「ジングルベルを鳴らすのは、帰ってくるあなたです。」
1989年。昭和から平成に時代が変わったこの年。年号が変わるという、自分の人生の中で初めての経験がありました。「おそらく、こんなこと(元号が変わる)は一生に一度だな」と思っていいた日から約30年。再び元号が変わろうとしています。
平成最後の年末に、平成元年(1989年)のクリスマスといえば、やっぱりこれでしょう。
東海旅客鉄道(JR東海)が1989年~1992年に展開していた、東海道新幹線のCMシリーズ「クリスマス・エクスプレス」です。このCMが放映されると、日本において「恋人同士でクリスマスを過ごす」という新たな文化が生まれるなどの社会現象を巻き起こしました。
彼女が、クリスマスイブに故郷に帰ってくる彼の到着時間に遅れまいと駅の改札口まで走るというストーリー。彼女役には、当時17歳の牧瀬里穂さん、彼氏役には、長沢幸男(現在の芸名は澤木柊介)さん。
撮影場所は、新幹線の名古屋駅構内です。
新幹線は当時の最新型であった100系です。当時の新幹線車両では一番車内の設備が充実していました。
音楽は、現在では国民的クリスマスソングといってもいい、山下達郎さんの「クリスマス・イブ」が採用されています。この曲は1985年から季節限定シングルとして細々と販売されていたものでしたが、このCMをきっかけに売れ始め、1989年にはオリコンチャートで30週目のランクインで初の1位を獲得し、発売から1位獲得までの当時の最長記録(6年6か月)を更新、1991年1月にはミリオンを突破、オリコン週間シングルランキングに30年連続記録でトップ100ランクイン(1987年~2016年)など、ロングヒットとなりました。
街角にはクリスマス・トゥリー
銀色のきらめき
Silent night, Holy night
メリークリスマス・・・