A:利用者さん
C:カウンセラー
C:こんにちは。交差点①の課題はどうでしたか?
A:それなんですが、これをみてください
C:・・・違う交差点③ですね?しかも近辺では最も難しいとされていた交差点④もされてますね。どうしてですか?
A:一回往復しようと思ってチャレンジしたんですけど、全然不安になりませんでした。だから書けなかったんです。それでと思って、そのまま難しい方の交差点③に行ってみました。それはさすがに不安だったけど、色々やってみようと思ってやったのが表に書いてあります。
C:無茶はしないように伝えたと思うんですが、案外無茶でもなかったみたいですね。しかしすごいですね。
A:自分でも驚いています。一回職場の近くでふわふわして、クラクラして、手に汗をかいたことがあって、そのとき久しぶりに頓服を飲みましたが、その一回しか不安になる事はありませんでした。
C:一ヶ月あったと思いますが、その間に不安になったのは一回だけですか?
A:その間に一回だけです。課題でも結局そんなに不安になる事は無かったです。課題の交差点①は毎日行きと帰り通っています。避ける事は無いですし、表に書くほどの不安は無いです。
C:ちょっとなんだか私の方がついていけない感じなんですが、良かったらその辺をどんな風に考えて乗り越えているのか、教えてください。
A:前回のカウンセリングまでは例の回り道というか安全ルートを多用してました。そこから交差点①に向かうか向かわないかで、車の左指示器を出すかどうか毎日葛藤していて、大体負けていたと思います。でもヤバイと思っても逃げない方が回復は早い」と考えを変えて思い切ってやりました。あと、職場でもクラクラ来ても支えたり休んだりしなくなりました。それも最初はチャレンジだったけど、やってるうちに普通になってきました。
C:いやはや、すごいですねえ。ちなみに交差点②はどうですか?
A:交差点②ですか?いや、それは全く気にならなくなっています。普通に素通りしています。
C:前回は少し不安だとおっしゃっていた気がしますが?
A:言ってましたかね?でも、今通る時に「ここは・・・」と考える事は全然ないです。
C:実はその事は非常に重要なポイントだと思います。Aさんの不安は交差点②<交差点①<交差点③<交差点④の順に強かったと思います。
A:その通りです。
C:前回の時点では交差点②:通れるけど若干不安。①は時々通れるがいつも不安で、混んでたら避ける。③:絶対無理。④:考えただけでダメ。緊張してきた。だったと思いますが、今回は交差点②:忘れていた。①:毎日通っているし不安もほとんどない。③:行って見たが大丈夫だった。④:行ってみたが大丈夫だった。になりましたよね。
A:そうですね。交差点③と④はまだ少し緊張しますが、行けと言われれば行ける気がします。
C:PDの症状同士は互いに連携しているので、より難しい課題がなされた時、簡単な課題の方は更にマシになります。ちょうどエクスポージャーの説明の際、「軽い課題から始めても、全体としてPDをマシにする」と説明していたのと同じです。このような現象を我々は「汎化」と呼んでいますが、実際のところPDの症状の治療のほとんど大部分はこの汎化が占めています。
A:そうなんですか。
C:ですから、できない事を全部やるわけではないのです。PDの治療で最も重要なのは、不安に感じている時に避けずに思い切ってやってみて、そのときの状況を観察して、新たな経験をつんでいく事と、それらを汎化、つまり応用する事です。Aさんは既にどっちもされていて、それなりに成功されているので、基本的には治療の上ですることがもう無いです。
A:まだでも、本当にたまにになってきましたけど、クラクラしたりします。
C:クラクラは治りが遅れてくるとよく言われます。PDが治ってしばらくしてからクラクラが治るみたいな感じです。しかし根本的にはさっきの事がなされている限り、そのままでナチュラルに治癒します。大分楽なんですか?
A:大分楽です。たぶん週に1回あるかないかぐらいです。
C:前はどうでした?
