法律事務所に来るひとたち  written by 弁護士の妻 

岡山の小倉法律事務所に来る人たちを見て
ふつうの【おばさん】が日々感じたことを書いています。

教育とは。

2008年06月11日 | おばさん日記
ノートルダム清心女子大学の学長だった シスター渡辺の 講演を
広島のANAホテルで 伺った。

今までも シスターの お話を伺った事はあったが 今回のような ご自分の生い立ちや
弱さや 苦しみをお聞きしたのは 初めてだ。

9歳の時に 2.26事件により お父さんが目の前で殺された。

シスターは 皇后陛下が ご卒業された 聖心女子大学の1期生で
32人の同級生には 国連難民高等弁務官を務められた 緒方貞子さんが
いらっしゃった。
緒方さんは外交官の 娘さんで 当時から英語がペラペラだったし 
当時の聖心は 授業が英語で行われていたらしい。
英語が得意でなかった シスターは 上智大学で英語を習得されたとか。

修道院は 聖職者の集まりだから 世間の苦しみとは 無縁というわけではない。
とざされた世界だけに 感情がストレートに表わされる場でも あるようだ。

シスターは 若い時に 日本人として ただ一人 
アメリカのボストンの修道院にはいられた。
アメリカの大学で 教育学の博士号を取得して 
日本に帰り 修道院から 岡山のノートルダム女子大学に派遣され
教鞭をとっていらっしゃった。
しかし 前任の学長の急逝に伴い 36歳で学長に就任された。

岡山は 初めてだし 修道院でもアメリカ帰りの 若い学長ということで
なかなか ご自分のポジションを確立されるまで 大変だったらしい。

ご自身が うつ病になるくらい 大変な時期を過ごされたようだ。

そんな生活の中で 若い学生を教育することは シスターに
とって 大きな喜びだったらしい。

教育とは (種をまくこと。)
とおっしゃった。
(種をまき 芽がでるのを待つ。)

座右の銘(?)は
(自分の置かれたところで 咲きましょう。)

大学の卒業生から 
(苦しい時 シスターに教えていただいた 言葉を思い出して
励みにしています。)
と手紙をいただくことも あるそうだ。

そんなとき 蒔いた種は 確かに芽を出したのだ。

もう一つ 心に残った言葉は
(幸せは いつも 自分の心が決める。)

今年 81歳のシスターは 思ったより ずいぶん小柄な方だったが 
とても チャーミングで 若々しい。
若さは 実年齢とは まるで 関係ないと思った。

2 コメント

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Unknown (Unknown)
2008-06-12 13:16:10
「幸せは、いつも自分の心が決める。」そのとおりだと思います。こうして言葉で表現できることはすごいですね。なかなか、言われてみれば、そのとおりだと思っても、言われるまでは、そのフレーズは浮かんできませんよ。
さすが教育者ですね。
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さすがです。 (sarno)
2008-06-12 13:17:59
上記名前を入れ忘れました。
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