今日は、第100回全国高校野球選手権記念長野大会の開会式です。本来は昨日7日でしたが、雨のため開会式と開幕戦は今日になりました。晴天の下で開会式が開催できればいいですが、いまだ天気は微妙です。
さて、その開会式で恒例となっているのが、あの全国高等学校野球大会の歌「栄冠は君に輝く」の独唱です。毎年、優しく澄んだ歌声で、静まり返った球場内に響き、その歌声は遠くアルプスの山々にこだまするようです。
第97回開会式
今年の第100回記念大会で大会歌「栄冠は君に輝く」を独唱する高校生のオーディションが6月18日に小諸高であり、小諸高三年生の井沢佳名里(かなり)さんが選ばれました。
井沢さんは、2年ぶりの参加。2年前のオーディションではトップバッターでしたが、緊張のあまりステージ上で泣き出してしまい、落選してしまいました。そのショックもあり、昨年は不参加だったそうです。そして、三年生となった今年は「これで最後。たとえ選ばれなくても精いっぱいやろう」と一念発起し、「高校球児を応援する歌だから、明るく歌おう」と、笑顔で歌えるように練習を重ねたそうです。
井沢さんは名前を呼ばれたあと、晴れやかな笑顔で「選んでいただいて、とてもうれしいです」と答えていました。
佳名里という名前は「カナリアのようにきれいな歌を歌えるように」と親がつけてくれたそうです。中学三年生から声楽を志し、将来は「決まってないけど、音楽に携わる仕事がしたいです」と語っています。
長野県大会では大会歌のオーディションは2003年の第85回大会から、小諸高で毎年実施されています。
さて、小諸高は長野県内唯一の音楽科が設置されている高校で、専用の音楽棟には最先端の設備が整っており、長野県にいながら関東の音楽大学の先生を呼んで、教習を受けることが出来ます。
小諸高音楽科は、1995年4月に設立され、音楽棟にはフルコンサートピアノ(スタンウェイ)1台、練習室のピアノ26台を含め、グランドピアノが48台配備されています。また、60人規模のオーケストラ編成に必要な楽器をすべて網羅して配備しており、その他にビデオ・LD等の視聴覚機材、レコーディングのためのプロ用機器も音楽ホール・スタジオ等を中心に付設されています。
一学年1クラスで、現在一年生から三年生まで男女合わせて約90名が在籍しており、声楽、ピアノ、弦楽器、管楽器、電子オルガンとコースが分かれています。
なぜ小諸高が選手権大会開会式での大会歌を担当するようになったのは、第85回の長野県大会の時に、当時の高校野球連盟の事務局が小諸ということもあり、高校野球に何か新しい風を吹き込みたいとの中で、それなら県内唯一のうちの音楽科の生徒に開会式で歌ってもらおう、という流れになったのがきっかけとのことです。
今年は小諸高音楽科声楽専攻20人の中から、一年生から三年生の女子生徒15人、男子生徒2人が参加しています。
全高校野球健児の健闘をお祈りいたします。
日程変更後の組み合わせ表