Future of the Net

ワクワク夢あるネットの未来を考える

障害者を支援する通信やテクノロジ

2009-07-12 13:05:47 | AT
もっと、多くの人を幸せにする、フレンドリーで、使いやすい通信やデバイスについて考えてみる。
一つの切り口として、障害であり、後天的には全ての人が関わる記憶障害について、考える。


■記憶障害者の数(先天性)
 -障害者白書で規定される障害分類に沿って、記憶障害者の数を調査。
  (日本では、身体障害、知能障害、精神障害の障害分類のうち、
   記憶等認知に関わる障害は、精神障害に分類される)
 -精神障害者のうち、記憶障害を持つ血管性認知症やアルツハイマーによる認知障害者の割合は、
   2005年に、23万8千人(※5)。
 -この数字は先天性の認知障害者の数であり、後天性の認知障害者数は含まれていない。

■記憶障害者の数(後天性)
 -後天的に記憶障害をもった、病気としての認知症患者数は、日本で189万人(※2)
 -ここでいう認知症とは、以下2つの機能不全を合併で発症し、日常生活に支障をきたすものを
   重度のレベルに分けて定義される病気である。
   (1) 記憶機能
   (2) 認知機能(注意・集中、思考、言語、視空間認知)
 -よって、記憶障害のみでは、認知症と診断されない。
 -さらに、単に老化に伴って物覚えが悪くなるといった現象や、統合失調症などによる判断力の
   低下は、認知症には含まれない(※4)。(認知症とは別に、認知症高齢者という)
 -認知症は、アルツハイマー病、脳血管性認知症、レビー小体病、と複数の症例がある。
 -アルツハイマー病は、日本での患者数、140万人(2005)、世界では1800万人。
 -記憶障害を持つ認知症患者は、日本で推定189万人(2005、※2)いるので、
   世界では2500万人以上いるものと推計される。
 -軽度記憶障害を含めるとその数倍。2倍だとしても、記憶障害を持つ人の数は5000万人。
 -認知症高齢者を含めると、更にその数倍。2倍だとしても、1億人。
 -世界人口(65億、2005※3)の1.5%が記憶障害者。
 -人口が頭打ちになっても、寿命が延び、高齢者の割合が増えるような社会になると、
   記憶障害を持つ人は、更に増えるものと想定される。

■記憶障害者に必要な支援とは?
 -記憶障害を持つ人が、最低限、健康で文化的な生活を営めるようにするためには、
   どういった支援が必要か。特徴や、生活するうえで必要な措置について考える。
 -記憶障害の特徴
   比較的古い記憶は保たれているのに、新しいことを覚えられない。
   約束したことを忘れたり、日時を間違えたり、場所が分からなくなり目的地へ着くことができず
   迷子になることがある。日々の暮らしで、覚えておくべき事を忘れてしまうので生活するのが難しい。
 -当事者や家族が、生活をする上で困る事や生活する上で実施していること(※1)
  (1)新しいものを覚えられない。(ものの名前とか操作方法)
  (2)物を置き忘れていつも何かしら捜している。
  (3)今日の日付けが分からなかったり、忘れたりする。
  (4)昨日の出来事などを忘れるので、家族や他人に聞いて思い出さねばならず、自立できていない    
     と感じ、自尊心を傷つけ、社会進出を妨げる。
  (5)覚えておくべき事(機械の使い方、人との約束等)を忘れるので、すぐにメモをとる。

→こういう生活上の困難を支援することが必要なんだと思う。

※1. http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Ayame/7001/dainou/06-KIOKU.HTMl
※2. http://dementia.seesaa.net/article/9908981.html
※3. http://www.stat.go.jp/data/kokusei/topics/topics23.htm
※4. http://www.kadota-noushinkeigeka.com/disease2/index.html
※5. http://www8.cao.go.jp/shougai/data/data_h20/zuhyo07.html

Key factor of iPod's success

2009-07-12 11:56:27 | IT
Strategy narrowing focus to mac user is failed, and they changed to offer to win user soon.
Hence, I think that strategy is not key factor of success.
I think iTunes music store’s open is not significantly related to iPod and iPhone sale.
They may be success even if there is Standalone iTunes only.
Competitive device making may be the main factor of popularization.

