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めいほう滞在日記

岐阜県のまちづくり応援プロジェクト「ぎふ・まち はっけん隊」
郡上市明宝地域担当Kのブログです。

ふるさと栃尾里山倶楽部の新年会

2013年02月21日 | まちづくり活動
このブログは、知識ゼロのヨソ者が「郡上市明宝」に滞在し、
地域の人と触れ合いながら「まちづくり活動」に参加する様子をお伝えします。

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2月16日は「ふるさと栃尾里山倶楽部」の総会&新年会が行われました。



「ふるさと栃尾里山倶楽部」は都市住民と地域の人達が、
一緒に里作りをする「里人塾」を開催する団体です。

春から始まる次年度の「里人塾」に向け、地元としては何をしたいのかを話し合いました。



「里人塾」では「農」「森」「自然エネルギー」の3つのテーマで活動をしています。



ビオトープを作ろう、獣害よけの策を自然素材で作れないか。
夢は広がるけれど、それは実現可能なのか?人手が足りるのか?も
考えていかなければいけません。
今年度の活動がどうだったかも、冷静に把握していきます。


そして、話が一通りおわると、新年会が始まりました。




副代表が乾杯の挨拶


この日はもう一つ、ウエちゃんの「送別会」も兼ねていました。

ウエちゃんは九州出身の大学院生で、郡上を調査するために何度も郡上に訪れ、
明宝の「里人塾」ではボランティアスタッフをしていました。



「里人塾」では今年度から大学生スタッフの参加が増え、ウエちゃんは大先輩として
みんなに指示をしていました。
(私も移住してすぐは、ウエちゃんに色々なことを聞きました。)

こんなにかわいい女の子(そして頭もいい)が、町づくりのスタッフとして
手伝いに来てくれて、地域の人はたくさん勇気付けられたでしょう。
多くの貢献をしたウエちゃんが、就職のため地元に帰ることになりました。

お別れは寂しいですが、「九州と明宝でつながりを持って活動していこう」と
未来への希望も残し、宴会は終了しました。

歴史学習会「夜んなびのいま」

2013年02月18日 | まちづくり活動
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地域の人と触れ合いながら「まちづくり活動」に参加する様子をお伝えします。

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2月14日に明宝歴史民族資料館で「夜んなびのいま」
が行われました。



「夜んなび」とは「夜なべ」の方言。「いま」は「居間」。
夜にみんなで集まって話そうという意味でつけられた名前です。

明宝歴史民族資料館には様々な古い生活道具などが収められています。
冠婚葬祭に使われた道具、馬具、おもちゃ、農具、
繭から絹をとるための道具、日本軍の征服…ありとあらゆるものが、
それぞれ1点ではなく数点保管されています。

その貴重な民族資料も使い方を知る人は少なくなり、
膨大な資料が埋もれてしまう危機にあります。

明宝では今年度から明宝歴史民族資料館の活用を考える会が
何度か開かれてきました。

その一環として、資料館にある資料を使いながら
貴重な歴史を語れるお年寄りから、昔の暮らしぶりを聞く、
「夜んなびのいま」が4回行われました。

私は2回目から参加しています。
4回目の今回は「婚姻と葬儀」について。



参加者は美濃市の「森林文化アカデミー」に関わる方、
山県市の美山地域で町おこし活動をしている方など
明宝以外でも多くの参加者がいらっしゃいました。

現在70代や80代の方が若かったころはどんな風に
行われていたのか、当時の貴重な写真や手書きの資料を
見ながら説明を聞きます。






婚礼の写真


婚礼の際に使われたもの。
これは実際に使われたものではなく「明宝歴史民族資料館に見本として収蔵して欲しい!」
と他の地域の方が最近作ってくださったものです。
本来は飾りはもっと少ないのですが、これは何パターンもある飾りを
一つにまとめた豪華版です。

昔は時間をかけて作っては、婚礼が終わると雨ざらしにして腐らせていたそうです。


小さな亀がたくさんついています。かわいらしい。



今度は葬儀について。葬儀の写真はかなり貴重です。
棺を担ぐ人は白い服を着ています。


葬儀の時の役割が書かれたもの。


終わりに明宝の宝「通称イワマ」の祝いの歌の披露がありました。



合いの手も入り、楽しい雰囲気になりました。
イワマは83歳になる、いわば生き字引。
歌が好きで色々なところで歌っているのだそうです。



お開きになっても、写真を見てみんなで雑談。
昔の歴史を知ることも、みんながいれば楽しいですよ!

火災発生:市職員さんの仕事

2013年02月13日 | まちづくり活動
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雪の積もった朝。
昨日の夜から雪が降っていたため、除雪は朝早くから行われ
道路に雪はありませんでした。
早く終わった除雪に庁舎内は安堵に包まれていました。

11時前に明宝庁舎の無線放送でサイレンが鳴りました。
職員さんが無線機のそばに集まって耳をすませます。

昨日もこのサイレンと「郡上市白鳥で建物火災発生」という放送を聞いたので
私にも緊急事態だということがわかりました。
昨日も庁舎内が静まり返りましたが、明宝からは遠かったので、
職員さんも駆けつけることはなく、落ち着いて状況を確認していました。

