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籾からも精米が出来る フクダヤ精米所

田舎の精米所の紹介と季節の話題をお届けします

家庭用精米機を買う前に

2010年05月16日 | 日記
 最近 家庭用の精米機が家電店やホームセンターなどで数多く見かけるようになりましたし、購入した人の話を聞くようになりました。

 家庭用の精米機の購入を考えてる皆さんに是非確認してほしいことがあります。
 それは、購入した精米機で精米するお米(玄米)の事です。

 私たち精米を生業としている者にとって家庭用の精米機を家電メーカーがただ売れればよいと販売していることを非常に心配しています。
 私たちが毎日精米作業をしていると「えっ」と思うことが多々あるのです。それはお米の中に入っているお米以外の物の事です。そう、異物です。
 実はこの異物が精米に携わる関係者にっとって大変頭の痛い問題でもあるのです。お米に関するクレームの大部分がこの異物問題です。

 異物は 
    雑草の種
    石
    ガラス(特に車のライトの破片、清涼飲料水のビンの破片など)
    金属(針金やねじ等、山間地の場合は猟銃の散弾)
    ゴム
    プラスチック(最近はCD・DVDの破片) 
 などなど多肢にわたります。

 精米工場や精米所では精米の過程の中でこのような異物を選別する機械が組み込まれていますが、それでもクレームになっているのに家庭用の精米機にはこの異物を取り除く機能はついて無いのです。
 そこで、家庭で精米するときは購入した玄米が異物を取り除く処理をしてあるかどうかが問題なのです。
 最近は玄米を出荷する前に異物を取り除く産地も出てきましたが全ての産地ではありません。
 異物を取り除く処理をした玄米が手に入るのであれば家庭用の精米機を購入しても大丈夫と思いますが、もし手に入れることができないのであれば購入に際してはある程度の覚悟をしていただきたいのです。それは、「異物は入っているもの」と考えていただきたいのです。

 農家がコンバインで稲刈りをする以上異物の混入は避けられず、標準的な農家では異物の選別はしていないのです。もちろんお米の検査段階でも異物混入があっても0.2%以下なら1等米と認定されます。

 ごはんを食べていたら歯にガッチというのが嫌でしたら(誰でも嫌だと思いますが・・・)家庭用の精米機の購入に際しては購入する玄米にも気を使ってください。お願いします。



 


 

籾からの精米 2

2010年05月02日 | 日記
 フクダヤ精米所は今日も元気に精米しています!

 今日は家庭用の精米機やコイン精米機で籾から精米するときのポイントをお教えします。

 家庭用・コイン精米機共通のポイントは

   1、籾の中に混入している藁くずを丁寧にとっておくこと。
   2、籾を一度干しておくこと
 
 1は天日干しの籾の場合に発生します。これは稲の乾燥のバラツキから脱穀のときに藁が混入します。また、脱穀機の整備不良でも発生します。精米をしても藁は硬く大きいため白米と一緒に出てきてしまいますし、藁の混入の多い時はコイン精米機などでは故障の原因となります。籾摺り機で籾摺りをしてから精米することをお薦めします。

 2は保存方法や季節にに関係します。湿気の多いところに保管し籾が湿気てしまったり、梅雨時など湿度の高いときです。籾の表面が湿気っていたりすると籾殻が細かくなった状態のハヌカが白米に混入します。

 
 次に、家庭用の精米機で籾から精米するときは精米機の精米方法によってポイントが異なります。

 あなたの家庭用の精米機が循環式のときは精米時の圧力を3分搗きまでは低く、それ以降は玄米の精米時と同じ圧力で精米します。時間はかかりますがきれいな精米が出来上がります。

 あなたの家庭用の精米機がワンパス(1回通し)のときは、2度搗きをしてください。4分搗きで一回目を、6~7分搗きで2回目。こうすると糠切れもよく、お米が高温に成りません。


 次に、コイン精米機の場合ですが絶対「上白」の指定をしないでください。
籾から精米できるコイン精米機は簡単な籾摺り機能がついていますが、精米部には玄米と籾が混ざった状態で供給されるため精米機の圧力が上がりお米が砕けたり、高温になったりします。

 「上白」は乾燥のきつい玄米や古玄米、外気温の特に低い冬の間だけ使うようにしましょう。


 フクダヤ精米所では乾燥の悪い籾でも、藁の混入の多い籾でも問題なく精米します。
 

籾からの精米 1

2010年04月23日 | 日記
 フクダヤ精米所では毎日籾から精米をしています。

 籾ってご存知ですよね。稲の穂から脱穀機やコンバインで脱穀(脱粒)した稲の種の事を指します。実際にはこの種を乾燥させて保存できる状態にしたものの事を言います。(穂から脱穀し乾燥をしていないものを区別して生籾といいます)

 この籾を籾摺り機にかけて玄米と殻に別けます。この作業を籾摺りと言い、通常ここまでは農家で行う作業なのですが、玄米にしてしまうと長期(次の収穫まで)の保管が難しく味も落ちてしまいます。籾は 籾=種 ですから籾は生きていますから自分で湿度や温度を調節する働きがあり、長期保存をしても味の低下が緩やかです。そのため玄米を保管する冷蔵庫などの設備の無い農家は籾のまま保管します。
 
 しかし、農家が米を出荷する場合、農協や集荷業者は玄米でしか集荷を受け付けません。ですから都会の皆さんの処には籾で届かないし、都会で籾から精米できるコイン精米機が少ないのです。

 フクダヤ精米所の在る高萩市はお米の生産地ですから、農家の方が籾保管をしている場合が多いために毎日籾からの精米をしています。

 最近では米の収穫作業を農協や大規模農家に委託してしまうため、収穫したお米をすべて玄米にして保管する農家も増えています。


 フクダヤ精米所では 
   籾からの精米料金は紙袋1袋(約25kg)で500円です。
(籾25kgから玄米で約20kg、白米で約18kgになります。ただし、お米の品種の違いや籾の乾燥の具合により出来上がりの量は変動します。)


 

はじめまして!

2010年04月16日 | 日記
 フクダヤ精米所 のブログへようこそ!



 フクダヤ精米所は全国でも数少なくなった田舎の精米所です。
     (一説によると関東地方では専業で営業しているのは3件?とか、
                 東北地方は専業の精米所が消滅した?とか)

 

 そんな昔ながらの精米所の紹介と、季節や地域の話題をお届けしたいと思います。