価値ある無価値を追い求め~ゲームプロモーション博物館~

VHS・DVD・各ゲーム機ソフトと様々な媒体にわたって存在した【PV】なる存在を追い求めて、ひっそり存在する場所。

クロックタワー2

2019-11-26 21:26:23 | VHS・プレイステーション

今回はヒューマンの代表作でもあり、人気作でもあるシリーズ作品
 「クロックタワー2」 

初代クロックタワーがPS版に移植され、人気も上り調子。
その流れで発売する”2”の販促はこのPVもさることながら、体験版も配布しているので力の入れようが見て取れます。

 そしてあまり知られていないのですが、このPVには”とある業界”では有名なあの方がまさかの出演しているのです・・・! 

それではPV紹介です~










前作の続きから始まります・・・
字幕は日本語ですが、音声はオール英語です。



なんだか洋画のPVっぽい印象。
むしろそれを意識して作っているようにも見えます。

















あれ、もう終わり!? 












と思わせておいて・・・




 「はい、みなさんこんにちは。淀川でございます。」 



な、なんと映画評論家の淀川長治氏が突然の登場!! ある一定の年齢層はここのシーンで大興奮間違いなし!! 

そして気づくのです。だから洋画の宣伝っぽい作りになっていたのか~と




「このクロックタワートゥ、セカンドがやっとできあがりました。」


発音が良すぎる”ツー”が聞ける・・・

「さあ、このハサミ男が少女を追っかけまわしますね。さあ、このハサミ男怖いですよ。殺人鬼ですよ。それをおっかけて、少女を殺す殺す、あぶないあぶないあぶない!」

淀川氏口調でクロックタワーを説明すると、このようになるのですねぇ



さて、ここからちょっとだけ中身を見せてくれます。























モーションキャプチャーの技法が使われていたとは露知らず。




「はい、いかがでしたか。おもしろいね。こわいね。・・・」
「・・・面白いゲームですね、こんなゲーム僕見たことない、びっくりしましたよ。というわけで、これはヒッチコック顔負けのスリル・サスペンスですね。どうかこのゲーム、うんと楽しんでくださいね。」



と最後にまさかの巨匠”ヒッチコック”との対比で締める映画評論家らしさを拝見できます。












さららーとキャラ紹介を流し




ちゃんと「12月堂々公開」と映画らしさの演出であることを最後まで貫きます。
芸が細かい!






まさかの淀川氏登場は驚きましたね~。
ゲームの演出だけでなく、プロモーションまで「映画っぽさ」を見せたがるように工夫していたのも面白かったです!!




<補足>

毎度書こうと思った作品について簡単に調べてみるのですが、どうやらこのプロモーションビデオに入っているPVとまったく同じ内容のPVが、体験版で見ることができるそうです! 




 ↑ 駿河屋でも買えます。PVのために買ってみよう!!!
そしてなぜだか体験版が2種類の型番の品があるそうです。配布方法の違いかな?

そういう視聴ルートもあったとは・・・

ファイナルロマンスR

2019-11-13 19:46:37 | VHS・セガサターン

「プロモーションビデオにはどこまで過激なものがあるのか・・・?」  

ある程度プロモーションビデオが集まってきた時、はっとこの疑問が頭に浮かんだ。
格好つけて”過激”というフレーズを使っていますが、「18歳対象のソフトのPVはあるのか」って単にそれだけですw 


答えましょう。 あります!
 
そんな18歳以上「X指定」ソフトの一本
「ファイナルロマンスR」

それでは見てましょう・・・





セガサターンの起動画面から始まるPV
18歳以上指定ソフトが多いサターンを称えての演出か?


PVがはじまってすぐに驚きポイントが!

①個人情報駄々漏れ!  



画像はちょっとだけモザイク入れています。 


 今の時代ならクレーム間違いなしのみえみえ感! 

一瞬とはいえ名前・住所・職業まで見えるものまで! (当時でもマズイでしょ) 

「画面に登場したハガキの山!この夏に発売され大好評だった麻雀ゲーム『ファイナルロマンス2』のユーザーアンケートハガキだ!」

アスクさんはこのハガキの量・ファンの熱意をむしろ誇りに思ってPVで見せたことがナレーションからわかります。悪気は無かった・・・








「貴重なユーザーの意見や思い入れに目を通してみると・・・」






「ファイナルロマンスR」を移植して欲しい。そんな意見に答えて早くも移植らしい。ユーザーの意見に紳士に答えるアスクさん偉い!



「ただ脱げば良いっていうわけではないのがこのジャンルの麻雀ゲーム」


なんともまぁストレートな言い方をしすぎるナレーションは止まらない。








どうやらユーザーからはアニメーションの強化を求める声が多かったようです。
ここでもユーザーの意見を鑑みるアスクさん。






企業奉仕の賜物である。

「ぷるぷる動いちゃうご覧の女の子たち。アーケード版のアニメーションを完全収録に加え、動画枚数30%UPの大奉仕!」
PVではぷるぷるの文字もぷるぷるしている!(面白い動きしてます)









熱烈なぷるぷるアピールは続く・・・







生みの親でもあるすぎやま現象氏が作画監督も担当してくれたようですね。



ここで驚きポイント
②普通に見える! 

