2019年末頃から、世界的に新型コロナのパンデミックが始まりました。
私は某IT企業にパートナー社員(派遣社員)として勤務をしていて、勤務先の東京へは片道二時間をかけて通勤をしていましたが、このパンデミックを切っ掛けにして、2020年の2月より「リモートワーク(在宅勤務)」となりました。
この「リモートワーク」というのは、当初は通勤時間もなくなり、仕事も少しは楽になると考えていたのですが、実際に在宅勤務となり、しかも政府が「緊急事態宣言」を出した事で社会的にも外出自粛の風潮が強まり、朝起きてから仕事をして、夜寝るまでの間を、殆ど自宅の中で過ごす生活というのは、結構退屈なものでした。そこに運動不足もあいまって、私の中に「どこかに行きたい」という衝動が膨らんでいたのです。
こんな生活を二年程続けてきましたが、今年(2022年)になると、外出自粛のムードが結構緩んで来た事もあっての事でしょうが、自分の中では「バイクでブラついてみたい」という衝動が結構大きくなっていました。
一応、2020年10月までは、私は250ccのスクーター「FUSION」というバイクを持っていましたが、これはかなり古いバイクだった事もあり、不具合箇所が多くありました。しかし古い年式という事からパーツも中々見つからなかった事もあり、外出自粛モードの中で手放していました。だから「バイクでブラついてみたい」と思い始めてから、バイクが欲しいとウズウズしてながら、夜な夜な、「goo bike」のサイトを眺めては、夜中に一人、妄想に耽っていたりもしました。
今年の四月に、何気に近所にあるバイク屋をうろつきながら、まずは相場を見てみたのですが、驚いたのは「中古バイク」でネイキッドと言われるものや、ツアラータイプのものが、軒並み値段が高騰しているという事でした。なんでも新型コロナのパンデミックになってから、通勤の足や、趣味のものとして中古バイクの注目度があがったらしく、その為に価格が高騰しているという事だったのです。
私の年代で言えば、例えばVT250やSR400といった、過去に人気のあったネイキッドやロードスポーツタイプのものでも、中古の販売価格(走行距離が二万キロ程度)が50万を超えているものがあったりして、これはとても尋常な事ではありません。
スクーターにしても通勤の足という利用方法もあるためか、ロードスポーツやネイキッドと比較すると、それほどでもありませんが、それでも結構、良い値段になっていたので、バイクを購入すると言っても、おいそれ決断できる値段のものは、中々見つけられませんでした。
◆バイクについて考えた事
バイクと一口に言っても、そこには様々なカテゴリーがあります。
まず排気量です。私が所有している免許は「普通自動二輪運転免許」です。免許を取得したのは25歳の時で、当時は「自動二輪中型限定免許」というもので、上限は400ccまでの排気量の二輪を運転できる免許です。
若い頃には400ccを所有していた時期もありましたが、今では「女房に子供持ち」という身分なので、二年に一回、車検が必要なバイクというのは、おいそれ購入しても維持できません。何せ自家用車も持っているので、そちらの維持費もかかりますから、そこから考えてみても400ccバイクは「高嶺の花」なのです。
そうなると自ずと車検の無い250ccが、やはり上限排気量になってきます。
では250ccバイクを購入するかという事になるかと、そこも微妙で、先ほどにも書きましたが、このクラスのバイク価格も結構、良い値段がするので、おいそれ購入ターゲットには出来ない状況なのです。
まさか50ccの原付では、パワーも無いし、何より法定速度30キロという事、また大きな交差点で二段階右折を強いられるので、個人的にそんなバイクでは「ツーリング」という事は難しいでしょう。(やっている人が多くいますが、ここは個人的な感覚です)
そこから考えるとやはり125ccクラスが一番、リーズナブルな感じです。このクラスだと自家用車の任意保険で「ファミリーバイク特約」を付けるだけで、バイクの任意保険も安く済ます事が出来ますし、法定速度も50キロで一般道では車の流れに乗って走る事も出来れば、交差点右折も出来ます。ただ、、、高速道路が乗れないんですよね。
では自分はこの年齢でバイクでうろうろとツーリングをしたいという事で、どの様なスタイルで取り組みたいのかを考えてみました。するとやはり基本は一般道でノンビリ走りながらも、必要である時には高速道路を利用したい。そう思い至ったのです。そこで一番マッチしたのが150ccという排気量クラスでした。
◆GIXXER150
ここまで書いた事を「もやもや」と考えながら、150ccクラスのバイクを見に、近所周辺にあるバイク屋をうろついていて、とあるバイク屋で勧められたバイクが、スズキのGIXXER(ジクサー)150でした。
このバイクはスズキのインド工場で生産されたもので、値段も新車でありながら、中古の250ccのネイキッドやロードスポーツの半額近い価格設定となっていました。車体も150ccとは言え、見た目にボリュームがあります。ただ輸入販売という事で、在庫があればすぐに購入できるそうですが、現在はかなり品薄だという事で、訪れたバイク屋でも在庫が2台しかないと言われました。
「ホンマかいな」
バイク屋の言葉、直ぐには信じられなかったので、そこではとりあえず見積書をもらい、その後自宅でネットを調べてみると、確かにバイク屋の言っている事は間違いないらしく、また幾つかのレビューを調べて見てみると、丁度、自分が考えているバイクスタイルに合致するもので、あと長く乗るならば新車が良いだろうと、多少、当初の想定予定の値段からは足が出ましたが、これにしようと思いました。
それから間もなく、GIXXER150を紹介されたバイク屋へ行き、在庫があるという事を確認し、そこで購入を決めたのです。
納車は2週間後。GWには何とか間に合うかな・・・そんな感じでバイク購入を決めたのでした。