GNOMESのフイールドノート (絵日記・絵本作りから)

デザイナー(ノーム)のつぶやき、ママチャリ通勤、東南アジアでの活動、ハイキングでの顛末、絵本作り、町会長の独り言など。

ノーム通信170 槍ヶ岳

2010年08月23日 | ノーム通信
今、列車の中。空はどんよりと曇り、すべての窓は濃い緑が流れすぎている。
山田線は、太平洋に面した宮古から、川沿いにゆっくりとさかのぼり北上山地を越えてゆく。1時間も走り「松草」を目指す頃は気動車はぎしぎしきしみ元気をつける様に、汽笛をしきりに鳴らしながら緑の中を登ってゆく。この沿線は実に圧倒的な緑の量、というか葉っぱの量。木々の葉がひしめいていて山も野も隙間がなく、その隙間に埋まるように人の営みが見え隠れし、そのさまざまな暮らし様がまた見飽きない。ここまで並行して流れ下っている川の水面が激しく岩をかみ、緑の中をほとばしっていく姿を見続けても飽きることがない。
そして区界に達すると、そこは最高到達点で車窓に「兜明神」のなだらかに広がった山裾の頂上がピッと鋭く突きたった美しい山が広がる。冬は真っ白になる場所。さてそこから気動車は少しエンジンの音を静めて、ゆっくりと盛岡へ下る谷へと降りてゆく。またしても、窓一杯のあふれる緑が続き、山を越えると今度はもやがかかったような霧雨の世界で、淡い緑の濃淡が新鮮だ。今日も贅沢な時間をすごしています。
このあいだは、槍ヶ岳へ登ってきた。普通列車で松本へ行って、ビジネスホテル(ツインで5500円)で泊まってから上高地に入る。松本駅前でタクシーの運転手に呼ばれて、結局二人で6000円で上高地に入れたので、その勢いで、気分良く、「こうなったらどこまでも行くぞ!」とまっすぐ槍沢を登って小雨の振り出した槍ヶ岳の方の小屋に着いたのが午後2時半、ものの勢いで槍の肩まで登ってしまったが、さて明日はどっちへいったものだろうか。
その晩、槍の肩の小屋で、腎臓に持っていた結石が動き出して、朝までが実に長かった。一時はヘリコプターで下りる事になるかとも思ったが、夜が明けてくるにつれて落ち着いてきて、一緒にいた家内に痛み止めの薬をもらって飲む。歩けるうちに下ろうかとも思ったが、夜が明けると視界30mでここまできたら槍の山頂へ登らないと帰るのもなーということで、停滞。夕食後7時近くまで粘って、視界が広がるのを待って山頂へ。晴れかけてきたので、小屋から20分で急いで山頂に立った。ダイナミックな雲の動きと山々の姿が生き生きして良かった。
で、翌日どこへ行くべきか、その夜話し合った結果、燕岳を目指すことにした。ちょっと遠いが行けない事もない距離だ。ということで翌日はせっせと西岳、大天岳をへて燕岳を目指す、大天井から先はコマクサの群生が見事だ。以上でもうスペースがない。今月もいい日々でした。後はバングラへ行くだけです。
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