A:前は酷かったです。一番酷い時は毎日だし、一日のうちでも何回もありました。今は時々思い出したようにありますね。
C:まあ、クラクラそのものを治療したわけでは無いですけど、クラクラも大本のPDが治ってきたのでマシになってきているんだろうし、更に治療が進めばいずれ気にならなくなると思います。それよりクラクラが不安の引き金になるかどうかは、どうですか?そっちが気になります。
A:ああ、それはないです。クラクラしてもほっといたら治るわと思ってますし、不安が出てくる事は無いです。
C:それもまたすごい進歩ですね。以前の「不安がクラクラを、クラクラが不安を」という悪循環が全然無いですね。
A:そうですね。言われてみればそんな感じですね。
C:クラクラを増幅する思考も無く、ゆえに不安も上がらない。しかも大元のPD自体も治療されつつある。そうであれば、間違いなくもっと良くなると思います。
A:実際のところ最近本当に調子が良くて、あんまり生活してて不安を感じる事が無いというか、毎日楽しいです。表には書いてないですが、この間も隣の県まで運転して行ってきました。
C:隣の県までですか?!
A:そうです。でも代わりの人が乗ってましたけど。一応疲れたら代わってもらうという約束で運転して、結局往復運転できました。
C:なんだかすごいですね。下道ですか?
A:一応**インターまでは高速で、そこから下道で行きました。
C:以前は高速はダメじゃなかったでしたっけ?
A:そうですね。前は考えられなかったと思います。でもやってみようって思ったんです。
C:んー、なんというか・・・。私が予想していたよりもずいぶんと治療が速く進みすぎてしまっていて、驚くばかりです。
A:自分でもびっくりしています。
C:元々あと三,四回ぐらいカウンセリングが必要だろうと思っていたんですが、おそらくAさんはPD治療の基本的なところを既にマスターされてしまっていて、本当にこれ以上付け加えるところがありません。ですからいわば今回で終了としてもいいんですが、それも急ですし、念のためにもう一度来ていただくという事でどうでしょう?
A:それはこっちからもお願いしたいというか、確かに自分でもすごく良くなったと思ってるんですけど、このカウンセリングでどれだけ良くなったか報告するのも自分なりに励みになるというか、少なくとも前話したときよりは良くなっていきたいと思いながらやってましたんで、次があった方がありがたいです。
C:今から何が良くなるのかはちょっと想像がつかないですけど、とにかく今の「色々チャレンジしよう」という感じを保って生活されたら、更にどこかが良くなると思います。しかし、ちょっと急激に良くなりすぎているので、・・・もう少し波がありつつも良くなっていくということがあってもいいんじゃないかと思うんです。
A:どういうことですか?
C:今のところAさんは「右肩上がり」という感じで良くなって来ていますけど、人間誰しも良い日もあれば悪い日もあるので、時々は前のように不安に思うという逆戻りも却って必要な気がします。
A:そうなんですか?
C:まあこれは私の個人的な意見ですが、治療はちょっとぐらい行きつ戻りつする方が却って丈夫な治療になるというか、先々までも再発しないという気がしているんです。ですから調子が悪い日とかがあってくれた方がありがたいです。ちょうど表には一日頓服を飲むほど酷い日があったと書いてますよね。このような不調の日が、月に一回あって、それが徐々にふた月に一回になり・・・という感じで。不調の波は確かにあるんだけど、その波の間隔が広がっていって、不調の日が来た時に、「ああ久しぶりだなあ」と思えるぐらいのが、私にとって良い感じの治療なんです。
A:そんなもんなんですかね。
C:実際この不調の日は久しぶりだって思いましたか?
A:そうですね。確かにこういうのは久しぶりだって思った気がします。それが良くなってるという事なんですね。
C:その通りです。そうやってたまに来る不調を味わいながらというか、そんな日は無理せず過ごして、普段の日は時々苦手な状況にチャレンジしてみて・・・、という風に過ごしていかれればと思います。
A:わかりました。そんな感じでやってみます。
C:それでは次回までお元気で。次回までに特別に何かが無ければ、一応次回で終了を検討したいと思います。
A:はい。ありがとうございました。またよろしくお願いします。
C:こちらこそよろしくお願いします。
C:カウンセラー
C:こんにちは。交差点①の課題はどうでしたか?
