昔のプロ野球では監督が三塁ベースコーチを兼任するのが普通であったといいます。広島を初優勝に導いた古葉元監督や西武での伊原元監督など。
高校野球でも、ベースコーチを専門とする選手がいるチームもあります。
当然、大事な試合になればなるほど、1点を争うような場面では三塁ベースコーチの判断が勝敗を分けたりすることになったりします。
以前、夏の甲子園でのシーンです。南陽工対中京大中京の一戦。中京大中京の7回の攻撃で、1アウト一塁から左中間へ三塁打を放った選手を三塁コーチが本塁へ突っ込ませた。それを三塁コーチは「想像していた形になった」と言っています。
その「想像」とは試合前のシートノックで、南陽工の中継プレーで、レフトの送球を受けるショートの後ろに誰もいないのを確認していて「球がそれた時はチャンスかも」と思っていたと言います。そのため、ショートへの送球がそれた時に一度は止めようとした腕を思いきって回し、それが決勝点になりました。
このときの三塁コーチは1年生の時から三塁専属コーチになり、先輩の後をついて注意するプレーをたたきこまれたそうです。彼は「ノックの7分間にすべてをかけた」そうです。
明らかに三塁止まりであろうという打球の判断。
逆に本塁へと走らせなければいけない打球の判断。
相手の守備位置、守備能力、打球の位置、強さと自チームのランナーの能力などを加味して、ストップ or ゴーを指示しなければなりません。
この写真の記事です。
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http://www2.asahi.com/koshien/column/kyuji/NGY200908140002.html
高校野球くらいのレベルでは見られませんが、中学や学童野球では「止めるのでもなく回すのでもなく」何の指示もしないまま、ホームでアウトになっていまう場面をよく見ます。
ホームでクロスプレーになるならばまだしも、三本間で挟まれてしまうという最悪なプレーもあります。
もちろん、三塁ベースコーチだけの責任ではなく、ランナーの暴走というのも何回も見たりします(案外、同じ子が繰り返してしまう)。
子どもたちがやっていることですから、ある程度の判断ミスはあるものとして考えておかなければなりません。
チーム事情によっては、仕方がないことではありますが、案外一・三塁コーチは試合に出ていない子が順番でやっていたりします。
ただ、「野球を知っている子」が自分の打席でないときに自らコーチボックスに立つくらいのことがあってもいと思います。
試合前のシートノックのときに、余所見をしたり、喋っていたりして、相手の守備を見ていない子もいますが、やはり全員が外野の送球や中継の動きなどを見ておくこと、確認しあうことは大事です。
逆も真なりですので、相手に自チームの隙を見せないことも大事ですが。
さて、専属コーチなんて制度はできない学童・中学野球。
もちろん、そのために練習時にはコーチの練習もしています。ベースランニングやシートノック・シートバッティングのときなど。
まずは、「大きな声をだす」というのはベースコーチとしての条件だと考えます。
もちろん、一塁ベースコーチだって同じことが言えます。
試合・練習試合をやっている中で、相手チームのベースコーチで「大きな声」でしっかりと指示している子がたくさんいます。
監督・コーチもよく言っていますが、相手チームのいいところは当然見習い、自分たちで吸収していかなければ、チーム力は向上できません。
野球は投げることと打つことだけではありませんから。
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