3年前の夏の甲子園。第97回全国高等学校野球選手権大会第6日。第1試合で山形・鶴岡東高と対戦した鳥取・鳥取城北高のアルプススタンド。太鼓をたたく野球部員がいました。一見すると、どこにでもありそうな風景です。
太鼓をたたいているのは、昨年から「ノッカー」としてチームを支えてきた三年生です。彼は兵庫県出身。中学三年生のとき、レーベル病と診断されました。レーベル病とは目の難病で、急激に視力が低下する病気です。2.0だった視力は両目とも0.02にまで落ちてしまいました。眼鏡などで矯正できず、かろうじて目の前のボールが見える程度だそうです。
野球は小学三年生のときに始め、六年生はピッチャーで主将、中学三年生では四番を打っていました。
しかし、目の病気で野球生活も一転してしまいました。「もう大好きな野球ができない」。何度も心が折れそうになりました。それでも野球に関わりたくて、鳥取城北高の野球部に入りました。
でも、寮生活を送りながら野球を続けますが、自分に出来ることはランニングと素振りだけ。「みんなは野球をやっているのに、なぜ自分は…」と陰で涙したそうです。
それでも、二年生の春に転機が訪れます。山木博之監督に「ノックは出来るか」と声をかけられます。それから、ノッカーとしてチームを支えて来ました。毎日1500球近く打ち、手のひらがマメだらけになるまでノックバットを振った。
そして、夏の甲子園。大粒の汗を流しながら太鼓をたたき続けました。試合はよく見えませんが、経過は仲間が実況中継してくれました。
それ以来の甲子園出場となり、1回に先制を許すも、8回に同点に追いつく粘りを見せました。最後は甲子園100勝を狙う古豪の執念の前に敗れたのですあ、どう転んでも不思議ではない試合展開でした。
第1試合 一回戦
鳥取城北 0 0 0 0 0 0 0 2 0 |2
龍谷大平安 1 0 0 1 0 0 0 0 1x|3
(画像は画面キャプチャ)
第2試合 一回戦
八戸学院光星 2 4 0 1 1 0 0 0 0 1|9
明石商 1 0 0 4 0 0 3 0 0 0|8
青森・八戸学院光星高が西兵庫・明石商高を延長戦の末破り、夏の甲子園20勝目を挙げました。試合後のインタビューで仲井宗基監督が2日前に二年生部員が亡くなっていたことを明かしました。「今年のスローガンは『一丸野球』なんです。実は2日前に二年生部員が病気で亡くなりました。その二年生の分まで頑張ろうと。選手全員の力でつかんだ勝利です。(亡くなった部員も)喜んでくれていると思います」と話していました。
第3試合 二回戦
報徳学園 1 0 1 0 0 0 0 1 0|3
聖光学院 1 0 0 0 0 1 0 0 0|2
第4試合 二回戦
白山 0 0 0 0 0 0 0 0 0|0
愛工大名電 3 0 0 0 4 1 0 2 x|10
鳥取県の短い夏が終わりました。これからは、短い秋がやってくると思います。
「(立候補表明した党総裁選について)この戦いは日本のため、次の時代のために絶対にやらねばならない、絶対勝ち抜かねばならない戦いだ。劣勢です。国会議員の7割は安倍さん支持と言っている。本当に今の政策、今の党のあり方でいいんですか。野党の時、自民党は地方のおかげで成り立っている政党だと思った。自民党は国会議員のための党ではない。党員のための党だ。(鳥取県米子市での講演で)」