道路にはサポーターを乗せて来たであろう何十台という大型バスが並んでいる。なんだか、彼らの姿にタイのサッカー熱の底力を見た気がする。
ブリーラムは土曜日に行われるトヨタリーグカップの決勝で2冠に挑む。相手は今季ディヴィジョン1で優勝したラーチャブリーFC。会場はなぜかランシットのタマサート大学という交通の便がいささか悪いところなのだが、さて今度はどれくらいのブリーラムサポーターが現れるのか。