うろうろとする日々

女子バスケットボールグループフェーズの結果をみて

五輪の女子バスケットボールグループフェーズが終わりました。

Aグループからはスペインとセルビア(3位は1勝の中国)、Bグループからは、フランス、オーストラリア、ナイジェリアが2勝1敗で出てくると(カナダは3敗)。CグループからはUSAとドイツ、3位のベルギーも進むということになりました。

こうしてみるとQOTで勝利したスペインはAから進出、カナダは3敗とはいえ内容的にはそれほど悪くなく、ということで、日本もおそらくAかBだったら決勝トーナメント進出だったろうと思わされました。そこは十分に評価しないと誤ると思われます(朝日新聞でまた変なこと書いてる記者がいますが)。

リオでは開催国のブラジルと同組であったことを考えると、フランスと今回同組ではないことが日本の実力を世界がどう見ているかというところなのではないでしょうか。ちなみにナイジェリアは東京大会では日本と同組であったような。偶然?いやいややはり、ヨーロッパ外と米国以外は戦いやすい相手と見られているような気がします。今回もヨーロッパのチームは全部準々決勝に進んでいます。Cグループはベルギーはヨーロッパチャンピオン、USAは前回の五輪の勝者、ハンガリー(ヨーロッパ選手権4位)ほどではないにしても次のワールドカップ開催に向けて上昇中のドイツ(ヨーロッパ6位)ということでなかなか厳しい組だったということですね。

なので、QOTからの流れはそれなりに実力を示していて、ヨーロッパに入ってもおそらく1位ベルギーから6位ドイツくらいのチームとはそれなりの戦いをするチームであったのだと思います(7位のチェコだと日本は負けないのでは)。

それだけヨーロッパのレベルは高いし、逆にアジアでは2位の中国はヨーロッパ2チームの後塵を拝して、Bの3位のオーストラリアがベスト8であったあたりになんともな感じがします。これもフランスに勝ってのことですが、そういう意味ではBだったらおそらくは苦労したとしても決勝進出したのではないでしょうか。割を食った感じがします。

QOTの組み合わせで、おそらくハンガリーは日本を甘く見ていたところがあったのだと思いますが、そこを抜けただけでも今回は大したものだというのが総括ではないでしょうか。2022年のワールドカップ時点よりは上昇したと思います(繰り返しますが朝日新聞は変なこと書いてますが無視したほうがいいと思います)。

もちろんもっとできた可能性はあったと思いますが、ここで、ロンドンを目指してQOTの最後で負け、リオ出場、東京と続けてきた長い旅は一つのくぎりかなと。

ロンドンのQOTのころなどはヨーロッパの最上位のスペインなどには相手にされず、そこからちょっと下のチェコにも勝てないというところでした。それがリオ五輪ではトルコには負けてしまったものの、フランスには勝っています。2018年の世界選手権では、スペイン、ベルギーと同組で、ベルギーにはきわどく勝ち、しかしスペインには負け、2位通過と思っていたら、なんとベルギーがスペインに勝った、というようなこともありましたので、ベルギーはこのあたりからかなり上昇気流だったのでしょう。東京の結果は皆さん知る通り。そして2024年パリのQOTではとうとうスペインに勝ちました。今回もある程度はその状態はキープしたと思います。

その旅に吉田亜沙美選手が最後同行できたのは結果はともかくとしてうれしいことでした。一方ではホーバスさんが手塩にかけたといっていいと思う渡嘉敷選手がここまで一緒にできなかったのは残念だし、これまたホーバスさんが育てた新しい星だったオコエ選手、そして、恩塚体制で台頭した星選手がいなかったのも、それぞれいろいろな事情(星選手はケガですが)はあったのでしょうが残念でした。

これから始まる新しい旅がどういう顔ぶれなのか楽しみです。もちろんベテランの味で安全運転というのもあるので、今の選手でさらに熟成を目指すということもありうるとは思います。世界を見れば30代の選手などざらですから。まあそれも含めて一度体制は4年先を見据えて考えないといけないのでしょう。

次のアジアの戦いも、フィリピンなどの台頭もあり、決して安閑とはできないし、ワールドカップではぜひとも今回のうっ憤を晴らすような活躍をしてほしいものですね。

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