しかし今日の放送は
「明宝奥住で建物火災が発生」

放送を聞き終わらないうちに、職員の一人が
「車を表に持ってきます」と言って走り出し、
他の職員さんも一言二言確認をし合うと、
上着や手袋を持って表に持ってきた消防用の車で、
サイレンを鳴らしながら出かけていきました。

一瞬の出来事でした。

しばらくして「鎮火しました」という連絡が入り、怪我人もいないことがわかり
庁舎内に残った女性職員もホッと一安心。

原因は暖房器具やタバコではなく、
天ぷら油を加熱した人が、家の人にまかせて外に行ってしまい引火したことだそうです。
現場から帰ってきた職員さんが教えてくれました。
大事には至らなくて良かったです。

しかし…
病人が出て救急車が来た時、交通事故があった時、
サルがせせらぎ街道に出てきた時など、
市の職員さんが走る姿を何度も見てきました。

ここに来るまで市の職員さんと接する機会があまりなかったので
どこかと比べることはできませんが、
明宝では住民ととても近いところに職員さんがいるんだなぁ、
明宝を守っているのだなぁと思いました。

NPO法人ななしんぼのカフェ作り本格始動

2013年02月11日 | まちづくり活動
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地域の人と触れ合いながら「まちづくり活動」に参加する様子をお伝えします。

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昨年9月に法人となった「NPO法人ななしんぼ」
まだまだ動き出したばかりですが、
明宝の企業や、NPO、町おこし団体の支援をしたり、
みんなを繋いでいく黒子の役割をしています。

今取り組んでいるのは、地域のコミュニティカフェづくり。
みんなが立ち寄れる場所、アイデアを話し合える場を目標にしています。
既存の工場を一部解体して、カフェ機能を持たせる予定です。
デザインの案も決定し、あとは実際に作業するのみです。

2月9日は、明宝の大工さんから床材になりそうな木を安く譲り受けました。



予算はそんなにありませんから、ななしんぼのメンバーが運びます!
私も取材を兼ねながら手伝いました。



この日は男性のメンバーが少なく、手伝いに来れたのは女性が多かった。
大工さんも「大丈夫か?」と心配そうでしたが、
薄い板なので、重くならないよう枚数を調整しながら運びました。



トラックに積み終わり一息つくと、
今度は当然現場に下ろす作業が…







さて、この木材で工場がどう変身するのか?
後日経過をお知らせしますね。

3月9・10日は工場の外の塗装をワークショップ形式にて行います。
詳細は「ななしんぼ」のホームページをご覧ください。
「コミュニティカフェづくりWS開催」

元気で楽しいおじいさん

2013年01月31日 | まちづくり活動
このブログは、知識ゼロのヨソ者が「郡上市明宝」に滞在し、
地域の人と触れ合いながら「まちづくり活動」に参加する様子をお伝えします。

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私の仕事、「まちづくり団体」を密着取材するため、
「NPOふる里めいほう」の理事がお年寄りとお話するところに立会いに行きました。

ちなみに、明宝では「お年寄り」「高齢者」は70代後半からの人のことを指します。
65歳なんてまだまだ若いそうです。

この日会いに行くのは83歳のお年寄り。

どんなお年寄りだろうか?
気難しいのだろうか?
明宝では猪を捕まえたりするワイルドなおじいさんが沢山いるから、
これまたワイルドなお年寄りだろうか??
と、ドキドキしながら明宝でも雪の多い地域に住むお年寄りの家まで行きました。
お年寄りの家からは、明宝の雪景色が見下ろせました。


NPOの理事のあとについていくと現れたのは、
雪かきのスコップを持った、満面の笑みを浮かべたおじいさんでした。
腰が曲がっていますが、辛そうな様子もなく、とても楽しそう。

その顔を見ると、私の緊張も解け、自然に笑顔になってしまいます。

おじいさんは、自分がやっていた雪かきのことを話してくれました。
大きな元牛舎の上もはしごで登って雪かきをし、
その雪は、飲み水の排水を利用した用水路に捨て溶かします。

私から見るととても大変な作業ですが、
おじいさんは「大変」という感じでもなく、
当たり前のこととしてやっているように見えました。


おじいさんは、「せっかく来てくれたから」と言って、
とっておきの写真を何枚か見せてくれました。
アマチュアカメラマンが撮影し郵送してくれた、おじいさんの写真です。



鉢巻をして笑顔で農作業するおじいさんの姿は、とても絵になるものでした。

おじいさん「これを葬式に使おうかな(笑)」
理事さん 「これはいい。そのまま使えるな(笑)」

こんなシュールな話を笑いにしてしまうなんて、
とても楽しい生活をしてらっしゃるのかな?と思っていましたが、
おじいさんは「独居老人」だとのこと。

町の大事な遺産を守る会議に参加したり、
歌がお上手だそうで、色々なところで披露したり、
また、私のような人が訪れたときに、色々話したりすることが、
おじいさんの元気の秘訣のようです。
大変だけれど、もしかしたら「雪かき」も元気でいられる大事な仕事なのかもしれません。


雪深いところに、近い将来自分の命がなくなることを考えながら一人で暮らす…
私が同じ状況になったら、このおじいさんのように笑っていられるだろうか?
と色々考えましたが、

一緒にいると楽しくなってしまう、このおじいさんのようなお年寄りに
50年後くらいになっていられたらなぁと思いました。