6月30日に大阪で「フェニックス・リベラルアーツ・プロジェクト vol.2
「脳科学×現代音楽」 いま、劇場から考える、日本の文化、芸術。」
という企画があったらしい。
茂木健一郎といえばだれでも思い出すのがNTTインターコミュニケーションで行った高橋悠治氏との対談だろう。
同種の企画のような感じだ。が、当然中川氏は高橋悠治氏のようなことはいわないので、無事に終わったのだろう。
それにしても、あれだけのことがありながらも同じような企画を受けるということに茂木健一郎氏の誠実さにちょっと疑問を持つところだ。
茂木氏の中であの対談は、単に上の世代の”思想が強い”人にかみつかれた。人間もっと柔軟でなくてはいけない、とか思って”解決した”ということか。
実は私も茂木氏の小林秀雄に対する傾倒は全く納得していないのだが、音楽を語るときに、高橋悠治氏との対談で投げかけられた問題に対して向き合うことは、もし、今回のような場に出ようとするなら(お金をもらって)重要なことだと思う。もちろん茂木氏は脳科学者であるので、そのような話だけをして、小林秀雄チックな美学に関する話はしないのなら別だが、今回はわざわざ時間をとって”ナビゲーター”を相手に音楽について”語りつくした”らしい。紹介には「音楽は常に新しい。音楽は意識の一歩先を疾駆する。音楽は、けっして古びることのない予言である」ということばが紹介されている。「疾走」ねえっていう感じだ。
まあ自分は決して近づかないようにしているのでいいのだけれども、小生は中川賢一氏は非常にいいひとだとおもっていたので、そういった界隈で消費されないようにしてほしいと願うばかり。