A:それなんですが、これをみてください
C:・・・違う交差点③ですね?しかも近辺では最も難しいとされていた交差点④もされてますね。どうしてですか?
A:一回往復しようと思ってチャレンジしたんですけど、全然不安になりませんでした。だから書けなかったんです。それでと思って、そのまま難しい方の交差点③に行ってみました。それはさすがに不安だったけど、色々やってみようと思ってやったのが表に書いてあります。
C:無茶はしないように伝えたと思うんですが、案外無茶でもなかったみたいですね。しかしすごいですね。
A:自分でも驚いています。一回職場の近くでふわふわして、クラクラして、手に汗をかいたことがあって、そのとき久しぶりに頓服を飲みましたが、その一回しか不安になる事はありませんでした。
C:一ヶ月あったと思いますが、その間に不安になったのは一回だけですか?
A:その間に一回だけです。課題でも結局そんなに不安になる事は無かったです。課題の交差点①は毎日行きと帰り通っています。避ける事は無いですし、表に書くほどの不安は無いです。
C:ちょっとなんだか私の方がついていけない感じなんですが、良かったらその辺をどんな風に考えて乗り越えているのか、教えてください。
A:前回のカウンセリングまでは例の回り道というか安全ルートを多用してました。そこから交差点①に向かうか向かわないかで、車の左指示器を出すかどうか毎日葛藤していて、大体負けていたと思います。でもヤバイと思っても逃げない方が回復は早い」と考えを変えて思い切ってやりました。あと、職場でもクラクラ来ても支えたり休んだりしなくなりました。それも最初はチャレンジだったけど、やってるうちに普通になってきました。
C:いやはや、すごいですねえ。ちなみに交差点②はどうですか?
A:交差点②ですか?いや、それは全く気にならなくなっています。普通に素通りしています。
C:前回は少し不安だとおっしゃっていた気がしますが?
A:言ってましたかね?でも、今通る時に「ここは・・・」と考える事は全然ないです。
C:実はその事は非常に重要なポイントだと思います。Aさんの不安は交差点②<交差点①<交差点③<交差点④の順に強かったと思います。
A:その通りです。
C:前回の時点では交差点②:通れるけど若干不安。①は時々通れるがいつも不安で、混んでたら避ける。③:絶対無理。④:考えただけでダメ。緊張してきた。だったと思いますが、今回は交差点②:忘れていた。①:毎日通っているし不安もほとんどない。③:行って見たが大丈夫だった。④:行ってみたが大丈夫だった。になりましたよね。
A:そうですね。交差点③と④はまだ少し緊張しますが、行けと言われれば行ける気がします。
C:PDの症状同士は互いに連携しているので、より難しい課題がなされた時、簡単な課題の方は更にマシになります。ちょうどエクスポージャーの説明の際、「軽い課題から始めても、全体としてPDをマシにする」と説明していたのと同じです。このような現象を我々は「汎化」と呼んでいますが、実際のところPDの症状の治療のほとんど大部分はこの汎化が占めています。
A:そうなんですか。
C:ですから、できない事を全部やるわけではないのです。PDの治療で最も重要なのは、不安に感じている時に避けずに思い切ってやってみて、そのときの状況を観察して、新たな経験をつんでいく事と、それらを汎化、つまり応用する事です。Aさんは既にどっちもされていて、それなりに成功されているので、基本的には治療の上ですることがもう無いです。
A:まだでも、本当にたまにになってきましたけど、クラクラしたりします。
C:クラクラは治りが遅れてくるとよく言われます。PDが治ってしばらくしてからクラクラが治るみたいな感じです。しかし根本的にはさっきの事がなされている限り、そのままでナチュラルに治癒します。大分楽なんですか?
A:大分楽です。たぶん週に1回あるかないかぐらいです。
C:前はどうでした?
