少年自然の家の玄関から、体育館の向こう、「どんぐりの森」辺りを眺めると緑色のグラデーションがひろがっています。
一年中でこの季節しか味わえない風景かなとしばし眺めています。
よく「新緑の季節」と言われますが、冬の間は落葉していて春になって新しい葉を生やすコナラなどの木は、明るい緑色をしています。
一方で、一年中葉っぱをつけているツバキなどの常緑樹は、深緑(ふかみどり)をしていますが、その中でも春に出てきた若い葉っぱは、絵の具の「ビリジアン」のような真緑(まみどり)色です。
※※ちなみに常緑樹のことを「常磐木(ときわぎ)」とも呼ぶことを最近知りました。これも素敵な呼び方ですね。※※
また、シイやカシ、クリなどは、実は今花盛りで小さな花をたくさん付けています。この花が、白や黄色に近い黄緑色(きみどりいろ)で森全体を明るくしています。
そして、雨上がりや風の強い時には、樹木によっては、葉の裏側を見せるものがありますが、それは白っぽい緑色をしています。
近づいてみると1つの木の葉っぱでさえ、それぞれが微妙に色を変えています。世の中にこれだけたくさんの緑色があるということに改めて驚かされます。
日本には、秋になると紅葉を楽しむ文化がありますが、初夏の木々の「同系色のグラデーション」も十分に楽しめると思います。
少年自然の家に限ったことではありません。お住まいの近くの樹木に目をやってみてください。新たな感動が広がると思います。
「シンリョクの季節」は、「新緑の季節」だけでなく、「深緑の季節」や「真緑の季節」でもあり、私にとっては、緑に浸る(ひたる)「浸緑の季節」でもあります。(GEO)