うろうろとする日々

プロジェクトX(男子バスケットボール)

NHKでプロジェクトXをみてみたが、これはちょっとなあという感じだ。

まずは、実は佐古選手時代に、ユニバーシアードの準優勝などはあったはず。

そして、いすずの全盛期を創った小浜元孝氏は世界選手権の出場は果たしていた。

ところが今回の番組で小浜氏の名前は一度も出てこなかった。

また、なんだかんだいっても、日本でバスケットの指導方法を広めたひとたちも大きな役割を果たしたと思う。

この番組では全く省みられていなかったが東京五輪のときはサッカーで岡野俊一郎氏がクラマー氏に学んだように、ピート・ニューウエル氏に学んだ人たちがいた。まあモントリオールまではそうした遺産で食っていたということかと。で、モスクワに向けて、やはり米国で学んだ小浜氏がもたらした影響は大きいものであったと思う。馬場氏が出てたが、彼などは法政大学で小浜氏に見いだされたのではなかったかと思うのだが、小浜氏のこのじもでてこない。なぜ?

で、モスクワは結局日本は不参加で、アジアでも勝てない時代が続いた。この時期は橋渡しの時代だったと思う。海外の選手が日本リーグにやってきた。例えば昨年まで千葉ジェッツでコーチをしていた、ジョン・パトリック氏や今男子日本代表のHCのホーバス氏やACのコリンズ氏などはこのころ日本にきてプレーしていた。

そうした選手が来ると、当然サラリーは高騰するし、練習時間も長くなる。ということでかつてのイメージでの企業スポーツの枠ではとても収まらない状態になっていた。しかし、観客数は少ないので、試合の収入などは見込めないという厳しい状況だ。

また、さらに地方の協会などとの関係を悪化させる問題は起きてしまう。2002年の世界選手権が米国に持っていかれて、せっかくジョーダンブームが盛り上がったのにその最盛期に日本では開催できなかった。ということで2006年のワールドカップは赤字に終わった。ここでの赤字がJBAの内紛のに火をつけて大火になったように思う。

ということで、ここから、どこが言ったのかはわからないが、一国にはトップリーグひとつ、というルールをFIBAが言い出して、bjと日本リーグの統一を求めた。ここで登場したのが川渕氏だが、このあたりの動きはもっと細かく取材されるべきだろう。結局2023年のワールドカップなどはもはや一国開催ではなく、確かに2006年より成績は上がったように見えているが、実は1998年の14位より2023年の19位は下だ。

また、この番組でもあたかもBリーグ発足が日本のバスケットボールの強化につながっているような言い方をするが、これは疑問。実際ワールドカップのコアメンバーである、比江島選手、馬場選手、富永選手、渡辺選手、ホーキンソン選手はBリーグで成長した選手ではないだろう。みんな米国やオーストラリアでもまれている。さらに、富樫選手は高校時代米国だ。結局ほとんどの選手は海外でもまれることで強くなっている。もちろんそれが悪いことではない。しかし、日本の育成プログラムのおかげというわけではない。

ということで、今回のプロジェクトXはあまりにも短絡的で、なんだかわけがわからなかった

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