
映画 『ノッティングヒルの恋人 』 の
舞台であるノッティングヒルは、
ロンドンの高級住宅街としても知られています。
(10月18日のブログ参照 )

整然と美しい街並みが生まれた背景には、
イギリスの貴族制度が関わっています。

ロンドンの多くの住宅街は、
元はひと握りの貴族の所有地でした。

つまり、個人地権者の意思で
街区計画の実行が可能だったのです。
たとえば、
数多くの土地所有者が存在した東京の中心地などでは、
街づくりにおいて個人の思惑がぶつかり合い、
その結果、複雑に入り組んだ道路や、
雑然とした住宅街が形成されました。

ロンドンでは、
産業革命の成功などで台頭してきた新富裕層に対し、
貴族層が自らの土地を
住宅地として開発、提供することにより、
現在の多くの街区が誕生しました。

教区教会 (イギリス国教会 ) ・・・
(1845年建設 )

その教会を中心に、
規則正しく広がるノッティングヒルは、
産業革命以降に生まれた中流階級 (貴族ではない富裕層 )
の典型的な住宅街だと思います。

もうひとつロンドンの住宅の特徴として、
レンガ造りが挙げられます。

1666年、
ロンドンは人類史上最大ともいえる火災に見舞われました。
市街地のおよそ80パーセントが焼失したといわれています。

以来、住宅には耐火構造が義務づけられました。
(木造は禁止 )
レンガ造りはそのことの名残りです。
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