JFK-World 世界の撮影・取材地トピック

Freelance Film Director
TV-CMおよびTVドキュメンタリー番組のディレクター & カメラマン

風車に刻まれた記憶

2010年07月15日 | ヨーロッパ

産業革命以前には、
およそ 9000基以上あったといわれるオランダ全土の風車は、
いまでは10分の1以下に激減しました。
(7月8日のブログ参照 )

キンデルダイクの19基の風車には、
それぞれ 「猫」 とか 「校長先生」 など
おもしろいニックネームがつけられています。
風車に対する人々のノスタルジーや愛着が感じられます。



かつて風車の羽根は、
近隣の人々や来訪者に対するコミュニケーションの手段として
使われていたことがあります。



垂直、斜め十文字など羽根を停止させる位置により、
慶事や弔事、休止、故障などを表したそうです。



第 2次世界大戦中のドイツ占領下では、
風車の羽根の位置によるサインを
レジスタンス軍が通信に使ったと伝えられています。



一見のどかな風景には、
様々な人々の記憶が刻み込まれています。





いまもキンデルダイクの風車には人が暮らしています。
風車の維持管理と環境保全を条件に、
世界遺産を住まいとすることが許されているのです。

彼らは、風車に刻まれた記憶を未来へと伝えていくことでしょう。

jfk-world


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