Key slide is here.Key Slide of iPod's Success


Limit of growth 成長の限界(サマリ)

2009-07-11 12:55:02 | 社会環境、外部要因
「成長の限界」とは何か?そのポイントをサマリする。

 (1)世界人口,工業化,資源の消耗,食糧生産などの点で,成長が続けば,地球上の資源を使い果たし,廃棄物の吸収量を超え,成長が限界を迎える.その結末は,人口と工業力の制御不可能な減退.

 /*
 石油資源を用いた第2次産業の頭打ち,縮小により,大規模な雇用が失われ,食糧生産量を決める需要が停滞し,第一次産業の農業生産が停滞し,多く人の働き口がなくなる.第三次産業についても,製造業の停滞により需要の停滞,供給量の低下により,産業規模が縮小し,雇用吸収力を失う.それにより,更に一次産業の停滞を招く
 **/

 (2)将来にわたり持続可能な社会の実現は可能であり,基本的な物理的ニーズを満たしつつ,個人の可能性を実現できる機会は提供可能である.

 (3)それを臨むなら,今すぐに行動すれば成功率が高まる.

 →具体的には,物質消費や人口増大の政策や慣行を改め,資源の利用効率を高めること.持続可能なこのような社会は,産出量の拡大など物質的な多少よりも,十分さや公平性,生活の質の向上などが重視される.

 →非物質的なニーズを満たす必要性を提言していると考えられる.

iPhone展開に学ぶ DoCoMo imode の失敗の原因

2009-07-10 11:55:35 | IT
◆原理原則
 Mark Penn氏の著書「Micorotrends: The Small Forces Behind Tomorrow's Big Changes」の中で、「今日のマス社会では、一般大衆による選択ではなく、僅か1%の人々の選択によって世界を変えるようなムーブメントを巻き起こしている」と分析している。この状況は、アメリカ特有なのではなく、日本でも同様のことは起こりつつある.米国の「a-listブロガー」と同様日本にも「アルファブロガー」という言葉があって、blogによって多くの人々の関心を引き、人々の行動に「影響のある人」の存在に注目が集まっている。

◆2009年の進化
 2009年、ソーシャルネットワーキングメディアが更に普及した。ソーシャルメディアとは、家族やサークルなどの知り合い関係を登録して、コミュニケーションできるメディアであり、代表的なものではSNSやTwitterがある。blog等これまでのオンラインメディアとの違いは、口コミ情報の伝播が可能になり,「影響力のある人」が与える影響範囲が,格段に拡大している点が、ソーシャルメディア普及の特徴である。
 これまで「影響力のある人」は,彼らが投稿したblog等を介して、情報を伝播させ、人々の行動に影響を与えていたが、blogの存在を知っている人の間でしか情報は伝わらない。一方,現在はSNSやTwitter等の人間関係と連動したソーシャルメディアを介して、影響力のある人が,口コミ情報というオンラインに今まで無かった「会話やつぶやきに相当する断片的でポイントをかいつまんだ短い情報」を伝播させることで、「blogやwebサイトを見る」といったような情報収集行動に影響を与え、結果、最終行動(認識や判断とか商品購入とか)に影響する人々の範囲を大幅に広げた。

◆できること
 このことが明らかになると、企業がSNSをマーケティングに活用できないかと注目するようになった。これまで以上に,効果的で効率的なマーケティングを実現するために、影響範囲を規定する人々の人間関係だとか,個人の興味だとかを,SNSのコミュニティ属性から分析・分類したりするマイクロターゲッティングの手法が確立されつつある.
 これにより、情報伝播しあう人間関係や、同一嗜好の人間をグルーピングできるようになった。そして,特定の商品やサービスに関心を持ちそうなグループにターゲットを絞って広告することで、マス広告よりも安価に効果を得られるようになった。

◆できないこと
 しかし、一方で、誰が「影響力のある人」なのか?誰が1%のイノベータなのか?誰がイノベータから影響を受けるアーリーアダプターなのか?もしくは、周りの判断に流されるフォロワーなのか?ということは分らない。安易に発言数の大小を,影響力の大小と判断するようなサービス(Social DNAやSocial Media等)が出ているが、実際には、訳わからないことばかり発言している変人もおり、発言数を影響力とえるのは正確ではない。また、情報がどのように伝播するかという「口コミ情報の伝播ルート」が明らかになっていない。ゆえに、マーケッティングの効果を正確には計測できない。このようなレベルの手法の高度化は、特定サイトを運用している一個人、一企業では、ユーザのオンライン行動に関わるデータを100%追跡,取得できないので難しい。実現するためには,情報の出元すべてを抑える必要があるが,特定の国や地域に限定するならば、アクセスをほぼ独占しているNTTのようなキャリアに強みがあるだろう。グローバルに実現しようと考えるなら、(インターネットのトラヒックを全て把握可能な事業者がいれば、そこが一番強いと思うが、)OSを持つMicrosoftに強みがあると思う。

