コタローの奮戦日記~脊髄小脳変性症克服に向けて~

脊髄小脳変性症と診断されて10年が経ち発症して人生観が変わりました。そんな僕の過去・現在・未来について語っています

遺伝子治療の成功のニュース

2008年03月31日 17時39分07秒 | Weblog
3/14にある一部の人達の間ではもの凄く、嬉しいニュースが流れた。
’遺伝性脊髄小脳変性症に対する遺伝子治療、実験成功’の見出し・・・。

読売新聞の夕刊にも、掲載されていた位だから、ネットには、検索をかければ
ある程度の情報は、引っ張ってこれた。

一部の人達・・・この病気の患者・その家族や他の疾患の難病で苦しまれている方々だけど、一部の人達を、知人にもたない大多数の人達にとっては、
見過ごされやすいニューズか『へえ~そうなんだ』位にしか感じないニュース
なのかもしれないけど・・・。




そのニュースが流れた1週間後の金曜日、定期診察があったので
いつも同様、言い忘れていけない事をA4の紙にあらかじめ自宅で書いてきた
プリントに、この研究結果報告を受けて、主治医(脊髄小脳変性症が専門)に臨床医の立場で僕なりに聞きたい事を質問した。

ところが、主治医は、そのニュースを知らなかった。

当然、知っているものだと思っていたのだが、『そのニュースの事は知らないんだ』とばつの悪そうな答えが返ってきた。

『え~知らないんですか、勉強不足ですね!』とつい口に出してしまった。

だけど、直ぐに主治医は「ごめん、直ぐに論文取り寄せて、発表を読むよ」との事で次回の診察時の時まで、ぼくの聞きたかった事は、宿題という事になった。

群馬大学の発表は、基礎研究の分野での発表のため、大部分の臨床医は未だ知らない事なのかもしれない。

現実的に考えると、実験段階での成功は、あくまで、研究室内での事で
実際に、患者への投与となると、あとどの位の時間が必要になってくるのか
誰にもわからない事も現実的にはある。

実験段階で、治せると判っている病気でも、様々な抵抗勢力が、現れて、研究自体が頓挫してしまう恐れもある。

抵抗勢力・・・医学界の事は判らないけど、SCDの研究は群馬大学だけでなく、他大学でも研究している。
その他大学がなる恐れもあるし、製薬メーカー・厚生労働省がなる恐れもある。

では実際、患者の僕らに出来る事は何かを考えた場合、今すぐ、はっきりとこれだという事は、未だないかもしれない。

せいぜい、治験段階での自分自身が、その治療法の、実験台になる事だけかもしれない。
ただ、未だ具体的な、治験に至るスケジュールさえ、発表になっているわけでもない

年々、動きが悪くなっていく進行性の神経難病・・・
時間との勝負かもしれない・・・

僕ら、患者は、黙って、医学の進歩を待つことしか出来ないのかもしれないけれど
ギャーギャー騒ぐというか、治せるという可能性が出てきた以上、
最低でも、自分の主治医には、その論文を読ませるとか
小さい事から、こつこつと、自分で出来る事は、やっていきたい。

当事者にとっては、あきらめるばかりの、人生に、一筋の光が見えてきた。そんなとらえ方をしたい・・・・

第2章 ブログ再開させて頂きます!!!

2008年03月29日 18時10分34秒 | Weblog
ご無沙汰しておりました。
コタローです。
約一月ぶりに、登場させて頂きました。

前回ブログに『休止』する事を載せた時、コメントや直メールで、読んで頂いている方・知人・友人などから
『何か理由は?とか具合が悪いの?』等でご心配頂きました。
この場で『ご心配頂いて申し訳ありませんでした』と申し上げたいです。

ブログを休止した理由は・・・そんなにたいした理由ではないんです。
『少し疲れたので、自分の中で考えをまとめてみようかな』というのが、
本当の理由。

病気を抱えての生活は、健康な頃を経験している、脳ミソが、少しずつ、不自由になっていく身体の動きについていけないのか、本当に苦労の連続なのです。

’~しながら’という、動きに制限がある。
例えば、両手にコーヒーカップを持ちながら、家の中でも移動が出来ない。
足が前に出ないのであるから、移動できるわけがない。
片手であれば、何とか、ゆっくりで、ものに摑まって、行けばなんとかなるけど・・・

自分の意思とは、別のところで、身体の動きに制限が出てきた以上、思考はしっかりしてないと、いけないと思い、この一月の間
自分なりに考えていたのです。




考えすぎて、『なぜ、病気にかかったんだろう』という事まで
考えてしまったのですが。・・・
ただ、この問いに対する僕なりの答えは・・・どんなに、考えたところで、病気になった理由なんて
わからない・・・本当の理由なんて、どんなに高名な人でも江原さんや細木数子でさえ分らないんじゃないかと思う。
世の中には、当たり前の事が多すぎて、本当の、答えなんて見つからない事柄が無数にある。
その一つではないかという事が結論である。

このブログで何回も書いていると思うのだけど、このブログは、ベースが、SCDという難病になっているから、よくあるブログとは、違って、内容が暗いと思う。
暗いというのは、病気を嘆いたり、愚痴ったり、人生を嘆いたり、ネガティブな内容のブログという意味ではないんだけど・・・
僕なりの解釈で言うと、自身や家族が病気で苦しんでいる人は世の中には、相当な数の人がいると思う。
その相当な人の中で、ブログを公開している人もこれまた、相当な数の方がいる。
僕もその中の1人である。
そんな相当の数ある、ブログでも、書いている人が違えば、書いている内容も違っているけど、
根底に流れている共通するものが、’病気が治ってほしい’や’病気を克服したい’と日々願っている事だと思う。
健康な若くて、夢を持っている時は、’病気’や’死’なんて、考えた事もないし、人生の対極にあるものだけど
死という絶対に避けらねない事を連想される病気がベースになっているから、暗いと自分自身が思ってしまうのではないかと思う。

でも、又、ブログを書き出した。思考の変化・・・
それを、具体的に書き出すと・・・

①小さなことでも、楽しみを味わう事。
○食事を楽しむ。
○本や音楽を楽しむ
○風呂に入っている時、湯船につかる瞬間を楽しむ
○風呂上がりに飲むビールを楽しむ
・・・等々
くだらない事かもしれないけど
人生を肯定してから、全てが始まる『どんな時も、人生には意味がある』って言葉・・・この言葉最近お気に入りです。

②希望を持つ事。
○僕のブログの副題でもあるんだけど、’脊髄小脳変性症克服に向けて’とある様に、この病気は今現在は
  治療法がない難病といわれる病気です。
  3月中頃に、遺伝子治療実験の成功のニュースが流れた。
  根拠がなかった、副題ではあったが、もしかしたら!治療出来る!というあきらめない気持ちを持ち続ける事。

③今後に、具体的な予定をたてる事。
○いつ・だれと・どこに行く。等の具体的な予定をたてる。
○昔を振り返らない・・・(良い意味で)いつでも、今の行動と今後の行動の事を考える様にする。


④最後に、現実の自分の置かれている状況をしっかり自覚するという事。
○これが一番難しい事だと思うのだけど、今の自分の環境や立場を客観的に自分自身で判断して
  『さぁ~それじゃどうしようか』と具体的な行動をする。
○『昔は、こうだったな~』と嘆かない!今の自分が、現実の自分と認識する。


ざぁっと、考えた事を書き出すとこんなもん・・・  たいした事ないな~!

でも、明らかに、僕の中の思考で、何かが、一皮むけた感覚がある事は間違いない!!!

克服にむけて、頑張っていきます。宜しくです!!!