さて、ここからはネチケット(古い)やブログの利用規則やらにひっかかりそうなので、ギリギリまで紹介。。



アニメシーンやら声優さんの紹介があり・・・




危ない!!





よし大丈夫!(ダメだったらごめんなさい) 


と、これでわかるように店頭で流すPVだというのに脱衣シーンが見れるのです。 


最初のアンケートハガキ丸見せといい、このシーンといい、現在では不可能なPV。
これぞまさに”時代”を反映した作り、いまでは見れない代物になってしまったのです。






8cmCDはプレイステーションやセガサターンでよく特典でついてきましたよね。これもまた時代・・・




その手でリーチするの!?





さすが脱マーなり~

「・・・ユーザーの心をくすぐる商品展開、そして豪華なパッケージ内容。そこで結論!麻雀ゲームは数々あれど、楽しくプレイするなら脱衣麻雀。脱衣麻雀ならファイナルロマンスシリーズ。」





さて、今回はギリギリなPVでしたね。(実際はアウトです)



ここで最初の疑問は解決されたが、もう1つ疑問が浮かんできてしまう。

「当時ゲーム屋さん店内でこのプロモーションビデオを流すことはできたのだろうか?」 

ということで、皆さんが実際にこのPV、もしくは家庭用ハードで18歳推奨ソフトのPVなど見たことあるよって思い出がありましたら、コメントやツイッターなどにご意見お待ちしております!!

ときめきメモリアルドラマシリーズvol.1 虹色の青春

2019-11-11 22:56:15 | VHS・プレイステーション

先にちょっと「プロモーションビデオ」そのものについてから紹介してみると、このビデオの”良さ”が見えてくるのかも知れません。



プロモーションビデオには様々な区分の仕方がある。「配布方法」の観点で見てみると・・・

 
 ①お店に配った

 ②お客に配った


 の2つに大きく分けられるわけです。



 ①お店に配ったでも

 
 (1)店頭放送用
 (2)受注用
 

に分けることができます。

 ②お客に配ったでは

 (1)購入特典
 (2)予約特典
 (3)無料配布
 (4)抽選プレゼント
 (5)限定版などソフトと一緒に付いてくる

 ・・・などなど


つまり同タイトルのPVであっても、どこに・何の用途で作ったか、そこを知った上で見てみると製作側の意図が見えたり、手の込みようが見えたりするわけです。楽しみ方の1つですね!




さて、遅ればせながらタイトルのPVを紹介!
「ときめきメモリアルドラマシリーズvol.1 虹色の青春」

なぜ先にプロモーションビデオについての説明があったかといいますと、今回のビデオはどうやら予約特典らしいのです。(声優さんがインタビューの中でそのようなことを語っている)
そういうビデオって結構短かったりするものなのですが、
このビデオはなんと20分! 
さらにこのビデオのポイントは、
予約特典であるにも関わらず店頭放映用PVも収めてくれている点! 

通常なら見逃したら二度と見れない当時の店頭放送用PVを、親切に収録してくれているのです!この点はありがたい~( ´∀`)







このロゴみただけでなんだか楽しい気持ちになりませんか・・・




ナレーションは虹野さん
「あのときめきメモリアルがアドベンチャーゲームになりました。ときめきメモリアルドラマシリーズvol.1 虹色の青春の主人公は私、虹野沙希・・・」



ゲーム画面と交互に当時の製作現場が見れる。




原画の色塗りが見れるなんて!(一瞬だけ)














設定集や背景を作ってるシーンも貴重ですね。

「・・・シミュレーションでは描ききれなかったドラマでしか語れない、もう1つのときめきグラフティ・・・」





ここでときメモOP曲「もっと!モット!ときめき!」が流れる。
サビ部分の合いの手で入る歌詞が何て言ってるのか聞き取れなかった・・・








さて、ここから3バージョンのPVがまとめて紹介されます。
まずは「ベルファーレ用VTR」
ベルファーレはかつて六本木にあったイベントブースらしく、コナミのイベントではどうやら頻繁に使われていた場所らしい。(詳しい人いたら教えてください・・・)






ナレーションはなく、ゲーム中の音楽らしきものが流れる。
見やすくて好感が持てる。




よりドラマチックに
よりロマンチックに



よりビビットに
もっとときめき!



もっときらめき!
もっとどきどき!