A:前は酷かったです。一番酷い時は毎日だし、一日のうちでも何回もありました。今は時々思い出したようにありますね。
C:まあ、クラクラそのものを治療したわけでは無いですけど、クラクラも大本のPDが治ってきたのでマシになってきているんだろうし、更に治療が進めばいずれ気にならなくなると思います。それよりクラクラが不安の引き金になるかどうかは、どうですか?そっちが気になります。
A:ああ、それはないです。クラクラしてもほっといたら治るわと思ってますし、不安が出てくる事は無いです。
C:それもまたすごい進歩ですね。以前の「不安がクラクラを、クラクラが不安を」という悪循環が全然無いですね。
A:そうですね。言われてみればそんな感じですね。
C:クラクラを増幅する思考も無く、ゆえに不安も上がらない。しかも大元のPD自体も治療されつつある。そうであれば、間違いなくもっと良くなると思います。
A:実際のところ最近本当に調子が良くて、あんまり生活してて不安を感じる事が無いというか、毎日楽しいです。表には書いてないですが、この間も隣の県まで運転して行ってきました。
C:隣の県までですか?!
A:そうです。でも代わりの人が乗ってましたけど。一応疲れたら代わってもらうという約束で運転して、結局往復運転できました。
C:なんだかすごいですね。下道ですか?
A:一応**インターまでは高速で、そこから下道で行きました。
C:以前は高速はダメじゃなかったでしたっけ?
A:そうですね。前は考えられなかったと思います。でもやってみようって思ったんです。
C:んー、なんというか・・・。私が予想していたよりもずいぶんと治療が速く進みすぎてしまっていて、驚くばかりです。
A:自分でもびっくりしています。
C:元々あと三,四回ぐらいカウンセリングが必要だろうと思っていたんですが、おそらくAさんはPD治療の基本的なところを既にマスターされてしまっていて、本当にこれ以上付け加えるところがありません。ですからいわば今回で終了としてもいいんですが、それも急ですし、念のためにもう一度来ていただくという事でどうでしょう?
A:それはこっちからもお願いしたいというか、確かに自分でもすごく良くなったと思ってるんですけど、このカウンセリングでどれだけ良くなったか報告するのも自分なりに励みになるというか、少なくとも前話したときよりは良くなっていきたいと思いながらやってましたんで、次があった方がありがたいです。
C:今から何が良くなるのかはちょっと想像がつかないですけど、とにかく今の「色々チャレンジしよう」という感じを保って生活されたら、更にどこかが良くなると思います。しかし、ちょっと急激に良くなりすぎているので、・・・もう少し波がありつつも良くなっていくということがあってもいいんじゃないかと思うんです。
A:どういうことですか?
C:今のところAさんは「右肩上がり」という感じで良くなって来ていますけど、人間誰しも良い日もあれば悪い日もあるので、時々は前のように不安に思うという逆戻りも却って必要な気がします。
A:そうなんですか?
C:まあこれは私の個人的な意見ですが、治療はちょっとぐらい行きつ戻りつする方が却って丈夫な治療になるというか、先々までも再発しないという気がしているんです。ですから調子が悪い日とかがあってくれた方がありがたいです。ちょうど表には一日頓服を飲むほど酷い日があったと書いてますよね。このような不調の日が、月に一回あって、それが徐々にふた月に一回になり・・・という感じで。不調の波は確かにあるんだけど、その波の間隔が広がっていって、不調の日が来た時に、「ああ久しぶりだなあ」と思えるぐらいのが、私にとって良い感じの治療なんです。
A:そんなもんなんですかね。
C:実際この不調の日は久しぶりだって思いましたか?
A:そうですね。確かにこういうのは久しぶりだって思った気がします。それが良くなってるという事なんですね。
C:その通りです。そうやってたまに来る不調を味わいながらというか、そんな日は無理せず過ごして、普段の日は時々苦手な状況にチャレンジしてみて・・・、という風に過ごしていかれればと思います。
A:わかりました。そんな感じでやってみます。
C:それでは次回までお元気で。次回までに特別に何かが無ければ、一応次回で終了を検討したいと思います。
A:はい。ありがとうございました。またよろしくお願いします。
C:こちらこそよろしくお願いします。