マット・デイモンやベン・アフレック、レオナルド・ディカプリオといったハリウッドスターから、映画監督、一流スポーツ選手やミュージシャン、そして大物実業家たちまでが顧客だったという高級ポーカールーム。掛け金の最低額は1万ドル(蘭陵王妃 DVD )、どんなにリッチでもオーナーから招待を受けないと参加することのできない、都市伝説のようなポーカールームが実在した。ある時訴訟がらみのニュースでこの存在が明らかになり、一大スキャンダルが巻き起こる。このポーカールームを経営していたのが、若干26歳で事業を立ち上げたモリー・ブルーム。オリンピック目前のトップアスリートから高級ポーカールームのオーナーに転身、その後FBIに逮捕され、有罪判決を受けた彼女のストーリーが、今明らかになる。
「奥様は、取り扱い注意。 DVD 」として大スキャンダルの渦中にいたモリーだが、映画ではスキャンダラスな内容は一切出てこない。ハリウッドスターやミュージシャン、大物実業家の実名は登場せず、噂されたモリーと顧客の肉体関係なども一切否定される。描かれるのはオリンピックを目前にケガで引退せざるを得なくなったトップアスリートのモリー。厳格な心理学教授の父との関係。ロースクールへの入学が決まっていながら、ポーカーの世界へ足を踏み入れた頭脳明晰な女性モリー。そして苦境に立たされても自分の信念を曲げない高潔なモリー。幾度もの困難を乗り越え立ち上がったモリーの物語だ。観るうちにそんなモリーにどんどん引き込まれていく。
今作で監督と脚本を務めるのは、『最強配達屋 DVD 』(10)や『マネーボール』(11)、『スティーブ・ジョブス』(15)の脚本家アーロン・ソーキン。アカデミー賞やゴールデングローブ賞に輝く天才脚本家が初メガホンを取った。そして、モリーを演じるのは『ヘルプ ~心がつなぐストーリー』(11)と『ゼロ・ダーク・サーティ』(12)でアカデミー賞にノミネートされたジェシカ・チャスティン。困難にも負けず自分を曲げない強いモリーを魅力的に演じている。モリーの味方となる弁護士ジャフィーには、テレビドラマ「刑事ジョン・ルーサー」でゴールデングローブ賞受賞、『マンデラ 自由への長い道』(13)と『ビースト・オブ・ノー・ネーション』(15)で同賞にノミネートされたイドリス・エルバ。モリーに大きな影響を与えた厳しい父親には、製作、監督、主演を務めた『ダンス・ウィズ・ウルブス』(90)でアカデミー賞7部門を受賞し、最近では『オトナ高校 DVD』(17)などに出演しているケヴィン・コスナー。実力は折り紙付きのスタッフとキャストが勢ぞろいした。