ゲーム画面は少なかったので、製作初期なのでしょうかね




ここから「東京ゲームショウ用VTR」に












ナレーションはほとんどなく、実際のゲーム画面・音声が中心に紹介。開発の進捗が見て取れる。
イメージとしては先ほどのベルファーレ用と比べて、”明るさ”より”せつなさ”をイメージしたつくりに見える。




最後の「店頭デモ用VTR」







ほぼゲーム画面一色。キャラも一通りご紹介してくれる。
この貴重なPVを3つまとめて見れるなんて、ファンへの思いが伝わってきますね。




後半、キャストさんのインタビューが詰まっています。





菅原さんが演じたキャラ、虹野については

「いままで虹野さんは元気があるとかやさしくて思いやりがあるっていう、そういう面がすごく前面に出てたんですけど、今回虹色の青春に関してはまた元気でもちょっとほんとは落ち込んでるんだけども元気っていう心の細かい動きが出てきてると思うので、そういった意味では魅力的な女の子になってると思うんですけど。」 

主人公になったことで可能になった心理描写の深さがわかります。

他にアフレコの様子、主題歌について、ゲームについてのインタビューされます。




「虹色の青春、予約してくれてどうもありがとう~」
とここで言ってるので、やはりこのビデオは予約特典の線が濃いでしょう。








ときメモのラジオパーソナリティでは出演があったものの、はじめて本編のゲームで出演できた喜びを語る丹下さん。










ここから予告。
既に第2段は決まっていたらしい。




CDの販促もしっかりね。



ん・・・?



こんなのもありましたね・・・



主題歌は出演している吹石一恵さんだったとは知らなかったー




さて、このビデオですが入手は比較的にしやすいです。







見ごたえ十分。ジャケットの見た目も良し。飾るのも良し。


ビデオなんて減るしかないのだから、気になったら購入です!!

プロモーションDVDのパッケージを見比べてみよう!

2019-11-02 16:36:33 | DVD


世の中にはその世界に染まっていないとわからない”当たり前”がある。
前回プロモーションビデオの呼び方について書かせてもらったのですが、そこで紹介した 「受注用ビデオ」 の存在について驚きの反応をいくつかいただいたのです・・・

私はそこに驚いたのです!


私もはじめて存在を知った際は「こんなのがあるのか~」と驚いていたはずなのに、いつの間にか”当たり前”のゾーンにまで昇華していたのです・・・



さて、私の常識は世の非常識という感覚を忘れてはいけないと気持ちを改めて、あるのが当たり前になりすぎてしまったプロモーション系ソフト達を改めて見直してみると 「意外とパッケージだけでも楽しむことができるのでは?」と思いつきました。


そこで今回ご紹介したい内容はたくさん集めているからこそ発見できる「DVDパッケージ」の魅力についてです。

今回はぱっと見でもわかる各社・ソフトのデザイン性の違いを焦点に集めてみました、見てみましょう!





















プロモーションDVDの中では有名な (ここも常識を失いかけた表現になっている可能性があります) 「スクウェア・エニックス」のプロモーションDVDです。

表は黒と白を基調に、ソフト名と配布時期を記した遠くからでもスクウェアのPVだと判別しやすいパッケージ。ソフトも時期によって変わる1つの色と白が基本系。
いつからこのパッケージになったかはわからないが、2000年の後半辺りからだと予想している。















ナムコ系のプロモーションDVDは 「中身で勝負じゃい!!!」 といわんばかりの黒文字のみ。色に違いがないので、複数枚持っていると何のタイトルのDVDを持っているのか忘れがち・・・

















コーエーのプロモーションDVDは、タイトル+メインイラストが多くを占める。
カラーはないけども目立つのが素晴らしい。















スパロボ系のプロモーションDVDはさすがといえる統一感。
今回は2003・2006・2009年の作品を出したが、それだけ時期が離れていても、このパッケージの統一感をやりとげているのは偉い!すごい!バンプレストさん、私はそのこだわりわかっているよ~!

















ウイイレは個性を出したいのか、シリーズでも同じ見た目のものは少なく感じた。
ソフトイメージの打ち出し方の差であろうか・・・


















一時期のバンダイナムコのプロモーションDVDは、毎回ちょっと変えている感が溢れていた。タイトルを小さくして並べる、そしてちょっとだけ背景に画像編集ソフトのアクション一覧にありそうな表現を加える。






















日本一ソフトウェアのプロモーションDVDは、豪華絢爛フルカラー!集めたくなる!
前回のPVの呼び方の記事でも書いたのだが、お店に渡す品々なのだからそんなに見た目に力を入れなくても良いし、できればコストはカットしても問題ないのだ。しかし、それでもフルカラーにしてくれる日本一さんは素敵なのです・・・












エレクトロニックアーツのプロモーションDVDは、EAカラーである青をメインにしている。企業カラーを大事にしているのがここからもわかりますね。






さて数々のDVDを紹介しましたが、今回紹介しきれなかった見て欲しいDVDはまだまだあります!
セガのソフトを集めたセガエクスプレスなども統一感があるパッケージになっているし、周辺機器、ハード本体のPVなんてのもあったりします。

今回も中身の紹介は一切していませんが、それでも語れることはまだまだあります。
それくらい埋もれた存在であり、明かされていない世界、それが「プロモーションの世界」なのです・・・