07.10スタート     がんのあれこれ 

がんが判明して色々学び、色々考えさせられた。節目節目で”がんについて”思う事が違うので、書いて(残して)見る

[1-3]普通に過ごす

2007-09-29 13:30:52 | 3年経過して
今の私は、薬も飲んでいないし痛みもありません。1,300あった腫瘍マーカーのPSAも3,15と大幅に下がり、主治医からの注意事項は(骨が弱くなるので重いものは持たないようにと言う以外)個別にありません。<手術をしていないこともあって>がんの持っている「辛い闘病」のイメージとは全く縁遠い生活を送っており、【普通に過ごせる】と言うことの喜びを実感しています。

まず、食事。朝は”人参ジュース”だけにしました。これは、TV出演で有名な石原結實医師の著書”食べてがんを治す”が推奨しているもので、人参400g、りんご150g、キャベツ60gのシュースを2年間続けています。(この本は、≪がんを予防し、癒す食事≫等色々勉強になる本なので、お勧めの1冊です)
その他は、野菜が少し多くなった程度で以前と大きく変わることはありません。全て美味しく食べています(ですから、太っています)。 

適度な運動は絶対に必要と言うことなので、毎週1回(2時間)は、近所の方と卓球で気持ちの良い汗を流しています。また、元の職場の皆さんと時々ゴルフに行きますし、天候次第ですが近くの公園等を散歩します。それまで注意することもなかった自然が新鮮で楽しい気分になります。

また、PCに向かい、HPや写真の編集で遊んだり、狭い場所で盆栽をいじったりしています。”つまらないこと”を考える時間が無いように、忙しく過ごすことにしています。

と言う様に、3年前には全く想定にない・信じられない過ごし方をしていますが、これは、
①前立腺がんが、がんの中で最も進行の遅い病気であること、
②かなり進行していたにも関わらず、ホルモン治療が効いていることが主な理由です。

③また、精神安定剤(セルシン)と睡眠導入剤(マイスリー)で、暗闇から脱出できた事も大きいです。がんのショックから夜も眠れず、自律神経など心身共に異常をきたした辛い毎日を送っていたので、この薬で本当に救われた思いがしました。
④そして、がんに関する”あれこれ”の情報等で知識を広め、少しずつ病気を受け入れる事が出来ていったと言うことが上げられます。


今では、”手術など何もしなかった(出来なかった?)”ことが一番良かったものと考えていますが、それは、1996年に日本列島に激震が走ったと言われている、近藤誠医師の著書「患者よ!がんと闘うな」(別のページで紹介)をはじめ、色んな本の”あれこれ”を読んで少しずつ納得出来るようになったのが一番だと思います。

がんと言う病気は、治癒が難しい部位に出来たがん、ある程度進行してしまったがん、転移・再発がん等は根治が難しく、何もしない方が良い場合が多い事。無理な手術の後遺症や合併症、効果が不明な抗がん剤の副作用・・等で苦しみ、死を早める例が多い事など、≪今の日本の過剰医療は大きな問題≫だと言うものでした。(事例やデータなどで説明しているので受け入れやすい)

当時、医学界だけでなく、”がんは切れば治る”と思いこんでいた多くの人々から激しいバッシングを受けましたが、今では、同じ様な見解を持っている医師が増えて、良い病院では、≪患者に苦痛を与えない治療≫が優先されるようになりました。埼玉県立ガンセンターもこの方針だったようで、有り難いと思っています。


勿論、私のがんは治ったわけではありません。ホルモン治療の効果でがんの進行が止まっているだけで、”再燃”が起きれば”普通の生活”は出来なくなります。再び、恐怖のどん底へ突き落とされることになりますが、今は、少しでも長く、何時までもこの状態が続くこと・・・を願っています。



進行がんが自然に消えてしまった例が日本でも欧米でも僅かですが報告されています。(斉藤道雄著;希望のがん治療他)また、早い時期に新しい治療法が見つかる可能性もあります。期待を捨てずに、これからも普通に過ごして行きたいと思っています。