福岡・大牟田『アロマサロンHijiri』 と『 Hijiri+』の日々

関節リウマチのこと。



土曜の午後 母を連れて 関節リウマチについての市民講座を聴講してきました。
講師は内科の先生と、外科の先生でした。
母の病気のことについてはプライベートなことですし
ここで書くのも・・・と思っていたのですが
関節リウマチは最近30~50代の女性の発病率が多くなっているそうで
仮に「もしかしたら?」と思う方がいらしたら
ぜひ軽く考えず早期に病院に出向いてほしい病気でもあるので
患者の家族という視点から あえて書くことにしました。
長文になるので ご興味のない方はスルーしてください。

関節リウマチという病気は膠原病のひとつです。
簡単に言うと 本来 自身の身体を守ってくれるはずの免疫が暴走し 
自分自身を傷つけ破壊していく自己免疫疾患で 関節リウマチの名の通り
膝・肘・手首・足首etc.関節を破壊し 変形させていきます。
炎症が起こり痛みも伴いますし、体を動かせないということもあります。
講座の中で聞いた話では 動けない状態で救急車で運び込まれる方も多いのだ
そうです。

ワタシの母は昨年11月に「関節リウマチ」と診断されました。
身体が動かないと言いはじめたのが ちょうど1年前くらいなので
おそらく本当はこの頃に発症していたのだろうと思います。
まさに講座で聞いた通り「ベッドから起き上がることができない」という
状態になり 着替えも寝返りも自分ではできない そんな状態だったようです。
ですが 日によっては少し動きがよくなることもあったりして
近所の病院や整骨院を数件 転々として診てもらったりしていましたが
原因もわからず、一向に改善されず、最終的にかかりつけの先生から
『総合診療科』への受診を勧められ 検査入院の結果「関節リウマチ」であることが
わかりました。
発症の要因、原因はまだわかっていないようですが
とても大きなストレスが発症の引き金になるといわれています。
当時は高速を使っても片道2時間強と離れたところに住んでおり
実家の近くに弟家族がいたことで ワタシも油断してしまっていた部分があり
早く気づいてあげられず 後悔と反省をしています。

 ちなみにですが 関節リウマチの痛みについては 整骨院でどうこう
 できるものではありません。当院の場合はもし関節リウマチの疑いがある患者様が
 来院された場合は 医療機関での検査を受けて頂くようお勧めをしています。
 母の場合も 通院していた病院やせ整骨院の先生が早く気付いてくれたら・・・と
 思う気持ちもありますが 過ぎたことを悔やんでもしかたありませんね。

関節の破壊は 従来は 長い時間かかって少しずつ起こる 
ずっとそう考えられてきましたが 最近の研究では発症してから
1~2年の間に病気が進行するつまり関節の破壊が進むとわかってきています。
関節が破壊されてしまうと最終的には動かなくなります。

関節破壊の進行に伴う日常生活の障害は、4段階のクラスにざっと分かれます。
クラスⅠ(ほぼ正常)→健康な方とほぼ同様に不自由なく生活や仕事ができる
クラスⅡ(軽度)→多少の不自由はあるが普通の生活ができる
クラスⅢ(制限)→身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要
クラスⅣ(不能)→ほぼ寝たきりあるいは車椅子生活、身の回りのことが自分ではほぼできない

最近は良い薬が出てきているので 軽度のうちに治療を始めれば薬物療法で
関節の破壊や炎症を抑えることができるようになってきているといいます。
が、進行具合によって薬物治療にもいろいろあります。

基本的には病気の症状が軽いほうから
・非ステロイド性抗炎症薬(炎症止め、痛み止め)
   ↓
・抗リウマチ薬(免疫抑制剤:免疫を抑えるので感染症などに注意が必要)
   ↓
・ステロイド薬(抗リウマチ薬の効果が見られない場合などに使われる)
   ↓
・生物学的製剤(関節破壊にかかわる物質や細胞の活性を抑える)
という順番で 血液検査で効果を検証しながら処方されていきます。