◆さて本題のdocomo imode の失敗の原因
 以上から,私は、imodeの失敗の原因は、マーケット・顧客の勉強不足に尽きると思った.例えば,展開初期にターゲットと想定される1%の顧客グループについて、情報検索やデジタルデバイスに関する嗜好や反応を、正しく分析していただろうか?また、その分析結果に基づいて、imodeを受け入れられやすい形にカスタマイズして提供しただろうか?答えはNOである.
 例えば、アメリカで展開した際,なぜimodeは,キーボードへの慣れと,大量に情報を得られるという特徴から好意的に受け入れられていたパソコンと連動したサービス提供モデルを採らなかったのか.(iPhoneは,ちまたで「母艦」といわれるが,パソコンのiTunesというソフトと連携してサービスを提供している)
 確かに,imodeがサービスを始めた99年の日本では,人口の20%程度しかパソコンを保有していなかったし,インターネットに触れたことがあるユーザは少数だった.しかし,アメリカの状況は違う.99年の時点でもすでにパソコン普及率は50%を越え,インターネットも6000万人が利用している.国際進出を目指した2000年前後には,国民の大多数がパソコンインターネットに慣れ親しみ,パソコンで得られる大量・スピーディな情報検索に満足していた.
 もう一つは,imodeのテンキー入力についてである.アメリカにおいて,テンキー文字入力機能付ページャが流行った時に,ギークと呼ばれるオタク系人間が積極的に飛びついた.結果,テンキー入力は風土的に好奇な目で見られており,特に,好奇心が強くイノベータ・アーリーアダプタの割合が高い若者からは忌避される傾向があるらしい.その状況の下,なぜあえてimodeのインプットメソッドは,テンキー入力しか採用しなかったのか?(iPhoneは,テンキー入力に加え,Qwerty配列キー入力およびキーボード数字入力も利用できる.)
 確かに,当時の日本のキーボード配列は,かな配列が入力しづらいということで普及していなかった.その関係で,ローマ字配列による日本語入力が中心であり,英語が得意でない日本人にとって,キーボード入力は大きな抵抗だった.ゆえに,日本では,親指で操作するテンキー文字入力の方が簡単だと受け入れられた.しかし,アメリカは違ったのだ.
 以上のように,私は、imodeがアメリカを始め各地域において,展開初期にターゲットとすべき1%の影響のある顧客グループの嗜好・反応についての勉強不足が,imodeの失敗の原因であると考えている.


ネットの未来は、現実の未来にも通じている。ビジネスは、マイクロターゲッティングなしでは、生きていけなくなる。

#IranElection ペルシャ語のTwitterメッセージをその場で日本語に翻訳する件

2009-07-02 11:49:43 | AT
Twitter #IranElection などでは,イランでの選挙や各種デモについてのつぶやきが増えていますが,公用語のペルシャ語で書かれるつぶやきもあって,読めずに困ります.ペルシャ語って,おもにイラン・タジキスタン・アフガニスタン・グルジアおよびインドの一部やパキスタンの一部で話されているそうで、母語話者は4600万人を超えるそうです.(wikipedia ペルシャ語を参考)全人口の1%弱ですが,このごろ話題が耐えない地域ゆえ,ペルシャ語ニーズは高いのではないでしょうか.

Twitterでは,昨日6月19日(金),「ペルシャ語のTwitterメッセージをその場で英語に翻訳する方法」が紹介されていますが,実際に使ってみると,言語の壁の大きさ,それがとれることの価値や喜びを実感できます.どんな事柄であれ,地域に根ざしたすごくローカルな出来事や情報というものがあって,時に価値を持つのですが,そういうものってローカルな言語で話されることが多いですよね.それを会話のレベルまで翻訳してしまったこの方法は,利用の価値ありです.Googleの知識とAPIが無料で公開されていなかったら,どうして出来たでしょう,マッシュアップ最高ですね!

紹介された方法が英語への翻訳方法だったので,日本語の方が便利かな?と少し修正して日本語化してみました.(修正語のJavaScriptはこちら)