一眼二足三胆四力

「一眼二足三胆四力」という剣道用語があります。一番大切なのは眼です。これは視力ということではありません。打っても打たれても相手から眼をそらさずに、剣先と相手の動きに全神経を集中させるということです。二番目に大切なことは足の動きです。打つときに前傾したり、打たれたときにのけぞるのはいけないことです。常に自分の体は道場に垂直で、相手からの攻撃は体さばきで応じなければなりません。体さばきの基本は足の動きです。三番目に大切なことは、迷わず思いっきり打ち込んでゆくということです。少しでも隙が見えたら果敢に出れる度胸です。最後に大切なのは、そしてこれが最後になっているという大切さは筋力です。筋力が最後にあるからこそ剣道は老若男女を問わずできるのです。もし、筋力が最初にあれば、若い力のある、スピードの速い人が優っているのは火を見るより明らかです。若さは優勢ではないのです。この哲学にも似た言葉が不動産業界にも経営理念のような形でないものかと考えている昨今です。

基本形

ピアノを弾くときの指使いはピアノ教則本の最初のページにも書いていますが、速い曲のタッチの場合は教える先生によって指の運び方が違うようです。ただ基本は同じで、鍵盤の上に両手をぺたっと置いた後、手の甲を４～５ｃｍ浮かした状況が基本形だと思います。この時点で、各指の鍵盤に対する角度は７０～８０度になっていると思います。
剣道の基本形は中段の構えですが、この際の竹刀の握りは、かしわ手を打つときは胸の前ですが、手をぶらんと下げて下でかしわ手を打ちます。そして右手を前に、左手をほんの少し後に引き、その位置で竹刀を握る指の形を作ります。それが握りの基本形です。
速い動きでも、この基本形がしっかりしていれば最短距離で次の動作に移れます。
ピアノでも剣道でも、基本形は長期間の稽古の結果で会得する場合もありますが、できれば最初に基本形を身に付けた方がよいように思います。

交剣知愛

お茶の世界に「一期一会」という言葉がありますが、剣道ではこれを「交剣知愛」といいます。初めての人でも人生を変えるほどの影響を与えてくれる人かもしれません。それほど大げさでなくとも、大変勉強させられる人かもしれません。あるいは、与えられるものはなくとも与えることで交友が深まる場合もあるでしょう。
サラリーマンをやっていた頃、勤務していた会社は「大切にします。人と人との結びつき。」を標語に掲げていました。同じことです。
一度しかない人生で、教え教えられ人として成長するには、いい人に出会うことが大切です。いい人に出会うためには礼をもって接しなければなりません。
剣道はお茶の世界と違って、激しい攻め合いの中にも礼をもって望まないと、格闘技どころか喧嘩にも似た行為に落ちてしまいます。剣先で相手と剣道観について話し合いながら親交を深めて行く、そういう心境でないと粗野なスポーツに堕落してしまうのです。

あと１ヶ月

「霜月」も下旬になってしまいました。今年はいつもより寒い日が続き、暖かくならない内に師走を迎えることになりそうです。
田舎の秋田では今頃毎日どんよりした天気で、みぞれ混じりの雨がふっていることと思います。関東のように乾燥した日は望めません。各家では冬支度でおおわらわでしょう。薪割りやストーブの準備、冬囲い、漬物の仕込み等数え上げればきりがありません。
昨今、核家族化が進行したため、お正月のお節料理なども個々の家ではコスト高になり、デパートやスーパーで重箱付きを買った方が面倒くさくなく主婦には受けるそうです。うちのカミサンも昨日は池袋のデパートにお節料理の視察に行ってきたようでした。
年内実質働けるのは１ヶ月ですが、せいぜい実りある１ヶ月にしたいものです。

お客様の距離

ネット不動産をやっていると、以前にも話したようにアメリカのお客様と成約したり、遠くのお客様が多いように見受けられますが、意外に近くのお客様もおられます。成約したアメリカのお客様には３件のマンション情報をお送りしましたが、決まらなかった２件のうち１件は事務所から歩いて５分足らずのお客様で決まりました。ネットを見て問い合わせがあったのです。
一昨日ご案内したお客様は一戸建てをお探しで、やはりネットを見て問い合わせがあり４、５件物件情報をお送りしたら１件を内見したい、とのことで現地で待ち合わせをしました。名刺交換してびっくりしたのは、事務所から歩いて２．３分のところのお客様だったのです。
もちろん、富山だとか、広島だとか、仙台だとか遠くのお客様からネットで見たとの問い合わせや訪問もあります。ネットは遠くのお客様のものというより、正確には距離を全く選ばないということなのでしょう。