母の場合は 診断されたときにすでに症状が重かったこと
薬の効果があまり見られなかったことから 
「生物学的製剤の治療を行いたいのでご家族の了承を。」と
お正月明け早々に主治医の先生からワタシに電話がありました。
関節リウマチという診断を受けて2か月足らずのうちでした。

自宅でもほぼ一日中寝たきりで 調子のよい時だけご飯の支度をする
できないときは父が出来合いのものをスーパーで買ってくる
家事なんて何にもやってこなかった父が洗濯をしたり
洗い物をしたり・・・仕事と家のことと母の病院の送り迎え
今後このまま父ひとりで母の面倒を見ていくのは無理だ・・・
両親を呼び寄せて同居するしかない そう覚悟したのはこの頃です。
病院で関節リウマチであると診断をされてから
両親二人で生活するのは難しくなることはわかっていたので
あれこれどうするべきか悩み、考え 出した結論 
オットとともに 大牟田に来てくれ と両親に話をしに行ったのは
2月のことでした。

生物学的製剤というのは 薬剤を数週間に一度点滴や皮下注射で
投与されるのですが 家族の了承を得なければならないほど 
副作用のリスクを伴う薬剤です。
免疫力を抑え込むのだから 感染症を起こしやすい
感染症になれば命とりになる そういうリスクを伴います。
いろいろ種類があって 3か月くらいのスパンで効果があるか
どうかを見ながら 効果がある薬剤を探していくようです。
そんなこんなで母は今年に入ってから生物学的製剤の投薬をはじめ
現在は これで効かなかったらあとは? という段階の
(ある意味最後段階といえる)生物学的製剤の投与を行っています。
今のところ 効果あるんじゃないの?という数値になってきて
家族としてはほっとしているところです。
でもこれは治る薬ではないので 長期間投与し続けなければならない
そういう薬剤です。

しかも・・・とても高額・・・。

薬剤の種類や患者さんの体重により多少変わると思いますが
参考までに体重40キロちょいの母のケースをご紹介すると 
月に一度の薬剤投与で生物学的製剤の費用は75,000円程度
3割負担の方だと自己負担額は22,500円、それに血液検査や診察料
その他経口薬などが さらにかかるので 
おそらく最終的な窓口での負担額は35,000~50,000円というところでしょうか。
リウマチ治療のためだけの1ヶ月毎の医療費です。
高額ゆえに治療したくでもできない そんな方も多いと聞きます。
実際のところ、同居を考えた大きな理由の一つがこの高額な医療費でした。
 母の場合は高齢であること、所得が国民年金のみなので
『限度額適用認定証』という一定額以上は負担せずに済む 制度を利用しています。
それでもひと月に5万円程度しかもらえない年金の中で
毎月医療費が1万円以上もかかるというのは とても大きな負担にかわりありません。
 ※医療費が高額になる場合『高額医療費制度』がありますが
  個人が申請をしないと利用できない(←ここ大事!)制度なので要チェックです

そんなこんなで同居をはじめ 毎日身近でサポートできるようになって
1ヶ月ちょっとが過ぎまして 現在の母の状態はというと
すこし手の関節に変形が見られる状態です。
レントゲン写真で素人目でもわかるほどの変形でした。
ほぼ一日の大半をベッドで過ごしていることには以前と変わりありませんが
寝たきりにならないように 運動とリハビリを兼ねて
できる家事を手伝ってもらったり たまに短時間の買い物に連れ出したり。
あとは週に1~2度 オットが管理しながらリハビリ運動をさせる
そんな生活をしています。
日常の不自由さでいうとクラスⅢをキープしているところでしょうか。
ざっくりとですが食事(栄養)にも気を付けているので
二人で暮らしている頃よりは 元気になってきたようですし
なんとか 願わくばもう少し体力・筋力がついて歩ける距離が延ばせれば・・・
少なくとも現状維持を・・・と思っているところです。

関節リウマチはやっかいな病気です。
早く治療を始めることさえできれば薬剤を使って
普通の暮らしをすることができるようになってきています。
母のようにならないように
軽視することなく「もしかしたら」のときは 
早めに検査をしてくださいね。
 
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