2014年からMLBでは一試合2度までを上限としてビデオ判定を要求できるチャレンジシステムを採用していますが、米国の独立リーグでは、さらに先を行く主審のストライクかボールの判定をコンピューターで行うという話も出てきています。
独立リーグのサンラファエル・パシフィックスの本拠地で行われた2015年7月28日、29日の試合で球審はいましたが、コンピューターによるストライク/ボール判定を行うという史上初の試合が行われました。
判定で使われたのは「PITCHf/x」という計測器システムです。
球速やボールの軌道を追跡するもので、MLB全30球団の本拠地に設置されています。また、2015年から東北楽天ゴールデンイーグルスも分析ツールとして似たようなシステムを導入しています。
このシステムはバックスクリーンとバックネット裏両側に取り付けられた3台のカメラが球速、軌道、ボールの位置を記録し、ストライクゾーンに入っているかどうかを識別します。
MLB公式サイトでは、既に「PITCHf/x」による一球速報をHP上で行っており、これを実際に試合の判定にも導入しています。
この試合の当事者となったバリェロのゲイリー・テンプレトン監督は「我々にはこういうことをする技術がある。とてもいい経験が出来た。バッターにとっても本当のストライクゾーンは何なのかいい経験になった」と好意的に受け止めたそうです。
今回は独立リーグの試験運用ですが、近年のMLBでは投球や打球をコンピューターで計測するトラッキングシステムの導入が多くなっています。
5年後、10年後には審判がすべてコンピューター化されて、代わりにターミネーターの格好をした審判団が「審判の日」として判定しているかも知れません。
そうなると、審判に対する抗議もなくなるかも知れませんが、いつの日かターミネーターと戦う戦士が出て来るかもしれませんが。
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